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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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中国に圧力を  [2010年07月21日(Wed)]
Foreign Policy7月2日付で、米AEIのDan Blumenthalが、最近中国は、オバマの対中低姿勢に付け込んで強く出て来ているので、アジアの同盟国の共同演習基地を作るなどして、米国側からも圧力をかけてはどうか、と提言しています。

すなわち、ここ数カ月、中国は、@ゲーツの訪中を断る、A南シナ海を中国の「利益の核」と呼ぶ、B天安号事件で北朝鮮非難に同調しない等、強硬な態度をとってきた、

その原因は、第一に、中国が米国に弱さを感じとっているからであり、第二に、中国自身が内部に問題を抱えているからだ。中国では社会不安が拡大しており、さらに、2012年にはポスト革命世代の指導者争いとなる。おそらく、軍や反米民族主義者は、今こそ強硬姿勢を示すべきだと考えているだろう、

また、力を信奉する中国共産党は、日米同盟を強化し、台湾に武器を売り、インドとの関係を強化したブッシュ時代は低姿勢だったが、オバマはインドとの関係を格下げし、中国の人権問題を棚上げし、台湾への武器売却や、ダライ・ラマの招待を逡巡した。その上、日本が政治的に混乱して力の均衡の維持に寄与できなくなった。北京は好機到来と捉えただろう、

これに対し、オバマ政権も、台湾に武器を売却、南シナ海の米国の権利を主張し、米韓共同対潜訓練を行っているが、まだ出来ることはある。あまり気付かれていないが、アジアのほとんどの同盟国、友好国が最新戦闘機(主にF-35)を買おうとしている。米国は、アジアの同盟国が共同で戦闘機を訓練し、南シナ海を哨戒出来るようなセンターをシンガポールあたりに作ってはどうか、

それは中国に対して、「責任ある国」になるか、地域諸国の強い抵抗に直面するかの選択を提示することになる。幸い、前者を望む中国人も決して少なくはない、と言っています。


常識的に考えれば、最近の中国の強硬姿勢は、台湾への武器売却に抗議し、将来のF-16の売却を阻止するのが目的でしょうが、南シナ海の領有権主張も強引ですし、理解に苦しむところがあります。

これは、オバマ訪中を成功させるために、米国が譲歩を重ねて中国側に甘い期待を持たせてしまったことや、あるいは、米国側が譲歩を重ねたことが、中国国内の政治バランスに影響して強硬派の台頭を許してしまったことが原因かもしれません。そうだとすれば、これは、無用の譲歩は結果的に悪効果をもたらすという教訓になるでしょう。

ところで、F-35の共通訓練センターのような構想自体は、とうてい実現不可能でしょうが、実はこの種の構想は、麻生外相時代の「平和と繁栄の弧」構想、安倍総理時代の日豪・日印協調、ブッシュ時代の米印協調などと同じく、婉曲な中国包囲網政策の一つです。

第一次大戦前、ドイツの海軍力の急速な増強に対応して、1907年に英仏・英露協商が成立しましたが、これらは、いずれもドイツの脅威には一言も触れなかったものの、英仏・英露間の紛争原因を取り除き、友好関係を増進することによって、おのずからドイツ包囲網の形成となりました。これを「協商」の時代と呼びますが、アジア情勢も、ブッシュの頃から、漠然とですが、協商の時代に入りつつある(オバマ時代になってからは、揺れていますが)と言えるでしょう。
Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 13:42 | 中国・台湾 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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