高校の入学式
[2007年04月10日(Tue)]
宮崎県下の公立高校の入学式である。
さすがは高校。そっけない看板が一枚立掛けてあるだけ。幼稚園・小学校のウキウキ感はない。
受験体制下の三年間だけど、最も多感な三年間でもある。大いに楽しんで欲しい。
|
高校の入学式
宮崎県下の公立高校の入学式である。 さすがは高校。そっけない看板が一枚立掛けてあるだけ。幼稚園・小学校のウキウキ感はない。 受験体制下の三年間だけど、最も多感な三年間でもある。大いに楽しんで欲しい。
みやざきNPOハウス物語(11)
「まずは、理事会だよな。文化本舗の中間支援機能というミッションからいったら問題はないし、俺たちの夢実現機構として実現させる意義はすごいけど、実際問題リスクは大きいよ。採算性・事業性をどうするかだよな。」
「そりゃあ理事会は開くよ。次に企業局と打ち合わせる前に、方向性や採算を検討してからになるけど、その前にぶっちゃけどう思う? これはうちの仕事だと思うよ。宮崎ではうちしかやれんやろ。中間支援の部分の柱になるし上手く稼動したら収益の柱にもなるだろうけど・・・。問題は入居団体の目処と、誰がやるかよ。俺は例のイベントで全然動けんから、要は師匠がはまる気だったらやるよ。」 「場所も部屋の広さも手頃だし、1階の調理場や風呂場やホールの広さを考えるといろんな事業が考えられるだろ。1階が事業所で2階以上が貸し事務所になって互いが補完できれば一番いいんでね、魅力的なんだけど問題は誰がやるかなんだよ。事業はコミ・レスでもいいし、デイ・サービスみたいな事業もできるかもしれないんだけど、運営主体になる団体が浮かばないんだよな。」 「どんこやが事務所探してるって知ってる?」 「あそこは去年移転したばっかじゃん。何か問題があるわけ?」 「この間事務局長のTさんが来て言ってたよ。あそこもいろいろあるみたいよ、作業場の問題とか駐車場の問題とかさ」 「Tさんは来年奈良に帰るんだろ。彼女がいなくては事業は回せないだろう。社福の問題もあるしさ。それにあそこが来るとなったらバリアフリー対応もしないといけなくなるし初期投資の問題も出てくるからね」 「どっちみちバリアフリーは避けて通れないから、スロープの設置とかは考えないといかんさ。企業局が改修費を持つと一番いいけど、まぁ難しいやろ。みなとNPOハウスはどうやったわけ?」 「そこも要検討課題ってやつさ。あっちは1年間の使用許可だから、共有スペースなんかの維持管理は港区なわけよ。だから玄関の改修なんかは全部区の責任でやって、おまけにトイレの消耗品や廊下の電灯なんかも全部区が費用を持ってるんだって。まぁ港区は金持ってるからね。それに比べて宮崎はお寒いから、契約自体をどう結ぶかで全然局面が変わるよ。」 「わかった。そこまで知ってるんなら師匠やって!!」
当選確実の速さ!!
統一地方選で、知事レベルでは現職が圧勝した。当選者の略歴をつらつら眺めていると、ほとんどが中央官庁のキャリアの方なんですね。中央の役所と直接関係ないのは石原氏と2名のようだった。
宮崎県知事は異例中の異例なんですね。その知事選での対立候補の2名も官僚出身者だったんですね。やっぱり優秀なんですね。キャリアって人たちは・・・。 ところで、宮崎県知事選挙もそうだったけれど、当選確実のマークが開票率0%位でぼんぼん付いてますよね。それだけ大差での勝利だったんだろうけど、これってなんなんだろう?世論調査や出口調査、諸々のデータからマスコミはほぼ開票前から結果を知っているらしいとしか思えないほどの開票速報だけれど、これって必要なんだろうか? 新聞等の世論調査の内容に有権者が左右されてないと断言できるのだろうか?世論調査って誰のために必要なんだろう? 自分らが持っているデータの正確さを競うような開票速報の取り組み方って有権者のためになっているとは思えないんだけれど・・・。
ミッション
友人のお譲さんが今春、留学生の多い大学に入学した。しかも寮生活を始めている。この寮はまさに多国籍。異文化交流の真っ只中である。
彼女、夕飯にカレーを作りすぎて友人達におすそ分け。「美味しかった。ご馳走様」「お粗末さまでした」・・・さあ大変。「何でオソマツって言うの?」謙譲語という概念がない友人にどうやって説明するのか・・・。こっちは高みの見物、ハラハラドキドキ、時々ニヤリ。彼女はおそらく冷や汗タラリ・・・。 一事が万事。互いにきちんとコミュニケートすることが必要になる。そんな折、留学生と話をしていると、きちんと目的意識を持って大学に来ている事に気付いたそうだ。特に国費留学生などからは、目的意識というよりも使命感に近いものをその会話から感じたようだ。「ミッション」という言葉が会話の端々に顔を出す。 万延元年の渡米使節団には勝海舟や慶応大学の創始者福澤諭吉らが咸臨丸(幕末に有名な)に乗り込みサンフランシスコに渡っている。また、明治4年には遣欧使節団(岩倉使節団)がアメリカからヨーロッパに派遣されているが、この中には大久保利通や伊藤博文などの明治の主要な政治家が多く顔を揃え、中江兆民や津田梅子といった思想家・教育者も乗り込んでいた。多分それぞれの胸の中には「ミッション」がしっかりと刻まれていたことだろう。 この平成の泰平(表面だけ見れば)の世と幕末維新という動乱の世を一緒に論じるつもりはないが、ある大学のキャンパスに一方ではしっかり目的意識を持って学ぶ学生がおり、他方では目的意識を(少なくとも表面上は)持たない学生がたむろする現実に目を向けないわけにはいかないだろう。これは現在の日本社会の一つの縮図であると思う。 日本では「ミッション」という言葉はNPO関係者以外で聞く事は稀になってしまったように思う。日本語にするともっとあぶない気がする。「ミッション」が専売特許のようなNPO関係者の中でさえ、お題目化して自分達の活動について「問う」作業を怠りつつあるのではないだろうか。公益を口にする我々自身が猛省しなければならないように思う。 船の科学館発行「資料集咸臨丸」から写真転用。建造150周年を記念して設計図などから制作された「咸臨丸」のイラスト。
100 GOLD FINNGERS IN 宮崎
100 GOLD FINNGERS CONCERT IN MIYAZAKI が 6月5日に開催されます。 毎年1回、1800人規模のコンサートを開催するMAMA(宮崎アート & ミュージック協会) の今年のイベントは富士通が企画するコンサートとの相乗り開催。 MAMAはコンサートそのものはパッケージでも、その他の企画は全て手作り。ポスターもチケットも宮崎だけは別バージョン。宮崎からのアートの発信を毎回行なってます。 今回は我らが仲間奥村画伯制作の版画「八十八鍵百指十面観世音図」を、我らが巨匠スマイル萩原がデザインしました。 詳細はMAMAのホームページでご覧下さい。
『ローカルヒーロー大図鑑』水曜社
「世に悪のはびこる例なし・・・」これって桃太郎侍の決め台詞じゃなかったっけ? 桃太郎侍だろうが、鞍馬天狗のおじちゃんだろうが、所詮はお江戸近郊の悪を退治したにすぎないでしょ!! 水戸の黄門さまはちょっと違うけど、うっかり八兵衛に聞くと、京都の太秦からはほとんど外に出てないらしい。結局現場主義じゃないんだよね。 話が現代に移っても、仮面ライダーさんも東京の町内会のお助けお兄さんでしょ? ショッカーなんて宮崎で歩いてるのを見たことないもの・・・。あれは港区の商店街や中央区近辺の大手企業と多分いざこざを起こしたんだよ。多分! あれ?一度熊本の三井グリーンランドで見たけど、なんかあったのかなぁ〜。 地方には地方の問題があるのです。そこで、地元を守る正義の味方はちゃんといることを忘れてはいけない!! そこでこの情報誌である。地域を守る選り抜きのスーパー・ヒーロー5人が表紙(裏表紙も)を飾っているが、なんといってもかっこいいのは宮崎が生んだスーパー・ヒーロー「カグライダー」 (2列目左側) その人である。なんせこの人、79ページでは変身プロセスまで公開している。そこがそんじょそこらのヒーローとは違う。中央と地方とのズレをきちんと体言しているのだ!! 地方には地方の問題があると書いたが一例を挙げると、長崎県には平戸防衛戦隊「ひらどしマン」を筆頭に4組のヒローが活躍するが、実は1つの県に4組ものヒローが活躍すること自体が問題なのである。人口対比で東京に多くのローカルヒーロー(TVで有名な○○戦隊はほとんど、古くはガッチャマンなんて人も存在した)が存在するのは理解できるが、長崎は根深い問題を抱えているのか?と心配になってくる。しかし・・・大丈夫のようだ、長崎市には「ごみ分け姉妹」という和服の出色のヒーロー(ヒロインの間違いだが)まで存在するのだ。 そこで「カグライダー」。西都原古墳群で2000年の眠りから覚醒した大学院生というシチュエーションがすごい。ロケーションも決まっている。基本デザインを県庁職員(宮崎市の市制80周年事業、よってスポンサーは市。マスクのデザインは宮崎市の市章。ここらがあざとい)が行い、造形は元ハリウッドの特殊メイクを行なった造形作家が担当。基本理念も市民が行なった。 この基本理念がすごい!! まず武器は「花菖蒲ブレード」や「シードガン」である。これはなんのことない「水鉄砲」である。次に「カグライダー」はなぐらない!! 悪を懲らしめたりはするが、決して殺したりはしない。花に水をやり、すくすく成長するのを楽しむように、悪い奴にも丁寧に水遣りをして正しい道に導いてあげるだけである。だから彼はショーをやらない。植物に水をかけて回るだけではショーにならないからである。しかし握手はする。強烈な「善」のオーラが悪い心を溶かしていくからだ。 頑張らなくていいから、ゆっくり行こう「カグライダー」!!と僕はエールを送る。
西都原古墳群は花盛り
宮崎県の西都市にある日本有数の古墳群、西都原古墳群は1年でもっともきれいな季節を迎えている。西都原古墳群は西都市の高台に位置するが、その中央部分には古墳は造営されていない。古墳はない代わりに一面に菜種の黄色い花が咲き誇り、花の絨毯を敷き詰めたようになっている。その周囲には桜の花が今や満開で、薄桃色の可憐で、ゴージャスな花のトンネルを作りその見事さはお客様を圧倒している。 見ごろは(天気が心配だが)今週末だろう。是非、古代と花の香りにふかれてごらんなさい。日頃の憂さを忘れます。 古墳群の西の端に平成16年に開館した、宮崎県立西都原考古博物館がある。開館3年目の昨年度の入場者数の集計が終わったが、古代生活体験館の入場者数も合わせて157,000人の入場者があった。開館1年目の172,000人には及ばなかったものの、昨年度の入館者を12,000人も上回っている。 県立の地方の博物館で15万人を上回る入館者がある博物館は稀有な例である。「常新展示(常に展示物を更新)」や特別展・企画展の充実、ガイドを行なうボランティアスタッフの真心、地域との交流など様々な要因が重なった結果と言えるだろう。 今年度も4月20日からは特別展「巨大古墳の時代」が開会される。宮崎にお越しの節は是非お立ち寄り下さい。
西都原古墳群
菜の花と桜が満開です。天気予報では週末は天気は崩れそうですが・・・
ドコモ茸
「あっ、忘れた」
「何を?」 「今日つく嘘を考えるのを忘れちょった。また1年待たんといかん」 「今から考えればいいわ」 「だめよ。お父さんは今日エイプリル・フールって思い出したわ。それじゃだませんもん」 こんなカワイイ会話をしなくなって何年も経つ。 エイプリル・フールが日曜日と重なり、家でゆっくりしようと思っていると、娘たちはいとことカラオケの約束をしていた。父離れが進んだ子ども達を見ながら、寂しく父親は仕事に向かうのだった・・・。 宮崎文化本舗は、今年度から宮崎市の自然休養村センターという温泉施設の指定管理業者になった。地域の高齢者の憩いの場としてだけの活用から、NPOが持つソフトを活用して様々な事業を展開する拠点施設へと様変わりを行なおうという目論見である。企画段階から子育て支援、健康運動普及、高齢者福祉、グリーン・ツーリズムなどをミッションとする団体と連携を組んでいる。昨日がその引渡しであった。 そんなこんなの夕方。ダニッ子野崎がニコニコしながら、ミキオ君に近づいた。このニコニコ顔が曲者なのを彼はまだ知らない。 ところでこの施設、宮崎市の観光地青島に近い場所にあるのだが、支配人のミキオ君の携帯が使えない。そこで業務用にドコモの携帯を購入してきたのだが、 「あのね、この携帯は温泉で使うから簡易防水になってはいるけど、水回りには気を付けた方がいいみたいよ。あっそれと、ストラップがアンテナになってるから壊さないでね」と野崎。 「防水は助かるワ〜。ドボンでオシャカじゃシャレにならんもんね。それはいいわ。なんて?こん人形がアンテナになっちょっとや? ひっかかったらいかんから外そうと思っちょったっちゃが、これがね・・・。ようできちょるわ。」 ミキオ君の携帯からドコモ茸のストラップが外されることはないだろう。
『ヨーロッパ退屈日記』伊丹十三(新潮文庫)
この本を読んだのは多分高校時代だったろう。先月港区を歩き回った折に見つけた本屋さんのブック・カバーが欲しくて買った本である。 最近「やせ我慢こそおいらの美学」的な発想を強めており、「武士は食わねど高楊枝」などとほざきそうだが、むかしむかし結構影響を受けカッコイイと思った本になにが書いてあったかの興味もあった。 この本で一番印象に残っているのが「スパゲッティの正しい食べ方」で、恥ずかしながら、この方法(簡単で実にきれいに食べれます。この章だけでも立ち読みの価値あり)、実は30年たった現在もまだ実践しているのです。 伊丹十三、『タンポポ』『マルサの女』などで有名な映画監督。この本はそんな映画監督の俳優時代の20代後半の処女作=エッセイ集である。執筆された年齢と読者の年齢(多分16歳位?)の幸せな関係があったんだなぁと思う。おいちゃんの目で読むと気取りや、背伸び、大嫌いな「田舎者」や「ミドル・クラス」という言葉を使う著者自身の「驕り」少々鼻に付く(結構笑えるのも事実だけど)。 高校時代にこの本の語る「パリ」はカッコイイなと思ったのに、伊丹の勧めるパリはいらないなぁと思うおいちゃんが居る。しかし、この本で伊丹十三が書きたかった対象は本物であり、それに近づこうとした姿勢はまっすぐである。 アプローチやフォーカスの仕方に気負いがあるのは年齢のなせるわざで、そこがこの本の読みどころでもある。悲しいかなおいちゃんと『ヨーロッパ退屈日記』という本の幸せな関係は終わっていたというだけである。 30代以下の人は読んでみると得るものは多いと思う。この本を読んでニヤッと笑ったら、あなたはちょっと変なヒトです。と小生も呼ぼう。 PS.今の目から見ると「本格派」はちょっと言えないかな・・・。 |