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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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イランにとっての核開発の意味 [2012年03月30日(Fri)]
Institute for Science and International Security / Daily News 3月8日付で、AP記者のBrian Murphyが、イランにとって核開発は、@国の尊厳に関わるものであり、Aイスラム世界の技術的中心になるというイランの国家目的に資するものであり、さらには、B国家にとって重要な技術は自給自足するという政策を表すものだ、と言っています。

すなわち、これまでもイランはウラン濃縮の停止を要求する米国などに一貫して抵抗してきたが、先般の議会選挙でハメネイ派が勝利したことで、この決意は一層強化されたようだ。選挙後、最高指導者ハメネイは、「核の成果には色々な面があるが、国の尊厳の創造が最も重要」であり、西側の圧力には敢然と立ち向かわなければならない、と述べている、

また、イランは、核計画を、航空・防衛計画を含めてイランがイスラム世界の技術的中心になるという目的の不可欠の要素とも考えている、

さらに、核計画の推進は、長年の経済制裁の中で打ち立てられた、イランの自給自足政策を表すものだ。実際、イラン軍部は多くの資源を割いて自前の防衛産業を育て、無人機、イスラエルを攻撃できるミサイル、中ロや北朝鮮の設計に基づく武器を開発してきた。昨年CIAの無人偵察機がイランで墜落した――米国は技術的トラブルが原因と言っている――が、イランが開発した高性能のシステムかく乱装置によるものだったかもしれない、

問題は根が深く、すでに20年ほど前、イランの強硬派の新聞Jomhuri-e-Eslamiは社説で、米国などがイランの原子力技術獲得を防ぎ、イランを「技術的後進国」に留めようとしていると非難しており、そうした中で、ハメネイは、核から商業利用に至る技術の追求は、「強国の支配」に対する最善の障壁だと言っている、

加えて、テヘラン在住の政治評論家Hamid Reza Shokouhiは、イランの指導者の政治的信頼性は、核の自給自足によるところが大なので、イラン側の大幅な譲歩はありそうにないと述べた、と言っています。


ハメネイが強調するように、核開発計画の推進がイランの尊厳に関わるものであり、技術の自給自足体制の確立を目指すものだとすると、イランが自給自足の核開発計画の重要部分であるウラン濃縮を止めることは考えられません。

そうだとすると、近々久しぶりに再開される5+1カ国とイランとの話し合いで、正面から濃縮の停止を要求する限り、話し合いが進展する可能性はありません。5+1カ国は、先ず、イランに20%濃縮の停止を求めるべきでしょう。

ところで、「核の開発は国の尊厳に関わる」という考えは、インドにも見られました。インドの核開発を推進したのは、ネルー首相とインドの原子力の父といわれるバーバ原子力委員長で、両人はインド独立前から、核開発によって威信と国際的地位を得ようと考えていました。核技術は近代の象徴として、大国の地位を保証するものであり、インドは核兵器製造能力を取得することで、過去の植民地時代を克服できると考えたからです。ただ、インドの公式の立場は、当初は核兵器の開発はしないというものでしたが、この方針は1964年の中国の核実験を契機に転換されたという経緯があります。

4月2日より下記サイトに移転します。
世界の潮流を読む 岡崎研究所論評集
http://wedge.ismedia.jp/category/okazakiken





Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 16:30 | イラン | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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