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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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金正日後の北朝鮮 [2011年12月19日(Mon)]
ファイナンシャル・タイムズ12月19日付で、Victor Cha元米国家安全保障会議アジア部長が、金正恩への権力継承が上手くいくかどうかわからない、米国としては情勢の進展を見守り、準備をしておくしかないが、北朝鮮政権が崩壊に至る可能性はある、と言っています。

すなわち、北の政権が崩壊する契機として金正日の急死が言われてきたが、それがまさに起こった。金正日は継承準備に14年かけたが、金正恩は後継者指名から3年しか経っておらず、支持固めも十分できていない。金正日の妹、金敬姫とその夫の張成沢が正恩の周りを固めるとされるが、金敬姫は病気と噂されており、軍は金正恩の大将昇格に不満だと伝えられている。1994年の権力継承も困難だったが、今回はもっと困難だろう、

そうした中でワシントンがすべきことは、基本的には情勢を見守りつつ、準備することだ。米韓は、北の不安定化に対処するための軍事計画を持ってはいるが、現段階で軍事行動は不適切だ。と言って、金正恩を含む北指導部に今アプローチするのも不適切だ。内部の実情がわからないし、かえって不安定化を煽る危険性もある、

ところで非常に懸念されるのは核兵器のことだが、北の内部事情を掴んでいるのは中国だけだ。その中国は、これまでは北をめぐる米韓の対話の呼び掛けに対して消極的だったが、今は対話に乗って来ざるを得ないかもしれない。米中韓は北の情勢について同じ情報をもって対応すべく調整すべきだ、と述べ、

金正日後の北朝鮮がどうなるかわからないが、北には経済困難、食料不足、権力移行に伴う不安定化、住民の不満等、分析家が挙げる崩壊の諸要因がいくつもあり、金正日の死はそうした中でも決定的なものになり得る、と言っています。


北朝鮮の不安定化と崩壊の可能性を指摘している論説です。金正日は息子への権力移譲の途上で急死したので、金正恩は後継者として十分確立してない、という指摘は、そうかもしれません。確かに、金正恩は若すぎることや実績がないことから、最高指導者としての権威を確立するまでには時間がかかり、当面は張成沢や金敬姫が後ろ盾となって集団指導体制で行くことになるでしょう。

ただ、チャは、今回の権力移譲は1994年の金正日へのそれよりも困難だと言っていますが、金正恩にとって有利なのは、1994年当時は世襲に反対だった中国が今回はそれを是認、支持していることです。

また、今、米韓が北に対して軍事行動を起こすのは不適切だというのは、その通りですが、中国と協力して北朝鮮の安定化を図るというのは非現実的と思われます。中国とは対話や情報交換はすべきですが、中国は北から米韓の影響力を排除し、北を中国の衛星国のようなものにしたいと考えており、そうした中国と米韓とでは、思惑に差がありすぎます。

いずれにしても、北朝鮮のエリートは現在の体制の維持に既得権益を持っているので、体制の崩壊が起こるとしても、それはまだ先のことと思われます。今は情勢を見守り、北の不安定化への準備をするということでしょう。



Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 15:58 | 東アジア | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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