CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る

世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


プロフィール

特定非営利活動法人 岡崎研究所さんの画像
Google

Web サイト内

カテゴリアーカイブ
最新記事
最新コメント
△小泉純一郎前首相の医師久松篤子
英米関係は共通の理念に支えられる (10/08) 元進歩派
実績をあげているオバマ外交 (09/21) wholesale handbags
タクシン派のタクシン離れ (07/04) womens wallets
豪の新たな対中認識 (07/04) red bottom shoes
バーレーン情勢 (07/02) neverfull lv
石油価格高騰 (07/02) wholesale handbags
金融危機後の世界 (07/02) handbags sale
米国の対アジア政策のリセット (07/02) neverfull lv
ゲーツのシャングリラ演説 (07/02) handbags sale
パキスタンの核の行方 (07/01)
最新トラックバック
リンク集
月別アーカイブ
https://blog.canpan.info/okazaki-inst/index1_0.rdf
https://blog.canpan.info/okazaki-inst/index2_0.xml
米印関係の諸課題 [2011年07月24日(Sun)]
ウォールストリート・ジャーナル7月24日付で、Harsh V. Pant英King’s College London教授が、2008年の原子力協力協定の締結で強まった米印関係は、最近になってテロ問題、南アジア地域におけるインドの役割、原子力協力等に関する考え方の違いから軋みが生じている、関係発展のために米印はそれぞれ努力すべきだ、と論じています。

すなわち、インドは、パキスタンのテロへの姿勢に対して米国は甘いと不満を持っており、さらに、米国のアフガニスタン政策はアフガニスタンにおけるパキスタンの影響力を強めるのではないかと懸念している。他方、米国は、アフガニスタン情勢が混迷し、中国の台頭が東アジアの力の均衡を変えつつある中で、インドが地域においてその経済力にふさわしい役割を果たしていないことに不満を持っている、

それに加えて、最近、原子力供給国グループの総会で、濃縮・再処理技術の輸出規制のいっそうの強化が合意されたために、インドはそれがインドの原子力政策の手を縛ることになりかねないと懸念している、と述べ、

以上の諸要因の結果、米印関係の進展が阻害されている。進展のためには、インドは地域でより積極的な役割を果たすべきであり、他方、米国はパキスタンでのテロ活動により厳しく臨むと共に、原子力についてはより現実的な政策をとるべきだ、と言っています。


原子力供給国グループの合意の詳細は不明ですが、米印関係を阻害する今の一番の問題は、「核のない世界」を目指すオバマの思考の硬直性でしょう。論説は、この合意が実施されると、インドの原子力計画は大きな支障をきたし、インドは自らの意に反してNPTに署名せざるをえなくなるかもしれない、と言っていますが、インドがNPTに署名することなど考えられません。そうなると、今回の原子力供給国グループの合意が論説の示唆するようなものであるとするなら、インドが歓迎した画期的な2008年の米印原子力協力協定の意義がなくなることになりかねません。「核のない世界」を目指すのは結構ですが、それはあくまでも長期的目標であり、論説も言うように、米国はそのために当面のインドとの協力強化という戦略的考慮を犠牲にすべきではないでしょう。
(8月11日〜17日は夏休み。次回の更新は8月18日です)
Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 16:21 | 中央・南アジア | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
トラックバック
※トラックバックの受付は終了しました
コメント