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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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縮小する米国の役割と同盟国の責任 [2010年07月22日(Thu)]
ウォール・ストリート・ジャーナル7月22日付で、米AEIの日本専門家Michael Auslinが、日独の現状を比較しながら、自由主義体制に対する脅威が高まりつつある中、米国の同盟国は、いずれ米国という国際安全保障体制の保証人と協力しないことのコストの大きさを思い知ることになるだろう、と言っています。

すなわち、欧州の安全保障専門家は、米国が、国際安全保障面での能力低下で影響力を失った欧州を見限り、日本などに負担を求めるようになると見ているが、実は日本も、人口減(特に兵士になる若年層の減少)、歴史的経緯による独特の平和主義、豊かになってハングリー精神を失い、国際安全保障面で役割を果たす意志がなくなっている等、ドイツと同様の問題を抱えている、

日独は共に自らのグローバルな役割に確信がなく、責任を果たそうとせず、新しい世界の現実に向けた準備が出来ていない。安全保障面では米国との世界観のギャップが広がっており、中国など新興国との競争でもますます遅れをとっている、と指摘し、

米国も、国際的自由主義体制への脅威について確固たる認識と対応策を持たず、結局、北朝鮮とイランの核開発を黙認してしまい、中国が発言力を強めているが、同盟国の側も、グローバルな責任を米国に押し付け、脅威に対応すべき多国間の国際的対応が不十分であることすら認識しようとしていない、

しかし、米国の同盟国が困難な選択を回避できる時代は終わった。同盟国は、将来脅威が現実となった時、米国という国際安全保障の保証人がいなくなった世界のコストの大きさを思い知ることになるだろう、と論じています。


米国の国力低下が現実のものとなり、米国を中心に第二次大戦後ほぼ一貫して維持されてきた「国際的自由民主主義体制」に対する中国などからの「挑戦」は今や不可避となってきました。この論説もこうした現実を踏まえ、米国の同盟国に対して改めて応分の責任負担を求めているのは、最近の米保守系国際派論壇の傾向と軌を一にします。

そうした中でこの論説の興味深い点は、日独の状況を比較し、両国とも基本的には同じ問題を抱えていると指摘していることでしょう。一般に、安全保障面の国際貢献については、欧州諸国が一歩先を行っており、日本の消極的姿勢が批判されがちですが、オースリンが、欧州とアジアの同盟国が人口減少と責任回避という共通の問題を抱えていると指摘したことは評価に値します。



Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 16:29 | 米国 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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