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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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対パキスタン強硬策 [2012年01月01日(Sun)]
Foreign Affairs のウェブサイト1月1日付で、Stephen Krasner米スタンフォード大学教授が、パキスタンの非協力的態度は目に余るものがあり、援助を与えてパキスタンの協力を得ようという米国の政策は限界に来ている、援助は協力した場合にのみ与えることをはっきりさせない限り、事態は改善されない、と言っています。

すなわち、11月末にNATO軍の誤爆でパキスタン軍兵士25人が死んで以来、パキスタンの非協力的態度は益々露骨になってきた。一方、9月22日の米議会公聴会でマレン統参議長は、パキスタン政府の手先である過激派団体がアフガン軍隊や市民、米兵を攻撃していると証言している。マレンは、こうした事態にどう対処すべきかまでは言わなかったが、解決方法は、パキスタン指導者に対し、米国との真の協力こそが彼らの利益であり、協力しないのなら全ての援助を停止すると告げることだ、

米国は、パキスタンの協力なしではアフガン戦争は続けられない、あるいは、今のパキスタン政府が倒れれば、その後の混乱の中でテロ活動が悪化すると思われているが、そうした悪影響よりも、現在のパキスタンの非協力の悪影響の方が大きい、

米国は、パキスタンにはっきりとしたレッドラインを示すべきだ。また、そうした脅しに信ぴょう性を持たせるには、援助を停止する方が米国にとって有利であることを示さなければならない、

先ず、対パキスタン援助を止めてもパキスタンは報復出来ないことを示すべきで、それには無人機攻撃を重点的に採用するのがよいだろう。パキスタンにはすべての無人機を撃ち落とす能力は無い。また、パキスタン政府からのテロ情報が途絶えると言われるが、元々パキスタンは十分な情報を提供してこなかった、

また、パキスタンを経由しなくても、アフガン戦争を続けられることを示さなければならない。現在でもNATO軍補給の60%は北方経由だが、米軍が撤兵すれば、パキスタンへの依存度を減らせる、

米国が援助を止めればパキスタン政府が崩壊する恐れについては、パキスタン軍の政権掌握度が高く、また自ら対テロ作戦を行なった実績もあるので、そう簡単にテロリスト国家にはならないだろう。核の拡散の心配はあるが、それは現状でも米国にはどうしようもないことだ、

他方、米国は、場合によってはパキスタンへの援助を増やすことも、パキスタンに市場を開放することもできる。それはパキスタンの協力の態度いかんによる。パキスタンは、米国にとってのイランのようになるか、インドネシアのようになるかを選択しなければならない、と言っています。


パキスタンの態度に怒り心頭のようで、各所で強い表現が繰り返されています。しかし、議論は、論理を尽くしており、今まで常識のように思われてきた、パキスタンの協力なしではアフガン戦争は遂行できない、現政府が崩壊したらテロが横行する、核が拡散する等の前提を一つ一つ論破しています。

ここで主張していることが結果的に正しいことになるかどうかは、誰にも解らないことですが、従来の常識を幻想だったとして覆す知的エネルギーが米国の特色であり、それがあるために、百家争鳴の中で戦略が練られて行くことが米国の強みでしょう。

また、マレンの証言を見ても、パキスタンに対する米国の怒りは相当なもののようで、米パキスタン関係の将来は楽観を許さないものがあるようです。


Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 17:10 | 中央・南アジア | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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