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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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朝鮮戦争再発に至る三つのシナリオ [2010年12月20日(Mon)]
CNNのウェブサイト12月20日付で米Center for a New American SecurityのPatrick M. Croninが、今後5年以内に朝鮮戦争再発の可能性があるとして、戦争に至る三つのシナリオを提示しています。

すなわち、第一は、北朝鮮の瀬戸際政策の結果、偶発戦争に至る「偶発的エスカレーションだ。北朝鮮は来年中にミサイル発射実験や三度目の核実験に踏み切る可能性が高いが、ミサイルが目標を外れたり、ミサイル撃墜が北の報復を招いて戦争に至る可能性がある、

第二は、核兵器を手に入れた北が、失うものが大きい韓国や米国はリスクを避ける筈だと過信して、暴力行動をエスカレートさせ、抑止が利かなくなるという「抑止の破綻」だ。中国の指導部は、狭い国益観念にとらわれて、却って、避けたいとする危機を招かないようにすべきだろう、

第三は、金政権が崩壊し、利害が異なる関係各国が対立することになる「体制崩壊」だ。例えば、核の管理等をめぐって米中が対決する可能性がある。また、韓国にとっては、段階的吸収というソフト・ランディングや北の政治的破綻というハード・ランディングによって再統一が達成されるどころか、北に対する中国の影響力が増大して、朝鮮半島が永久に分断される事態になりかねない、と言っています。


クローニンが指摘するような事態を避けるための名案は、今のところ見えて来ていませんが、今回、韓国が延坪島での射撃訓練を予定通り実施し、北の恫喝に屈しない姿勢を明確にしたことは新たな動きと言えます。北がこれに対し今後どのような対応に出てくるかは未だ予断を許しませんが、国際社会は、中国の協力も求めつつ、今後とも、北の暴走を防ぎ、ソフト・ランディングを図る方策を模索していくしかないでしょう。





Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 16:02 | 東アジア | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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