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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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アラブの冬 [2011年12月02日(Fri)]
ワシントン・ポスト12月2日付で、Daniel Byman 米ジョージタウン大学教授が、「アラブの春」は、独裁者を倒したが、元々民主主義の基盤の無いところに起きた革命であるため、チュニジアを除いては、イスラム主義者、反米運動、部族の跳梁、そして外部からの干渉を招き、民主主義とは程遠い状況になっている、米国はこの現実を認識して状況に対処しなければならない、と言っています。

すなわち、多くのアラブ諸国は、過去の独裁によって健全な反対勢力が育っていなく、そのため「アラブの春」は、イスラム勢力ばかりが力を得る結果となっている。また、サウジなどの近隣諸国の介入も招いているし、さらには、一般のアラブ世論に訴えようとする結果、反米、反イスラエルの機運も生むだろう。中東のこれまでの軍事政権は概ね親米だったので、米国は、民主主義勢力と専制的勢力の両方の失望を買うという最悪の事態に直面している、

「アラブの春」は、米国の力によらない自発的なものであり、本来、米国はそれを支持すべきだが、今の米国に現実的に出来ることは、避難民を援ける、周辺諸国の介入を抑制する、アルカイーダ追求を継続する、など周辺的な努力だけだろう、

オバマは2、3カ月前、米国的な自由が、専制から解放された人々によって歓喜を以って迎えられていると宣言したが、米国はこの地域の新たな民主主義勢力と協力する一方、「アラブの冬」の結果生じる混沌、停滞、そして悪政にも対処する用意が必要だ、と言っています。


現実主義的な妥当な判断と思われます。民主主義になれば、反米、アラブナショナリズム勢力がアラブ政治の一角を占めるのは避けがたいことです。それがエジプト=イスラエル平和条約の基礎を揺るがしてしまうと、深刻な事態になるので、それに対する歯止めとしてある程度の軍の力の保存は必要であり、常識的でもあります。それを混乱、停滞、専制とまで言う必要はないと思われますが、米国民主主義の原理主義者にとっては挫折となります。   う。

この論説はそうした状況を客観的に認めたものであり、こういう状況に対して米国的民主主義の立場から説教しても何の役にも立たず、客観的情勢の上に立って米国の政策を考えるべきだ、と言っているのは正しい姿勢と言えるでしょう。
Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 15:59 | 中東 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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