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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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イラク全面撤退反対 [2010年08月02日(Mon)]
米ブルッキングス研究所の8月2日付ウェブサイトで、同研究所のMichael E. O'Hanlonが、イラク情勢はまだ安定に程遠いので、来年末に全面撤退するのは時期尚早だ、米国は今後成立するイラク新政府と再交渉し、ブッシュ時代の撤退合意は修正すべきだ、と論じています。

このオハンロンの政策提言は、米国の中東政策のあり方として適切な考え方と言えるでしょう。イラクは中東地域で戦略的に重要な国です。石油資源もあり、民度もそれなりに高く、イラクの安定は中東の安定につながります。

その上、エジプトのムバラクが高齢で病気がちであり、サウジの国王も高齢でサウジ王家の統治力もどうなるか不安がある今、アラブ世界でイラクが果たす役割は今後さらに大きくなる可能性があります。

しかし、残念ながら、この政策提言が実施に移され、成果を挙げられるかどうかは疑問があります。何故なら、@オバマ大統領はイラク撤兵を自らの政治的成果と喧伝、予定通りの撤兵に政治的にコミットしており、それを覆すのは難しい、Aマリキ政権も、来年末の米軍撤退をブッシュ政権から勝ち取った成果だとイラク国内で喧伝してきたからです。

また、マリキが引退し、別の者が首相になったとしても、大規模かつ長期の米軍駐留を許容する政治環境を作ることは困難でしょう。少数派のクルドは米軍駐留の継続を望むでしょうが、多数派であるシーア派やスンニ派の多くはそれを望むとは思えません。

ブッシュ政権が、イラクからの来年末までの全面撤退をイラクと合意したのは、当時の情勢ではやむをえないことでしたが、今から思えば急ぎすぎであり、増派によってせっかく良い状況が現出したのに、十分に長期的な視点からそれを活用しなかった嫌いがあります。



Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 15:53 | イラク | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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