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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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期限が迫る中東和平交渉 [2011年05月26日(Thu)]
ニューヨーク・タイムズ5月26日付け社説が、ハマスとの統一政府が出来、9月が近づくと交渉はより難しくなる、中東和平交渉は期限が迫りつつある、と警告しています。

すなわち、事態を打開するために、中東和平について大胆な考えを出すべき時なのに、ネタニヤフ首相にはその気がなく、オバマにも交渉再開の戦略はないようだ。一方、アッバスは交渉に戻る気はなく、ハマスとの統一政府に賭けている、

和平の停滞は過激主義につながる上、パレスチナ側は9月に国連にパレスチナ国家承認を求めるとしている。米国は安保理で拒否権を使うだろうが、それによってイスラエルと米国は一層孤立化することになろう、

先週、オバマは和平プロセス再開を再度訴え、その中で、「相互に合意された土地交換を含む1967年境界線を基礎とするパレスチナ国家」について交渉することを呼びかけたが、これはブッシュ政権時代も含めて、10年以上すべての交渉の基盤になってきたことだ、

しかし、ネタニヤフは、国内保守派などを念頭に、「土地交換」の部分を無視して、@1967年の線には戻らない、Aエルサレムは分割できない、Bイスラエル軍はヨルダン渓谷に残る、と主張している。イスラエルの有力紙ハアレツは、古い議論を繰り返す指導者を「別の指導者」に替える必要がある、と書いている、

今後、どうなるか。オバマが真剣な交渉を始めさせないと、さらなる漂流と非難合戦になる。しかしオバマがミッチェル特使の後任を任命する気配はなく、クリントン派遣の予定もない。ハマスとの統一政府が出来、9月が近づくと交渉はより難しくなる。時間はなくなりつつある、と言っています。


中東和平問題はイスラエルの過大な要求を抑え込まないと成立しませんが、それができるのは米国しかありません。ところがイスラエルはイスラエル・ロビーなどを通じて米国内政治に多大の影響力を行使し、米国の動きを阻止しています。その意味で、米国は問題の解決に資するよりも、障害になっているところがあります。

オバマ政権が国際社会のコンセンサスである2国家解決案等の受け入れをイスラエルに迫り、受け入れられなければイスラエル支持を見直すくらいの覚悟がないとどうにもなりませんが、オバマ政権にそうした覚悟があるとは思えません。

土地交換を含む1967年の線を基礎にパレスチナ国家を作るというオバマ発言も、メディアでは新しい提案のごとく取り上げられましたが、前から交渉されてきたことです。遠からずハマスとの統一政府は樹立され、9月にはパレスチナが国連で国家承認を要求して、それに反対する米国とイスラエルは孤立することになるでしょう。さらに、和平交渉の停滞によって中東における米国の威信と信頼性が傷つくことになります。しかし、「アラブの春」によって米国への期待が高まっていますが、米国は今回も関係国を失望させることになると思われます。

Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 16:37 | 中東 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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