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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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信用できない中国の経済指標 [2012年01月17日(Tue)]
米ヘリテージ財団のウェブサイト1月17日付で、同財団の中国経済専門家、Derek Scissorsが、中国の経済指標は信用できないとして、数字を挙げて説明しています。

すなわち、中国は先頃、2011年の経済成長率が前年の10.4%から9.2%に落ちたと発表したが、実際の成長率はもっと低いはずだ。理由の一つは、各種統計間の不整合だ。例えば、2010年に前年比32パーセントの伸びを記録した自動車販売高は、2011年には2.5パーセントに急落、造船新規受注トン数も2011年に前年比で52パーセント下落、原油輸入量も2010年に前年比17.5%だった伸び率が、2011年には6パーセントに低下している、

また、統計数字によって検証できること以外にも、中国経済の実態が公表される数字より悪いのではないかと思わせる状況証拠として、@金融が緩和に緩和を重ねていること、A外貨準備が昨年第4四半期に純減し、資本が逃避しつつある様子が見られること等が挙げられる、

かつて朱鎔基は、中国全体の成長率は各省の成長率を均したものになるはずなのに、国全体の数字を下回る省が一つもないのは不自然だ、と疑問を投げかけたが、10年以上経った現在、問題はむしろ悪化しているようだ、

例えば、失業率は政治的に機微なためか、元々発表されたことがないが、公表されている「都市失業者のうち登録済みの者」も、5%を上回ってはならないことになっているらしく、消費者物価上昇率にも同様の政治的配慮がなされている、

外国からの直接投資も、北京の言うように今も増え続けているのか疑わしい。直投の6割は香港からのものだが、その多くは支社から中国本土の本社に向けての送金であり、北京はこれも「外国からの」投資としてカウントしている、

また、中国では消費が伸び、投資が減る形でリバランスが進みつつあると楽観視する向きは、小売り売上高の伸びを挙げるが、小売り売上高には建設資材の売り上げや政府部門間のやり取りまで含まれる、と指摘し、

米国は商務省が中心となって、中国の成長率や失業率等の経済指標を独自に推算すべきだ。これらにも多くの見込み違いが含まれることになるかもしれないが、四半期ごとに中国の公式発表とは異なる数字がワシントンから出されれば、北京に対する警告になるだろう、と言っています。


Scissorsは中国の大型対外直接投資を公開資料から丹念にあぶり出し、記録するなど地道な作業をよくすることで評価がある人物です。

米商務省が独自に中国の経済指標を推算して発表するよう提案しているのは、それが中国自身に行いを正させるキッカケになると読んでいるのでしょう。これなら日本にもできそうな気がします。ただし、政治的意味合いからして、結果は大々的に宣伝する必要があるでしょう。


Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 16:32 | 中国・台湾 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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