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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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リビアへの人道介入 [2011年02月27日(Sun)]
ファイナンシャル・タイムズ2月27日付で、Gareth Evans元豪外相が、カダフィの虐殺を止めるために、飛行禁止空域を設定すべきだ、と論じています。

すなわち、国家が人道に反する犯罪から国民を保護する責任を果たさない場合、国際社会には安保理を介する集団的措置によって保護を提供すべき責任がある、というのが、2005年国連総会が全会一致で採択した「保護する責任」原則であり、リビアはこの原則を適用すべき明白な事例だ、

安保理はこの原則をに基づいてリビア制裁を決議したが、武力行使には至っていない。飛行禁止区域の設定や地上軍の派遣は、「保護する責任」を主張する者にとっても難しい決定だが、制裁で虐殺を止められない場合は、武力行使を考えるべきだ、

地上軍の派遣は迅速に同意は得られず、実行するのが難しい中で、飛行禁止空域の設定と執行は現実的な選択肢であり、直ちに案づくりに取り組むべきだ。問われているのは、「保護する責任」原則の信頼性のみならず、安保理の信頼性だ、と言っています。


これはもっともな主張と言えます。カダフィが徹底抗戦を呼び、傭兵や治安部隊を動員、ヘリや航空機を使って反政府デモを攻撃している今、飛行禁止空域の設定は必要です。そしてそれを実施できるのは、米国やNATOしかないでしょう。それに、カダフィは化学兵器を保有しており、それを使用する可能性があるので、これは急ぐ必要があります。

安保理が制裁決議を採択したということは、カダフィが国際社会から完全に見放されたことを意味し、リビアの反体制派を元気づけると共に、カダフィ側には痛手を与えます。その一方、資産凍結と渡航禁止が課されたことで、カダフィには亡命という選択肢がなくなり、徹底抗戦せざるを得ない状況に追い込まれてもいます。米国は、イラク、アフガン戦争での失敗から教訓を学び過ぎて、「熱ものに懲りてナマスを吹いている」嫌いがあります。ここまできた以上、カダフィがこれ以上国民を殺害しないよう、出来るだけの措置をとるべきでしょう。

ただ、カダフィ時代の法相が反カダフィ勢力の指導者になっているように、反カダフィ勢力の正体がまだはっきりしないので、肩入れに値するかという問題はあります。近隣アラブ諸国の評価を聞いてみる必要がありますが、アラブ連盟やアフリカ連合との協議でこの点はすこし明らかになるでしょう。


Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 15:26 | 中東 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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