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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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対リビア作戦の評価は時期尚早 [2011年08月22日(Mon)]
Foreign Policyのウェブサイト8月22日付で Peter Feaver米デューク大学教授が、リビアについて喜ぶのは早すぎる、オバマ大統領にとってリビア作戦での真の試練は、カダフィがいなくなった後、いかに安定した政治体制を築くか、であり、そのためには米国の強いコミットメントが不可欠だ、と警告しています。

すなわち、カダフィ政権はついに末期を迎えたが、これには、NATO、特に米国が当初の方針を変えて軍事作戦を強化する方向に向かったことが大きく関係している。初期の段階で米国がとった「必要とされるものよりやや少な目に行う」戦略は機能せず、リビア情勢に数か月の麻痺状況をもたらした、
 
つまり、米国の介入は遅れた介入であり、それが国際的な連携を妨げた。初期のころ、反政府勢力がトリポリに迫ったときに、国際的連携が出来ていれば、カダフィ体制は数日か数週間で崩壊していただろう、

米国の介入理由が、「市民保護のためであり、反政府勢力の支援ではない」という矛盾したものであったこともマイナスに働いた、

これ以上だらだらと状況が長引いていたら、NATOの作戦にも綻びが生じ、英仏の二大プレイヤーたちもこれ以上作戦を遂行できないところに追い詰められていたかもしれず、かろうじて間に合ったというのが実態だろう、

「カダフィの去った後、大量殺戮を防ぐのはリビア人の責任だ」とオバマは言い続けているようだが、実際に力の真空から大量殺戮が生じるようになったら、米国はどう対応するのか、

米国にとっての真の試練は、カダフィ後に如何に安定的な代表制からなる政治秩序を築くか、であり、そのための協力を惜しんではならない。それをやって、初めて初期の混乱も許されるだろう。イラクの例が示すように、独裁者の打倒よりもはるかに難しいのは、その後にくる事態への対応であり、次の局面が終わるまで、喜ぶのは早すぎる、と言っています。


フィーヴァー教授は一時、ブッシュ政権下でNSCの戦略計画部門の特別顧問を務めた経験があり、その時の特にイラクでの経験が、このような文章を書かせたのでしょう。

しかし、イラクを引き合いに出すまでもなく、リビアで42年間続いたカダフィ独裁政権に代わる新しい統治体制を築くことがいかに困難な事業であるかは容易に想像がつくことです。ただ、フィーヴァーも言うように、今回カダフィ政権が崩壊したことは良いニュースであり、喜ぶべき展開であることに変わりはありません。



Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 16:19 | 中東 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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