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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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米国のシリア介入反対 [2011年08月23日(Tue)]
ファイナンシャル・タイムズ8月23日付で、米外交問題評議会のEd Husainが、オバマは逡巡した挙句、遂にアサド退陣を要求したが、シリアの反対政府派の声はどこまで信用してよいか分からないし、さらに、アサドが退陣した場合のシリアの将来は全く不透明なので、これは間違っている、と言っています。

すなわち、オバマは、国内の評論家やシリアの反対派の圧力に屈してアサドの退陣を要求したが、この決定は誤りだ、

先ず、中東は反米感情が強いので、米国が退陣を要求したというだけでアサドの立場は逆に強まり、反政府派は米国の手先、シオニストの工作員と呼ばれるようになる、

また、アサド反対がシリア国内でどれだけ強いかも不明だ。二大都市のダマスカスやアレッポは比較的平穏を保っているし、アサドは、軍の指導者やモスクの宗教指導者、中産階級、ビジネス界の間で支持がある。米国はイラク進入前にチャラビに騙された例もあり、反政府派の言うことを鵜呑みにするのは危険だ。それに、内戦になれば、各民族、各派閥が分立して収集がつかないことになるだろう。トルコ、サウジ、中露が対シリア制裁に後ろ向きなのも、そうした理由からだ、

結局、米国としては、米大使が反乱の拠点のハマを訪問して反政府派との連帯を表明したように、間接的に意思を表明するやり方の方が効果的だ。もっとも、これまでのところ、最大の反アサドの圧力となっているのは、シリアの人々に自らの運命を決するよう促してきたアルジャジーラ放送だ、

しかし、たしかに、長期的な変革はアラブの内部から来るべきなので、アルジャジーラの指摘は正しいが、非常に不安定なこの地域にあっては、短期的には、不本意ながらアサド政権が一番ましな選択だ、と言っています。


全く同感であり、オバマの発言は誤りだったと思われます。リビアの時も、地上兵力を派遣しない以上、妥協による解決の余地は残しておくべきであり、世論に押されてカダフィとその親族追放を呼号するのは、自らの手を縛ることになると懸念されました。

幸い、リビアでは、時間はかかりましたが、経済制裁でカダフィ側がじり貧となり、反乱側が勝利しました。そのリビアの成功が、今回のオバマ発言を促したのでしょうが、アサドはカダフィとは較べものにならないぐらい強い国内統制力を持っているので、リビアの例は参考にならないと思われます。とすれば、今回のオバマ発言は、言っただけで内容を伴わない空振りになる、あるいはこの論説も言うように、ただ空振りとなるだけでなく、逆効果になる可能性もあるかもしれません。


Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 16:45 | 中東 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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