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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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中国の空母 [2011年08月11日(Thu)]
中国の初めての空母就役について、米CSISのBonnie GlaserとBrittany Billingsleyが、同研究所ウェブサイト8月11日付で、これは主として、中国のプレステージと将来の訓練のためではあるが、周辺海域では限定的な効果はあるだろう、と分析し、また、太田文雄・元防衛庁情報本部長は、ウォールストリート・ジャーナル同日付で、日本はこれに対応する原潜を保有せず、中国側がこれによって海上における防空能力を向上させることに懸念を表明しています。

すなわち、CSISは、今回の動きの主たる目的は国際的プレステージを上げることにある。中国は、常々、安保理常任理事国で空母を持たないのは中国だけだと言って来ており、これで中国は米、英、仏、露、西、伊、印、ブラジル、タイに次ぐ空母保有国となる。日本からの訪問者に対しては、中国側は、日本は第二次大戦前から空母機動部隊を保有していたではないか、と語ったという。また、中国は近年の経済発展でシーレーンに関心を持ち始めている、

ただ、当面、1隻の老朽艦艇では使用目的は限られ、訓練と限定された範囲内で力を誇示することになるだろう、と分析しています。

他方、元統幕情報本部長の太田文雄は、空母の配備は中国に絶大な能力を付与することになるだろう。米軍の友人に言わせれば、あんなものは米軍の原潜の前には敵でないと言うが、日本自身は原潜を持っていない。また今までは日本の航空自衛隊機は東シナ海を自由に哨戒できたが、中国は空母を持ったことによって、それに対する防空能力を持つようになる。さらに、中国は2050年には三個の空母機動部隊を持とうとしている。これに対抗するために作成されたのが、Air Sea Battle conceptであり、日本も米国もこれを早急に実施しなければならない、と述べています。


両論説とも、中国の空母は、米国にとっては当面はさしたる脅威でなく、これが実質的な脅威となるには少なくとも10年の余裕があるが、一方、日本や東南アジアの周辺地域にとっては、新たな地域的脅威となりつつある、という一般的な評価を反映したものです。

また、それに対抗する措置は、Air Sea Battle conceptに基づく米国の極東軍事態勢の強化であり、また日本の防衛力強化でなければなりませんが、当面、日米共に、予算の制約に苦しんでいるというのが現状です。ただ、米国は限られた予算の中では、東アジア重視に傾きつつあります。日本の予算編成も、将来は、中国の脅威増大に対する対抗措置を意識したものにならざるを得ないでしょう。


Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 16:00 | 中国・台湾 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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