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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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NATOの役割縮小 [2011年06月18日(Sat)]
ワシント、ン・ポスト6月18日付で、Richard N. Haass米外交問題評議会会長が、ゲーツ国防長官がNATOの軍事努力の不足を非難したが、世界の関心地域が欧州からアジアに移ったことは事実であり、欧州諸国が果たすべき役割は限られたものになりつつある、と指摘しています。

すなわち、ゲーツもその告別演説で指摘したように、米国は過去60年間、常に欧州の軍事努力の不足を歎いてきたが、既に国際政治の中心関心地域は欧州からアジアに移っており、冷戦の勝利に中心的役割を果たした欧米パートナーシップの役割は、今後、不可避的に大幅に縮小し、欧州の影響力は欧州圏外では大きく限定されることになるだろう。皮肉なことに、欧州自身の素晴らしい成功が、欧米間の絆が重要性を失っていく大きな理由だ、

従って、米国にとって結論は単純で、@欧州を非難しても米国が望むようなことをするようにはならない、ANATOに代わって、軍事も含めて今も世界で活動する意思がある欧州の少数の国と二国間関係を構築、あるいは維持することが必要になる、B大きな挑戦を突きつけてくる地域で欧州以外の同盟国がパートナーに浮上してくる。例えば、アジアでは、豪州、インド、韓国、日本、ベトナム、中東では、トルコ、イスラエル、サウジアラビアに加えてインドが重要な存在になるかもしれない、ということだ、と述べ、

米国民がすべきことは、欧州と欧米関係が米国の外交政策を支配した時代が終わったという事実を受け入れ、それに適応することだ、と結んでいます。


ハースは、国務、防衛のポストを歴任、ブッシュ政権初期に国務省の政策企画委員長を務めた有能な人物ですが、新たなアイディアを打ち出す人ではありません。この論説も極めてもっともではあっても、常識的で特に注目すべき点はありません。

ただ、ここで改めて考えてみると、ゲーツがNATOの防衛努力の不足を批判したのは、今でもアフガニスタンなどでNATO諸国の協力を必要としている米国の立場上、同情できますが、確かに欧州が主要舞台であった冷戦が去った現在、NATOはもう時代遅れなのかもしれません。

では、米国にとって何が時代に即しているかと言えば、アジアにおいては何よりも日本に対して防衛努力の増強を要求するのが本筋だと言うことになります。それを抑えているのは、過去半世紀の対日政策の教訓、あるいは日本の現在の政治情勢についての判断があるのかもしれませんが、客観的情勢から言って、米国が内心それを望んでいることは間違いない、という認識だけは持っている必要があるでしょう。


Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 15:53 | 欧州 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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