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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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米国による高度軍事技術独占時代の終焉 [2011年08月18日(Thu)]
Foreign Policyのウェブサイト8月18日付で、Andrew Krepinevich米CSBA所長が、米国が優位を誇っていた先端軍事技術は次々にコピーされて、米国の独占物ではなくなってきており、米国と同盟国の優位は急速に失われるかもしれない、と警告を発しています。
 
すなわち、米国は、湾岸戦争では精密誘導兵器の独占的優位を誇ったが、今や中国が追いつこうとしており、そうなると、西太平洋の米軍基地はもはや安全でなくなる。

また、米国のように高度なITインフラを持つ国はサイバー攻撃に弱く、米国にとって最大の危機は、核攻撃よりも、サイバー攻撃だろう。さらに、衛星や米国が有する海底施設の安全も脅かされる可能性があり、そうなったら、経済活動は麻痺してしまう、
 
米国は新分野で優位を求める必要があり、特に、最近のレーザーの発達は目覚ましい。しかし、これもまた中国からの競争に曝されている。また、米国のロボット技術は進んでおり、今後更にこの面の能力を高める必要がある。それにしても、世界の安全に対する脅威は、それに対する態勢を整えるのに間に合わないスピードで増大しており、米国の優位が失われる危険性がある、と警告を発しています。
 

軍事技術の革新が、後発国の追いつきを容易にするということについては、第一次大戦前の弩級戦艦の出現が最も古典的な例です。湾岸戦争でのパトリオットとトマホークの活躍をみて、これで中国など世界中の防衛関係者が発想を変えるだろうということは、充分予想されるものでした。

西太平洋の空母機動部隊を脅かすものとして最近話題になっている中国の対艦弾道弾は、初めは弾道弾で長距離を高速で飛び、目標地域で誘導兵器に代わるものですが、これはもともとは、ビンラディンを発見した挙句に取り逃がした米国が、ミサイルを湾岸に飛ばし、そこから誘導兵器でピンポイントに目標を攻撃するために開発した技術を真似たもののようです。

一度inventsしたものはuninventできません。弩級戦艦を開発した英国は新興ドイツの追い上げに苦しみ、原子爆弾を発明した米国は核拡散に苦しむことになるというように、それは先発国の宿命です。先進国としては、新たにinventし続ける以外に選択肢はありません。

問題は、それが防衛費削減の時期に起こっていることであり、クレピネヴィッチの憂慮は理解できます。

これも、今後防衛費の再増額を主張する有力な論拠となるでしょう。防衛費の増額が功を奏した例としては、レーガンのスターウォーズにソ連がついて行けず崩壊した例があり、古くは、日本がワシントン会議で軍縮を受諾したのも、建艦競争に堪え切れなくなったからです。

Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 16:01 | 米国 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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