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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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現地報告 イランの台頭 [2007年01月30日(Tue)]
1月30日付のワシントン・ポストは、米国のイラク介入がイランの影響力を増大させ、中東のスンニ派とシーア派間の亀裂を深めた、とする現地からの報告に基づく特派員のAnthony Shadidの記事を掲載しています。

Shadidは、イランはアフガニスタンのタリバン政権とは戦争の瀬戸際まで行き、またイラクのサダム・フセイン政権とは実際に8年も戦争をしたが、その両方の敵をアメリカが除いてくれたため、労せずして強力になった上に、イラクにはイランと同じシーア派主導の政権が誕生した。
 
今では、イランの手先はアフガニスタンから中東全域にかけたいたる所におり、どこでもアメリカ人を攻撃できる態勢になっている。またイランはいたる所で援助も行っている。イスラエルに破壊されたヒズボラ地域には1億5千万ドルの援助を行い、犠牲者に対しては1万ドルずつ札束を渡した。

イランの援助が様々な動きの背後にあることは現地の人間はよく知っており、最近パレスチナではファタハのデモ隊が、スンニ派のハマスに対して、「シーア派、シーア派」と罵声を浴びせていた。

イランの攻勢を前に、スンニ派のエジプト、ヨルダン、サウジ、湾岸諸国も結束して対抗しようとし、イスラエルもこれらの諸国と関係を深めようとしているが、イスラエルを除いてこれらの国は軍事的にさほど強くはなく、またそれぞれ内部に問題を抱えている、と述べ、

今やこの地域全体を通じて宗派間の分割線が引かれている、それがアメリカのイラク介入が惹き起こした最大の危険だ、と結んでいます。

中東の実情の一端を良く伝えるルポルタージュです。

Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 16:10 | イラン | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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