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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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プーチンのミュンヘン演説 [2007年02月13日(Tue)]
プーチン大統領が2月10日、安全保障政策に関するミュンヘン会議で演説し、その中で、米国によるほぼ無制約の武力行使が誰も安心できない世界を作っている、また、NATOの拡大が東西間の「相互信頼」を失わせている、と述べて、米国の対外政策を厳しく批判し、大きな波紋を引き起こしました。これについて2月13日付ロサンジェルス・タイムズが社説を載せています。

社説は、プーチンの発言は、イラク戦争に反対の人に支持されるだろうし、特にロシア国内ではアピールするだろうが、しかし本当の問題は、NATOが拡大を続け、ロシアを包囲しようとしていることにある。ロシア人の米国観を決めているのは、イラク問題ではなく、NATOの拡大であり、反民主主義的なプーチンがナショナリストとして国内で支持を集める背景には、このNATO拡大という誤った政策がある、米国はもっとこのことを認識する必要がある、と論じています。

確かに、ソ連の解体とともに、ワルシャワ条約機構を失ったロシアにしてみれば、拡大をつづけるNATOに「包囲されている」感覚を持つだろうことは想像がつきます。西側はこの点にもっと配慮し、NATOの拡大をあまり急ぐべきではなかったかもしれません。それに、NATO拡大は今では軍事問題というよりも、政治的、心理的な問題であり、そういう問題として、違った視点からの検討も必要だったかもしれません。ウクライナやグルジアの加盟については、今後もっと精緻な議論が必要でしょう。










Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 15:35 | ロシア・東欧 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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