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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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オバマの支持率低下の原因 [2010年07月19日(Mon)]
ファイナンシャル・タイムズ7月19日付で同紙コラムニストのClive Crookが、オバマ大統領の支持率が特に無所属層の間で低下しているのはなぜかについて分析しています。

それによると、オバマの支持率が43%にまで落ちたのは、失業率が一向に改善しないことが最大原因だが、数字的に一番影響が大きいのは無所属層の大量のオバマ離れだ、

実はオバマは、本来はこうした無所属層が求める穏健な政策を実現させてきた。例えば医療制度改革は、政府運営保険を設立する構想を捨て、社会主義色のない中道的なものとなったし、景気刺激策も、臨時歳出増加と税削減を組み合わせる中道的なものだった。それにも関わらず、オバマが特にこの層の支持を失っているのは、政策と政治戦術に矛盾があるためだ、

本能的に中道派だったクリントン大統領と違い、本来進歩的リベラルのオバナは、本心は左派の要請に応えたいのに、米国内の空気はそれを許さず、現実主義的でもあるオバマは、それを読んで可能な範囲の政策を達成しようとした。ところが、その際、中道的政策を積極的に支持する姿勢を見せず、仕方なく妥協したという印象を与えてしまったことに大きな間違いがある、と述べ、

民主党左派は、オバマがそれを積極的に支持しようがしまいが、中道的政策に対しては怒るのだから、オバマは中道派の支持を取り付ける努力をすべきだった、と戦術の誤りを指摘しています。


実績が上がらないことが支持率低下につながるのが普通ですが、医療制度改革法や金融規制改革法を成立させたにもかかわらず、オバマの支持率はますます低下しています。これについては、財政赤字が減り、雇用が回復しない限りどうにもならないという面はあるにせよ、オバマにはそれ以上の問題があると見られており、この論説もその一つです。

要はオバマの業績と心の間に矛盾があるとして、オバマの人柄や信念を問う傾向が強くなっています。オバマが冷静で頭脳明晰というのは誰もが認めますが、クールとは冷たい、合理主義・現実主義的とは本当に信じるものがないという印象が定着しています。

政策の中身ではなく、オバマ氏の人間性が問われているわけですが、その背景には、オバマは自分たちと価値観が違うと感じ始めた米国人が増えてきたことがあります。西欧文明の根幹である自由・人権・友愛への想いや、米国という国家への誇りがオバマ氏には感じられないという戸惑い、そこに、従来の同盟国や友好国に冷たく、敵に手を差し伸べる政策、欧州や中東諸国に対しアメリカの驕りを謝り、人権問題で妥協してきた等への批判が重なります。このイメージを変えるのは容易ではないでしょう。

なお、訪米したキャメロン英首相をオバマが大歓迎し、様々な問題があるにも拘わらず、価値観や政策を共有する英米の特別な関係を強調したのは、大統領の心を問う国民を安心させようという計算もあったと思われます。



Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 16:16 | 米国 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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