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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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カダフィ死亡 [2011年10月21日(Fri)]
カダフィの死亡について、10月20日、21日付の英米各紙は、リビア国内の部族対立や武器が野放しになっていることから、今後のリビア情勢は予断を許さないことを指摘し、リビア自身による統一への努力と、欧米各国の技術援助の必要を説く社説を載せています。

ニューヨーク・タイムズ
リビア暫定政府は、各武装勢力に武器を放棄させ、中央政府の下の治安部隊に編成すべきだ。また、リビアは石油収入のある国だから、欧米諸国は経済援助よりも、行政に対する技術援助を行うべきだ。

ワシントン・ポスト
リビアは、イスラム勢力も含めて20以上の武装勢力が不安定に共存している状況であり、先日現地を訪問したクリントン国務長官が、「これからより難しい問題が始まる」と言ったのは正しい。リビア暫定政府は治安部隊の訓練などについて米国の役割に期待しているのだから、これは援助すべきだ。

ウォールストリート・ジャーナル
リビアは、人口が少なく、石油があり、教育水準も比較的高いという利点がある。今後様々な転変は経験せざるを得ないだろうが、独裁者のいない国を建設するチャンスはある。他方、カダフィの運命は、シリアのアサドやイエメンのサレハにも影響を与えるだろう。米国は、衰退論が言われているが、世界の情勢を変え得る力を持つ唯一の国であり、この世界を独裁者から解放することは米国の戦略的利益にもなるし、米国の価値観にも適う。

ファイナンシャル・タイムズ
リビアには激しい民族・宗派対立はなく、石油収入もある。ただ、独裁制が長く続いたため、まともに機能する集団がない。そうした中で、最優先課題は、内戦を避け、統一を維持することだろう。西側の技術援助は必要だが、基本的には、今後はリビアはリビア人に任せ、欧米は長く留まるべきではない。


各社説とも、今後の見通しは不透明であり、内戦や過剰な報復を避けるべきだと述べながらも、欧米諸国が新国家の建設で果たすべき役割については、リビアは人口が少なく、石油収入のある豊かな国だということもあって、技術援助を示唆する程度で、関与には積極的ではありません。

積極的に関与しないのは妥当な政策でしょう。イラク、アフガニスタンの経験で、独裁政権の排除までは良いとして、その後の国づくりまで引き受けるとキリの無いことになるという教訓を得た米国として当然です。それに、しばらく情勢を見ないと、事態がどこに落ち着くかまだ分からない状況でもあります。
Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 15:59 | 中東 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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