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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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オバマの不評 [2011年08月13日(Sat)]
ウォールストリート・ジャーナル8月13日付で、ネオコンの大御所、Norman Podhoretz元Commentary誌編集長が、米国の左翼リベラルのオバマに対する失望、挫折は激しいものがあるが、オバマ自身は変わったわけではなく、元々穏健反米左翼思想の持ち主なのだ、と評しています。

すなわち、今やオバマ批判のシーズンであり、われわれのような右派に加えて、リベラルや左派もオバマを攻撃しており、オバマは、当初のようにリンカーンやルーズベルトでなく、一期で敗退した悲運のカーターになぞらえられている

しかし、私から見ればオバマは何も変わっていない。オバマの目標は、米国を北欧流の社会民主主義国家とすること、そして、第二次大戦以来の米国の世界における主導的役割を弱めることにある、

オバマの思想は、1960年代初頭に左翼の間で始まり、60年代末に大学などに広がって行った左翼政治思想に根源がある。左翼はソ連体制への幻滅のために一時期方向を失ったが、1972年には民主党大統領候補にマクガヴァンを立てることに成功、しかし、マクガヴァンはニクソンに大敗し、その後の二人の民主党大統領カーターとクリントンを経て、ついに自分たちの代表としてオバマを選出することに成功した。オバマは過激ではなかったが、黒人でもあり、反体制派から仲間として扱われた、

こうして60年代の政治文化の後継者がホワイトハウスに住むことになった。私は、右派の友人達のように、オバマが米国を害しようとしているとは思わないが、私に言わせれば、オバマは昔ながらの反米左翼であり、彼の失敗は、行政の未経験から来るというよりも、こうした政治傾向から来ている、と言っています。


1960年代は世界的に思想の激動の時代でした。特にその末期は、米国ではベトナム反戦運動の絶頂期、日本では70年安保、フランスではドゴール反対の五月革命の時期に当たり、中国でも1966年に始まった文化大革命の高潮期でした。

今でも欧州には68年世代という言葉があるようで、日本でも70年安保の時に学生だった人々は、菅総理を始めとして全共闘世代と呼ばれています。オバマ自身はそれよりも若い世代ですが、その時代の影響を深く残した民主党左派の期待を担って大統領となっています。従って、本来、北欧的民主主義を目指している穏健左派なので、急進的左派に失望と幻滅をもたらしたと分析されているわけです。

勿論、オバマは、右派や中道の失望も買っており、ゲーツやクリントンなどの発言には、外交防衛安保へのオバマの無関心や軽視への不満が明らかに読み取れます。昨年11月のAPECの日本サミットの際も、クリントンはハワイ、グアム、豪州、NZを通り、オバマはインドネシア、インド、韓国を経由して日本で落ち合うというように、対中包囲網を意識した行程が組まれましたが、クリントンはホノルルで暗に対中包囲網の形成を示唆する演説を行なったのに対し、オバマはインドやインドネシアへの米国の輸出増加は米国の雇用に貢献するということしか言いませんでした。

今回の予算削減措置でも、オバマの指導に対する国防、国務両省の反発は明らかであり、こうした背景は、次期大統領選にも影響があると思われます。


Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 16:15 | 米国 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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