人と人をつなぐ「市(マルシェ)」『備前福岡の市』 [2015年08月06日(Thu)]
見て、食べて、しゃべって楽しい。 そんな空間を提供してくれる「市(マルシェ)」が定期・不定期、 岡山県のどこかで開催され、にぎわいを見せています。 大好きなフードを買えるのが嬉しい、新しい何かを探すのは楽しい。 でも、その「市」ならではの「ストーリー」を知ったなら、もっと楽しめるかも♪ そんな思いを込めて、魅力あふれる「市」をご紹介したいと思います。 中世の商都、その賑わいを復活させた 『備前福岡の市』(瀬戸内市長船町) 備前福岡は、国宝「一遍聖絵」の中で「福岡の市」が立つ場所として描かれ、 歴史教科書にも必ず紹介されています。 鎌倉時代に始まり、室町時代には山陽道で最大級の商都となりました。 しかし、その繁栄振りも今では「ただの歴史ネタ」。 それを憂いた地域住民が、現代版「備前福岡の市」を立ち上げました。 およそ700年の時を経た2006年3月の話です。 福岡の市史跡碑に隣接する竹やぶを切り開き、 近隣の農商工業者10数組でスタート。 最初は、「中世の商都復活」という物珍しさで賑わいを見せたものの、 ただイイモノを売るだけでは続かないことに痛感。 人と人とのつながりに喜びを感じ、「ここならでは」な魅力UPに力を入れました。 お客さまと出店者、出店者同士、お客さま同士、 いろんな出会いや交流から新商品やコラボ商品が生まれ、 体験教室やさまざまな企画も生まれました。 1278年の一遍上人辻説法をならい、妙興寺御住職による辻説法もスタート。 毎回盛況で、地域交流も深まりました。 「備前福岡の市に行ったらあの人に会える!」目的のお客さまも増え、回をかさねるごとに、場を共有しているみんなのワクワク度が増しています。 「地育地食」で身体も地域も元氣! 情報やアイディア、ニーズも楽しく共有! それって、そこにいる人みんなが「イキイキ」しているということですよね。 実はこれ、「一遍聖絵(福岡の段)」からも読み取れるのです! 「変わらないもの」と「ゆるやかに変えていくもの」。 このバランスの良さも「備前福岡の市」の魅力ですね。 毎月第4日曜8時〜11時(4月、11月は大市で8時〜14時)開催です。 ▼備前福岡の市 公式ホームページはこちらから。 Facebookページはこちらから。 ------------------------------------------------------- 【ライター】 川島 ゆかさん 2000年、結婚を機に瀬戸内市民(当時長船町民)に。 その年の12月、出産のためRNC岡山本社総局を退職。 出産後、周りに友だちがいないことに気づき、 親子で公民館図書室に通うことで、徐々に地域とのつながりも生まれる。 読み聞かせボランティアスカウトに承諾したことにより、地域とのつながりが縦横に広がる。 2006年刀鍛冶の主人が備前福岡の市に出店(刀匠の包丁研ぎ)することになり、手伝ううちに、 備前福岡の市圏地産地消推進協議会員となる。 2007年頃、突然、新聞社発行情報紙の仕事を依頼され、承諾。 幅広く県内の地域活動情報を入手&発信することとなり、幅広い人脈も得られる。 このご縁からライターとしての仕事の幅も広がる。 2013年2月に瀬戸内市教育委員に任命され、 より深く地域に関わり、今に至る。 |