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世界の論調批評 

世界の流れは、時々刻々専門家によって分析考察されています。特に覇権国アメリカの評論は情勢をよく追っています。それらを紹介し、もう一度岡崎研究所の目、日本の目で分析考察します。

NPO法人岡崎研究所 理事長・所長 岡崎久彦


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アフガン撤退、決断の時 [2010年07月18日(Sun)]
ブッシュ政権初期にパウエル国務長官の下で政策企画委員長、その後アフガン特命大使を務めた、米外交問題評議会議長のRichard N. Haassが、アフガニスタンで勝利する見込みは無い、緩やかな地方自治体の連合体を認めて、米軍は撤兵すべきだ、とニューズウィーク誌で論じています。

すなわち、アフガン情勢が悪化しているが、こうした中で、米国のアフガン政策には、@現行の政策の継続、Aアフガン撤兵、Bタリバンとの妥協、C南部パシュトゥン地域と北部との事実上の分割を認める等の選択肢がある。

しかし、@は上手く行かなかった場合、タリバンは戦闘を継続、米国の出費は年千億ドルにも達する、Aはカルザイ政権が崩壊、タリバン優勢となり、米国とNATOの威信が傷つく、Bは、タリバンが時間は自分たちに有利と思っているのでおそらく成立しない、Cはパキスタン・パシュトゥンの分離運動をもたらし、また、アフガン南部の非パシュトゥン少数民族が反対するだろう、

もう一つの選択肢は非中央集権化だ。この方式では、米国は、アルカイダを拒否し、パキスタンを脅かさない地方自治体に対しては軍事援助を与え、また、人権尊重と麻薬生産の規制に応じて経済援助を与えることになる、

これの長所は、中央政府の力が弱く、地方が割拠するアフガンの伝統に沿っていることであり、既にペトレイアスは、地方の治安部隊の創設という形でこの方向に一歩踏み出している。欠点は、タリバン支配地域では人権違反の法が行われることで、タリバンに譲歩し過ぎと批判されるだろう、

しかし、オバマ大統領は決断を下さねばならない。そのためには、そもそもアルカイダに再び聖域を許さないことと、パキスタンの安定を損なわないことが、米国の二大目的だという基本に立ち返る必要がある。そして、そうした検討の結果は、やはり非中央集権化が最善の方式ということになろう。今のままで戦い続けても成功の見通しは無い、と言っています。


もはや米国の知識層の間では、アフガン戦争はこのままでは勝てないという認識と、最低限の目標を達成するために合理的な戦略を取るべきだというのがコンセンサスになりつつあるようです。

その最低限の目標とは、アルカイダの聖域は許さない、アフガン民主化・自由化という米国の理想主義は放棄する、であり、具体的には、地方によってタリバンの非人道的支配を容認することを意味します。

なお、従来、政府方針に沿った公式論を述べることが多かったハースですが、ここではアフガニスタンの非中央集権化という自分らの考えを明確に述べています。外交問題評議会議長がここまではっきり発言したことは、民主党政権の政策に相当な影響を与えるのではないかと思われます。

Posted by NPO法人 岡崎研究所 at 16:07 | 中央・南アジア | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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