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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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リベラル派のオバマ大統領に対する怒り [2011年08月22日(Mon)]
米タイム誌で、Fareed Zakaria同誌総合編集長が、オバマ大統領に対し、リベラル派は裏切られたと怒り心頭だが、オバマは中道的現実派であり、最善のものを求めるあまり、得られる適度のものを犠牲にしてはならないことを理解しているのだ、と言ってオバマを擁護しています。
 
すなわち、最近、リベラル派がオバマへの批判を強めているが、その背景には、オバマがとった景気刺激策、金融機関の規制強化、医療制度改革、財政均衡政策に対する不満がある。しかし、リベラル派は、オバマの景気刺激策は生ぬる過ぎたと言うが、それはオバマが財政赤字を考慮したからであり、大規模金融機関を解体しなかったのは、米国経済には金融機関の活発な活動が必要だということを理解していたからだ。同様に、オバマは、福祉コストの抑制が米国の財政状況の改善には欠かせないことを理解しているからこそ、福祉コストを抑えたのであり、歳出削減を行うのも、財政均衡には増税と組み合わせて歳出を削減する必要があることを理解しているからだ、

こうしたオバマの姿勢は、弱さや一貫性のなさ、あるいは迎合の表われではなく、常識的な判断をしたことから来ている、と述べ、

「法的な枠組みの中で発展し、長く培われ、試されてきた中庸の距離にある価値観に目を見据えるべきだ。そうした中道的姿勢は批判を受けがちだが、それこそまさに善のために行動することだ」、という元エール大学学長の言葉を引用して、米国民はオバマの常識を理解するだろう、と言っています。


債務上限切り上げ交渉が一応の決着をみてから、リベラル派のオバマ批判は激しさを増しています。ザカリアが紹介するように、これまで財政刺激策から医療制度改革まで、リベラル派から見ると、望む域に達しなかったことへの憤懣が蓄積していたのが、ここにきて一気に爆発した感があります。リベラル派の評論家が競って批判を繰り広げており、中でも話題になったのが、「オバマは右派の悪者を叩くべきところを、彼らに迎合した」、「米国は、何を信ずべきか分かっていない、あるいは再選のためにはいかなる立場をもとる大統領と、過激な共和党の両方の人質になっている」、とする8月6日付ニューヨーク・タイムズの論説です。

こうした批判に対するザカリアの反論はもっともであり、確かにオバマがとった政策は、必ずしも正しくはなかったとしても、思想的に極端なものは見当たりません。しかし、問題はその姿勢でしょう。オバマは、米国民に、米国は特別な国、自由民主主義の長だというプライドを持たせて奮い立たせ、自信を持たせること、何よりも自由と独立を重んじる米国民の琴線にふれることができません。また、失業率が高く、経済の見通しも暗く、国民が不安に怯えているからこそ、余計米国の強さを強調するリーダーシップが求められているにも拘わらず、オバマからはそうしたおごりにも近い明るさも感じられません。政策の中身自体よりも、こうした要因がオバマ不信の原因ではないかと思われます。



Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 15:29 | 米国 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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