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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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米国社会の分裂 その2 [2012年03月15日(Thu)]
マレイは、次に、米国の労働者階級の一部として新下層階級が出現しており、彼らは、結婚せずに子供を産むケースが多く、子供や親の面倒を見ない、仕事がまともにできず、扶助に頼る者が多い、犯罪、特に未成年の犯罪が多く、信仰心に乏しい、つまり、米国の建国の徳であった結婚、家族、勤勉さ、正直さ、信仰心が崩れている、と言っています。

すまわち、彼らの多くは、高卒の肉体労働者、低レベルのホワイトカラー労働者、単純労働のサービス・肉体労働者で、こうした新下層階級に属する人々は、2010年当時で、働き盛りの白人の30%を占める、

彼らについて、結婚、勤勉さ、正直さ、信仰心を分析すると、@片親と住んでいる子供の割合は1960年の3%から2010年には22%に増加、A家族の長もしくは配偶者が週40時間以上働くケースは1960年の87%から2010年には53%に減少、B人口当たりの受刑者の割合は1974年から2004年にかけて4倍以上に増加、C日曜学校で教える、慈善活動に従事する等のコアな信者は急減している、

結婚、勤勉さ、正直さ、信仰心は建国の徳であり、米国の成功の基として、建国以来200年間米国を動かしてきた。ところが、労働者階級、特に新下層階級を見る限り、そうした徳質は急速に失われつつある、

2004年の調査では、彼らの75%は何の社会的クラブ、団体にも属さず、82%は何の市民的グループ、団体にも属していなかった。大統領選挙の投票率も、中流層ではほとんど変わっていないのに、新下層階級では、1968年に比べて2008年には約3分の1に減っている、

つまり、過去30-40年の間に、新下層階級の間では、アメリカの市民社会を特色づけてきたる隣人関係や積極的市民活動といった社会資本が大きく崩れてしまった、と言っています。


マレイの著書で使われているデータベースは諸調査の結果で、厳然たる事実を反映したものです。それらが示す労働者階級の生活の荒廃は、それが白人のものであるがゆえに、また同時に他方では新上流階級が出現しているゆえに、一層ショッキングです。最近、米国でウォール街批判や、99%運動が注目されえていますが、この著書は、問題が経済や所得格差だけではないことを明らかにしています。





Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 18:59 | 米国 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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