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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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アジア通貨基金 [2010年07月20日(Tue)]

IMFは世界経済の重心が移りつつあるアジアを重視すべきだ、というIMF専務理事の発言がありましたが、インターナショナル・ヘラルド・トリビューンのコラムニスト、Philip Bowringが、それを踏まえて、ニューヨーク・タイムズ7月20日付でアジア通貨基金のことを論じています。

それによると、IMFは、かつてはアジア通貨基金をIMFの権限を脅かすものと見て、1998年には日本が出した設立提案に反対したが、今ではアジア通貨基金のような地域的機構はIMFを補完するものだと認めるようになった。他方、日中韓とアセアンが相互外貨融資のため1200億ドルの基金創設に合意したことで、アジア通貨基金の種もできたと言える。しかし、この金額では、最近のような金融危機に対処するには不十分であり、その上、日中間の指導権争いが危惧されるし、さらには、インドをアジア通貨基金に含める目途も立っていない、と指摘し、

同じアジアといっても、東アジア諸国は経済が既に成熟期に入り、人口も伸び悩んでいるのに対し、南西アジアは経済も人口もまだ成長期にある。その南西アジアのニーズをよりよく満たせるのは、東アジア主導のアジア通貨基金よりも、IMFのような世界的機構だろう。また、韓国のような貿易依存度の高い中規模国家にとっても、世界的な機構の方がより多くの恩恵を与えてくれる、と言っています。


バウリングは、IMFが東アジアを重視するようになったのは歓迎するが、アジア通貨基金の設立は必ずしも適当とは思えない、IMFがアジアへの関心を再び高めれば、今後経済発展が期待されるインドなど南西アジアにとっては、東アジア主導のアジア通貨基金よりはIMFの方が望ましく、また韓国のような中規模国にとっても、アジア通貨基金よりもアジアを重視するIMF の恩恵のほうが大きいのではないか、と言っているのですが、その通りだと思われます。

では、日本にとってはどうでしょうか。1998年のアジア危機の時は、日本がイニシアチブを取れたのですが、中国経済の飛躍的に発展した今は、アジア通貨基金が設立された場合、中国が主導権を握ってしまう危険があり、そうした懸念は時とともに拡大していくでしょう。従って、日本にとっても、アジア通貨基金より、アジア重視のIMFのほうが望ましいと言えるでしょう。

Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 16:25 | 東アジア | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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