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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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中国空軍の増強 [2011年08月24日(Wed)]
ウォールストリート・ジャーナル8月24日付で、米AEIのMichael Auslinが、中国空軍の増強に警戒し、対応すべきだ、と論じています。

すなわち、中国の空母の処女航海に注目が集まっているが、中国空軍の増強にも目を向けるべきで、これは米国のアジア・太平洋地域におけるプレゼンスを脅かす最大の要因になりかねない、

昨年の米空軍の報告書も、「中国空軍は能力のある戦闘兵力になりつつある。劇的な変化が起こったし、起こりつつある」として、現在、中国空軍は1600機以上の戦闘機を有し、中国海軍も別に300機以上の戦闘機を有しているが、こうした航空機の数よりも能力に注意を向けるべきだ、と指摘している、

実際、中国は第5世代のステルス戦闘機J-20を開発中で、作戦に使えるようになるには10年はかかるだろうが、中国が東アジアの空を覆うというのは、それほど極端な想定ではない、

また、中国は2004年に「統合航空・宇宙作戦」を中心とする戦略を打ち出し、ハイテク空軍力を作ろうとしている。この戦略は米国の空・海軍力を否定することを目指すものだ。さらに、日本やグアム等の基地を攻撃するミサイルも増強している、

こうしたことを背景に、中国空軍は大胆になってきており、6月には米偵察機を追いかけて台湾海峡の中間線を越えたし、今年初めにはフィリピンの領空も侵犯した、

米国は航空優位を維持するためにもっと多くのことをする必要がある。老巧化したF-15やF-16では、中国のより近代的な航空機に対抗できないし、中国が開発中の空母攻撃ミサイルは、米国の空母を西太平洋から押し出してしまいかねない。しかも、性急なF-22生産中止決定によって、航空優位を保ちうる唯一の航空機の数が減ってしまい、F-35の開発も当初の予定より大幅に遅れ、高価になっている。従って、ペンタゴンはF-35の数は減らすべきではない。また、給油機も必要だし、沖縄の嘉手納基地とグアムのアンダーソン基地も強化される必要がある。さらに、中国本土攻撃をミサイルに頼るのは不安なので、長距離爆撃能力も開発すべきだ、と述べ、

要するに、米国とその同盟国は最新の空軍力を持つべきであり、従って、日韓がF-35を選ぶようにあらゆる努力をすべきだし、台湾への新型F-16の提供を拒むのは間違っている、と言っています。


一貫して東アジア重視の論陣を張ってくれているオースリンですが、この論説で重要な点を指摘しています。問題は、中国の空軍力増強が地域の軍事バランスを崩す恐れがあるものの、米国の防衛予算が大幅削減に直面する中で、オースリンが言うようなことが実行可能かどうかでしょう。結局、米国が資源配分の際に、国内の社会保障支出と対外的経費のバランスをどうするか、対外的経費のなかで中東と東アジアのバランスをどうするかということです。

日本は中国の軍事力増強、米の財政困難とその意味を踏まえ、一方で米国に東アジア重視を促すとともに、日本自身の空軍力を含む防衛力の増強を考えるべきでしょう。また、集団的自衛権は行使できないなどの空論は、早く排除すべきしょう。


Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 16:04 | 中国・台湾 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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