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2023年03月31日

稼ぐ事業で地域をつくるために、参考にしたい「農山漁村コミュニティ・ビジネス」

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稼ぐ事業で地域をつくるために、参考にしたい「農山漁村コミュニティ・ビジネス」

 地域の自立的発展を推進するためには、地域に存在する資源を活用して、コミュニティ・ビジネスを興すことが有効です。地域の資源には、農林水産物などの1次産業から得られるもの、それらを加工したもの、だけでなく、景観や文化風習や人的資源も含まれます。
 グリーン・ツーリズムやエコツーリズムの体験旅行や農産物直売所、農家民宿、農家レストランなど農山漁村の自然や農林漁業を核にしたコミュニティ・ビジネスは既に多数存在し、その活動成果は地域振興に欠かせないものとなっています。

 農山漁村を舞台に、稼ぐ力を発揮する農山漁村コミュニティ・ビジネスは、小さな生業(なりわい)を興す取り組みでもあり、農山漁村の生業から派生しやすいことから失敗も少なく、地域の他の取組みとも連動することにより地域内経済の循環の担い手として世界的にも注目されています。
 農山漁村のコミュニティ・ビジネスは、小さく始められること、農山漁村の生活や生業から派生しやすいこと、先行事例から真似しやすいこと、地域内経済の循環にも資することから徐々に仲間を増やすこともでき、始めやすく横展開もしやすい特徴があります。

 当機構では、農山漁村の持続的発展にために、こうしたコミュニティ・ビジネスの取組みを幅広く紹介するために、農業と何かXの多業に取り組む半農半X、地域おこし協力隊とそのOB/OGの活躍、ソーシャルビジネス、新たに農林漁業に参入する若者、地域外のネットワークと連携したもの等、コミュニティ・ビジネスの素材・手法・担い手等に注目してセミナーを開催します。

〇2023年度の開催テーマ案
(次のなかから数回程度開催、講師との日程調整がとれたものから順次実施する予定です。)

(1)【地域振興を図るための住民合意形成を促す手法】
(2)【農家民宿+○○○○(農業等)の半農半X】
(3)【ソーシャルビジネスによる雇用創出と若者移住促進】
(4)【若者による新規就農】
(5)【地域外のネットワークと連携して地域の未来を拓く】
(6)【地域おこし協力隊の新たな戦略】

詳細は、随時情報発信します。

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posted by オーライ!ニッポン会議 at 18:55| コミュニティビジネス

2023年03月29日

【全自動農村】AIやデジタルEXなどにより大きく変わるか、未来イメージ「15の生活シーン」

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全自動農村

 近未来の日本社会がどうなるのか?AIやデジタルEXなどにより、生活面で大きな変革がありそうである。総務省の未来イメージ「15の生活シーン」というのが公表されています。

・総務省 情報通信審議会情報通信政策部会 IoT新時代の未来づくり検討委員会 第3回平成30年3月27日(火)開催
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/policyreports/joho_tsusin/02tsushin01_04000513.html

資料3−4 未来イメージ「15の生活シーン」(案)
https://www.soumu.go.jp/main_content/000542755.pdf

未来のイメージは、「2030〜40年の日本人の暮らしぶりについて、一日の流れに沿って未来イメージを制作したもので、ある家族の一日を追うストーリーの中で、さまざまなタイプの生活を送る人物が登場しています。

1.起床時は、「お節介ロボット」
2.病院は、「どこでもドクター」
3.出社は、「仕事スイッチ」
4.学校は、「パノラマ教室」
5.会議は「あらゆる翻訳」
6.金融は、「らくらくマネー」
7.役所は、「いつでも窓口」
8.地域は、「全自動農村」
9.ランチは、「三ツ星マシン」
10.ものづくり「手元にマイ工場」
11.外出は、「クルマヒコーキ」
12.趣味は、「健康100年ボディー」
13.就寝は、「ぐっすり学習」
14.週末は、「バーチャル探検」
15.災害時は「あちこち電力」

★総務省【IoT新時代の未来づくり検討委員会】
平成29年11月から、2030〜2040年に向けた情報通信政策のビジョンについて検討を行い、とりまとめとして「未来をつかむTECH戦略」を策定しました。

https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/policyreports/joho_tsusin/iot/index.html

また、総務省の若手職員26名(平均年齢約29歳)からなる「未来デザインチーム」として、2030〜2040年頃の未来社会をイメージし、その時代に生きる人々の暮らしについて創作した小説も掲載されています。

●「未来をつかむTECH戦略」本文PDF
 https://www.soumu.go.jp/main_content/000575127.pdf
●未来デザインチーム小説「新時代家族〜分断のはざまをつなぐ新たなキズナ〜」PDF
 https://www.soumu.go.jp/main_content/000575129.pdf

さらに、通信速度が4Gの最大約100倍の5Gについて、総務省のYouTubeチャンネルで発信の「Connect future〜5Gでつながる世界〜」で5Gの世界は、こんな未来になるよという動画が紹介されています。遠隔医療やVR、ARといった新しい技術が、生活を変えていくことになりそうです。
https://www.youtube.com/watch?v=ArRWXopUHAQ
https://www.youtube.com/watch?v=ushSdmYtzmU (解説テロップ付き)

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posted by オーライ!ニッポン会議 at 13:20| 犬も歩けば棒に当たる

2023年03月14日

感動とは、【深く物に感じて心を動かすこと】なぜ、心を動かすのか、人を元気にする「グリーン・ツーリズムの底知れない可能性」《その1》

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 感動とは、【深く物に感じて心を動かすこと】なぜ、心を動かすのか、人を元気にする「グリーン・ツーリズムの底知れない可能性」《その1》

 ある先生からお声をかけていただき、観光学を学ぶ大学生の皆さんにグリーン・ツーリズムの歴史をお話する機会をいただきました。
 日本でグリーン・ツーリズムがはじまってから約30年、そもそもなぜ日本がグリーン・ツーリズムを行なおうとしたのか、社会的な背景から、これまでに展開された推進方策、具体的な取り組みについて順を追って語り部のように話しました。
 その代表的な事例やグリーン・ツーリズムを実践する農山漁村の人々の活動、推進しようとする行政マン、そしてそれを利用し農山漁村での暮らしや体験を楽しむ都市生活者は子どもたちの様子まで物語風に解説しました。

 特に関心を引いたと思われるのは、素朴な地域の行事と地域の生活文化そのものを体験するふるさと体験ツアーの内容やグリーン・ツーリズム感動の涙の別れ現象(国立宮崎大学地域資源創成学部地域資源創成学科 熊野稔教授の命名)とグリーン・ツーリズムのカタルシス効果、そして、グリーン・ツーリズムを地域自らPRするために、動画CMを作成した感動映像コンテストの作品でしょう。

 フィールドワークも進められている先生の授業を補完する形で、今のグリーン・ツーリズムになるまでの流れと若い学生の皆さんが経験してきた体験学習や農林漁業教育旅行がなぜ、どのように進められてきたのか、腑に落ちた学生も多くおりました。

 格好良く言えば、彼等彼女等が体験したセカンドスクールの十数年後の事後学習になったのかもしれません。
 そう考えると一期一会の出会いとしてセカンドスクールで出会った都会の子どもと農山漁村の人々のふれあいが時を経て記憶として蘇るという場面でもあったのでしょうか。後日、学生の皆さんから次のような感想等をいただき、私も大いに感動しました。

T 主な講演内容

 ⑴ グリーン・ツーリズムとは
 ⑵ 都市農村交流、グリーン・ツーリズムの歴史
 ⑶ グリーン・ツーリズムと教育旅行
 ⑷ オーライ!ニッポン、コミュニティビジネス
 ⑸ グリーン・ツーリズムに求められるのは何か?

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※ 当機構の農家民宿担当者の情報提供より、小学館発行の「女性セブン」2022年1月5日発売(1月20・27日)号に、当機構WEBサイト「里のものがたり」掲載の農家民宿が紹介されました!!詳細は、こちらをご覧ください。https://blog.canpan.info/ohrai/archive/472

U グリーン・ツーリズム感動の涙の別れ現象とは、

 農山漁村を訪問し農林漁業の体験や農家での宿泊・生活体験をする小学生から高校生の若者が、たった数日農村に泊まっただけなのに、多くの生徒が農村を離れ都市に帰るその時にお世話になった農家のお父さんお母さんとの別れに涙を流すという事実に着目した熊野先生は、「旅行の形態はさまざまにあるが、これほど感動する旅があるのだろうか」と感動しています。
 熊野稔 教授 https://kumano-lab.jimdofree.com/

 ⑴ グリーン・ツーリズムの持っている底知れない作用に強い衝撃を受け、
 ⑵ それほど農村のもつ教育効果は極めて高く深い。
 ⑶ それは、農山漁村地域の活性化のみならず、グリーン・ツーリズムを実践者(農林漁家)の皆さんも幸せになり、
 ⑷ 延いては、過疎化、高齢化、農業の不振と暗い話題が多い農山漁村が農泊を実施して新たな「生きがい」が出来、楽しい毎日を過ごせることから、農山漁村の皆さんも身体も健康になる。農家のお母さんも元気。
 ⑸ 従って、都市と農山漁村の交流には、人と人との出会い、心のふれあいがとっても大切である。


オーライ!ニッポン事務局

次号(「V 学生の感想の一部を抜粋」に続く

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posted by オーライ!ニッポン会議 at 17:48| コミュニティビジネス

全国中山間地域振興対策協議会の会報誌「中山間だより」bV5を発行!

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全国中山間地域振興対策協議会の会報誌「中山間だより」bV5を発行しました。
内容は以下の通りです。


1 令和5年度 中山間地域振興対策にかかる予算説明会
(1)基調講演
   【農村をめぐる情勢の変化と今後の施策の方向性】
    農林水産省農村振興局農村政策部長 佐藤一絵
(2)予算説明会
   【農業農村と暮らしを守る中山間地域対策について】
    農林水産省農村振興局農村政策部地域振興課 課長 冨田晋司
   【鳥獣被害防止対策等について】
    農林水産省農村振興局農村政策部鳥獣対策・農村環境課 課長 藤河正英

2 令和5年度 農林水産関係予算概算決定の概要(中山間地域振興対策関連)
(1)令和5年度農林水産関係予算の骨子
(2)令和5年度農林水産関係予算概算決定の主要項目
   1 持続的生産強化対策事業
    −1 野菜・施設園芸支援対策 農産局
    −2 果樹支援対策 農産局
    −3 花き支援対策 農産局
    −4 茶・薬用作物等支援対策 農産局
    −5 GAP(農業生産工程管理)拡大の推進 農産局
   2 水田活用の直接支払交付金等 農産局
   4 水田農業の高収益化の推進<一部公共> 畜産局・農産局・経営局・農村振興局
   5 小麦・大豆の国産化の推進 農産局
   7 強い農業づくり総合支援交付金 農産局、新事業・食品産業部
  12 畜産生産力・生産体制強化対策事業のうち家畜改良の推進等 畜産局
  13 畜産経営体生産性向上対策 畜産局
  14 環境負荷軽減に向けた持続的生産支援対策 畜産局
  15 国産飼料の生産・利用拡大対策 畜産局
  17 草地関連基盤整備<公共> 畜産局・農村振興局
  18 家畜・食肉の流通体制の強化 畜産局
  19 養蜂等振興強化推進 畜産局・農産局
  24 経営所得安定対策 農産局
  27 食育の推進と食文化の保護・継承 消費・安全局大臣官房新事業・食品産業部
  28 2030年輸出5兆円目標の実現に向けた
     「農林水産物・食品の輸出拡大実行戦略」の実施
    −4  グローバル産地づくり推進事業 輸出・国際局
  36 環境負荷低減に資する「みどりの食料システム戦略」の実現に向けた政策の推進
      大臣官房みどりの食料システム戦略グループ
  37 みどりの食料システム戦略実現技術開発・実証事業 農林水産技術会議事務局
  40 みどりの食料システム戦略推進総合対策
      大臣官房みどりの食料システム戦略グループ
  46 消費・安全対策交付金 消費・安全局
  48 地域計画策定推進緊急対策事業 経営局
  49 地域の農業を担う者の事業展開の促進 経営局
  50 農地中間管理機構を活用した農地の集約化の推進及び農業委員会による
      農地利用の最適化の推進
    −1 農地中間管理機構を活用した農地の集約化の推進 経営局
    −2 農業委員会による農地利用の最適化の推進 経営局
  51 新規就農者育成総合対策 経営局
  54 農業経営・就農支援対策整備推進事業 経営局
  56 農業農村整備事業<公共> 農村振興局
  57 農地耕作条件改善事業 農村振興局
  58 農業水路等長寿命化・防災減災事業 農村振興局
  59 畑作等促進整備事業 農村振興局
  60 農山漁村地域整備交付金<公共> 農村振興局・林野庁・水産庁
  61 農山漁村振興交付金
    −1 最適土地利用総合対策 農村振興局
    −2 中山間地農業推進対策 農村振興局
    −3 農村型地域運営組織(農村RMO)形成推進事業 農村振興局
    −4 農山漁村発イノベーション対策 農村振興局
    −5 農山漁村発イノベーション推進・整備事業(農泊推進型) 農村振興局
    −6 農山漁村発イノベーション推進・整備事業(農福連携型) 農村振興局
    −7 情報通信環境整備対策 農村振興局
    −8 都市農業機能発揮対策 農村振興局
  62 日本型直接支払
    −1 多面的機能支払交付金 農村振興局
    −2 中山間地域等直接支払交付金 農村振興局
    −3 環境保全型農業直接支払交付金 農産局
  63 鳥獣被害防止対策とジビエ利活用の推進 農村振興局・林野庁
  64 特殊自然災害対策施設緊急整備事業 農村振興局
  65 中山間地農業ルネッサンス事業<一部公共> 農村振興局
  66 森林・林業・木材産業グリーン成長総合対策
    −1 林業・木材産業循環成長対策 林野庁
    −2 建築用木材供給・利用強化対策 林野庁
    −3 木材需要・輸出力強化対策 林野庁
    −4 「新しい林業」に向けた林業経営育成対策 林野庁
    −5 カーボンニュートラル実現に向けた国民運動展開対策 林野庁
  69 森林・山村地域振興対策 林野庁
  71 森林整備事業<公共> 林野庁
  72 治山事業<公共> 林野庁

※ 令和5年度政府予算は、2月28日の衆議院本会議で賛成多数で可決し、参院に送付され審議中。憲法の規定により、参院送付から30日で自然成立するため、年度内の成立が確実です。


全国中山間地域振興対策協議会

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posted by オーライ!ニッポン会議 at 11:49| 全国中山間地域振興対策協議会

2023年03月11日

最新!特定地域づくり事業協同組合制度の情報 その2

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最新!特定地域づくり事業協同組合制度の情報 その2

 前回に引き続き、最新!特定地域づくり事業協同組合制度の情報 その2を取り上げる。
特定地域づくり事業協同組合は、どのように組織化して、事業化をすればよいのか?その課題に対して、先行事例からヒントを探ることができます。総務省が調査結果を公開しています。

W.総務省が実施した「特定地域づくり事業協同組合制度に関する調査研究事業」によると

 総務省では、先行して認定された特定地域づくり事業協同組合の認定に向けた検討の段階から事業開始までの過程を調査・分析等を行い、結果を令和4年3月に公開しています。今後、特定地域づくり事業の制度活用を検討している自治体及びすでに活用を行っている自治体に対しての、組合認定までの手法及び事業実施における留意点として参考になります。

(1)アンケート調査(17組合)から導きだされた特徴

A)組合が組合員から徴収する賦課金については「なし」とする割合が約4割を占めていた。
 また、組合員の利用料金(税込み)については下限、上限共に1,100円/時間程度までの組合が多い。

B)組合の事務局の所在は、約半数が行政の施設内に設置されている。
  職員構成については、兼務人材を含めて2名以内とする組合が約8割を占めている。
  また、職員の専任/兼務の状況については、事務局長、事務局職員はいずれも半数を超える事務局人材が兼務となっている。

C)派遣職員
 組合によってばらつきがみられるが、派遣職員の給与水準については16〜17万円台/月とする割合が比較的多い。その他、賞与及び退職金については、それぞれ7割、8割の組合で「あり」とされていた。派遣職員の採用人数については、長期的に拡充する意向の組合が多いが、令和3年度時点では計画・実績共に5人を下まわる組合の割合が多い。

D)特定地域づくり事業協同組合の認定までの流れ
 事業の骨格検討段階から事前相談を経て特定地域づくり事業協同組合の認定までにかかる所要期間は、10か月程度とする組合が多い。認定までのプロセスのなかで課題や苦労した点については、派遣職員となる労働者の確保が最も多く、組合員となる事業者の確保、収支の見通し、予定派遣先の確保等が上位。

E)派遣先の事業者
 令和3年度の派遣先の事業者数は5社以下とする割合が多く、過半を占めている。
 派遣先の業種については、農業が最も多いが、小売りを始めとする第三次産業も過半の組合で含まれるほか、食料品加工業もそれに次いで多い。地域において仕事を創出する上での創意工夫については、通年の業務を組み込むことにより仕事の安定を図る組合と、多様な業種の組合員を確保する組合のそれぞれがみられる。

F)地域づくり人材(派遣職員)の確保
 地域づくり人材(派遣職員)の確保にあたっては、ほぼすべての組合で公募がされているが、声掛けによる勧誘を行う例も多い。公募に活用した方法としてはハローワーク、転職・求人サイト、公的機関のホームページが中心。声掛けを行った組合は、主には移住等の希望者や域内の企業や団体で勤務している方、地域おこし協力隊の関係者等が中心であった。派遣職員を地域で定着させるための工夫は、派遣職員のスキルアップに向けた研修実施、派遣職員の地域への広報等の実施等が中心となっている。

G)組合の円滑な運営について
 事務局長の確保にあたっては、組合関係者と交流があった人物に対する声掛けや、市役所OBを含めた、リタイヤ人材や地域おこし協力隊関係者、組合員等の出向兼務などが中心となっている。事務局人材に求められる知識や経験、スキルについては地域内の事業所とのネットワーク、人事・労務管理に関するスキル、財務・会計に関するスキルなど幅の広いスキルが必要とされている。組合の円滑な運営に向けた特定地域づくり事業の事業収益性については、支出を増やし、収益性を高める意向を示す組合が多い。

(2)さらに、10組合へ、特定地域づくり事業協同組合の認定までの過程について深堀して把握するための以下の内容のヒアリング調査を実施しています。

1.特定地域づくり事業協同組合の設立の経緯
2.特定地域づくり事業協同組合の認定までのプロセス
3.派遣先の事業者
4.地域づくり人材(派遣職員)の確保
5.組合の円滑な運営

◎ヒアリング調査をした10組合の概要(地域特性、主な組合員)

1.奥会津かねやま福業協同組合(福島県金山町)
  中山間地域小売業、飲食業、宿泊業、ガソリンスタンド、キャンプ場、食料品製造業、社会福祉事業、建設業
2.事業協同組合かわかみワーク(奈良県川上村)
  中山間地域林業、観光業、介護事業、家具製造業、金属加工業、小売業
3.智頭町複業協同組合(鳥取県智頭町)
  中山間地域林業、飲食料品小売業、燃料小売業、保育所、飲食店、観光業
4.協同組合Biz.Coop.はまだ(島根県浜田市)
  中規模市町村児童福祉事業、障害者福祉事業、老人福祉事業、音楽興行活動
5.安来市特定地域づくり事業協同組合(島根県安来市)
  中規模市町村農業、小売業
6.津和野町特定地域づくり事業協同組合(島根県津和野町)
  中山間地域酒類製造業、農業
7.海士町複業協同組合(島根県海士町)
  離島地域食品加工業、漁業、宿泊・飲食・観光業、教育・研修・物販人材バンク
8.唐津協同組合(佐賀県唐津市)
  中規模市町村不動産業、デザイン業、飲食業、製造業
9.五島市地域づくり事業協同組合(長崎県五島市)
  離島地域食料品加工業、農業、建設事務、介護業、サービス業
10.えらぶ島づくり事業協同組合(鹿児島県和泊町、知名町)
  離島地域農業、食料品製造業、一般診療所、老人福祉・介護事業、宿泊業、総合スーパー

◎特定地域づくり事業協同組合制度に関する調査研究事業報告書(令和4年3月)
 https://www.soumu.go.jp/main_content/000799264.pdf

本書の目次は以下の通り、先行事例から課題や解決策への分析・整理されており大変参考となります。
1.はじめに
 1-1.本事業の目的
 1-2.本報告書の構成
2.特定地域づくり事業協同組合に対する調査の実施
 2-1.アンケート調査の実施
 2-2.ヒアリング調査の実施
3.先行する組合の概要と地域課題の解決に向けた取組み
 3-1.先行する特定地域づくり事業協同組合の概要
  (1)組合の活動する地域及び組合数
  (2)組合員(派遣先)の業種
  (3)地域づくり人材(派遣職員)の人数
 3-2.地域課題及び組合設立の趣旨
  (1)組合が活動する地域の地域課題
  (2)組合設立の狙い・目的
4.組合の認定から事業実施までの流れ
 4-1.組合の認定にかかる事務手続きの全体像
 4-2.事業の骨格の検討段階
  (1)概要
   @事前準備
   A事業計画(案)の作成
  (2)事業の骨格の検討段階における主な課題
   @調査結果の概要
   A主な課題
    i.組合員(発起人)の確保
    ii.年間を通じた仕事の創出、派遣計画の策定
    iii.地域づくり人材の確保
 4-3.各機関への事前相談〜申請手続き段階
  (1)概要
   @関係機関への事前相談
   A事業協同組合の設立認可手続き
   B特定地域づくり事業協同組合の認定手続き
   C労働者派遣事業の届出
  (2)各機関への事前相談
   @調査結果の概要
   A主な課題
5.組合の認定をスムーズに進めるための留意点
 5-1.申請手続きの全体像を把握したうえでの工程管理
 5-2.各関係機関の協力体制の構築、ヨコの連携
 5-3.ノウハウを有する主体の参画・支援
6.特定地域づくり事業の実施にかかる留意点
 6-1.組合員及び発起人の確保
 6-2.年間を通じた仕事の創出、派遣計画の策定
 6-3.地域づくり人材の確保
  (1)主な課題
  (2)取り組みのポイント
   @賃金体系の検討
   Aその他の雇用条件の設定
   B域外への情報発信
   C地域への人材の定着
  (3)主な先行事例
   @域外から人材を呼び込みが可能な雇用条件の工夫
   Aターゲット属性を考慮した人材の募集や情報発信の工夫
   B地域づくり人材の定着に向けたその他の工夫
 6-4.組合の円滑な運営
  (1)主な課題
  (2)取り組みのポイント
   @事務局人材の確保
   A特定地域づくり事業の事業収益性の確保
  (3)主な先行事例
   @事務局人材の確保
   A外部委託の活用
   B特定地域づくり事業の事業収益性の確保
7.調査の総括
 7-1.地域課題を踏まえた組合の位置づけの検討について
  (1)各地域の地域課題
  (2)組合の位置づけ・設立の狙い
 7-2.特定地域づくり事業協同組合の認定までのプロセスについて
 7-3.特定地域づくり事業の実施について
  (1)組合員及び発起人の確保
  (2)年間を通じた仕事の創出、派遣計画の作成
  (3)地域づくり人材の確保
  (4)組合の円滑な運営

◎特定地域づくり事業協同組合制度について、これまでに本ブログで紹介したのは次の2回、
 地域に仕事を創るという機能、マルチワークする人材を集めるという機能、さまざまな人材や仕事を求める地域の事業者への営業といった3つの機能を同時に行う事務局機能が特定地域づくり事業協同組合に求められている。持続な組織として、事務局の安定した成長が今後の地域の活性化に大きく影響することは間違いないと思う。

・2020年06月10日
 過疎地域に移住する若者等のマルチワークを支援する「特定地域づくり事業協働組合制度」
【地域人口の急減に対処するための特定地域づくり事業の推進に関する法律】にもとづき実施される支援制度。[1組合あたり、職員6人、運営費年額2400万円を財政支援。]
 https://blog.canpan.info/ohrai/archive/294

・2021年10月26日
 過疎化が進む地域で複数の仕事を組み合わせ、安定した雇用を生み出す国の制度【特定地域づくり事業協同組合】が各地で組合が認定され活動がスタートしています。
 総務省のWEBサイト『特定地域づくり事業協同組合認定一覧(R3.10.21現在)』によると現在、北海道から鹿児島県まで22団体が認定されています。
 https://blog.canpan.info/ohrai/archive/445

コミュニティビジネス事務局

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posted by オーライ!ニッポン会議 at 00:32| コミュニティビジネス

2023年03月10日

最新!特定地域づくり事業協同組合制度の情報 その1

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最新!特定地域づくり事業協同組合制度の情報 その1

T.地域づくり事業協同組合制度とは、
 人口の更なる急減を抑止し、地域の担い手を確保するための新たな枠組みとして、「地域人口の急減に対処するための特定地域づくり事業の推進に関する法律(人口急減地域特定地域づくり推進法)」が議員立法として国会に提出され、令和元年12月4日に公布、令和2年6月4日に施行されました。

 この法律の背景には、我が国の総人口が、平成27年の国勢調査で初めて減少に転じて以降、減少傾向が続き、今後もこの人口減少は加速する見通しとなっていることがあります。
特に地方の人口は農山漁村を中心に急激に減少しており、これらの地域においては、地域の担い手不足が極めて深刻な課題となっています。
 一方、若い世代を中心に都市部から農山漁村へ移住しようとする「田園回帰」の潮流が高まっており、農山漁村が都市部の若者にとって新しいライフスタイルを通じて自己実現ができる場として考えられるようになってきています。
 法は、農山漁村では事業者単位で見ると年間を通じた仕事が少なく、このため、安定的な雇用環境や一定の給与水準を確保することができていないといった状況が、人口流出の要因やUIJターンの障害になっていることに着目しています。
 そして、このような課題について、地域全体で複数の事業者の仕事を組み合わせることで年間を通じた仕事を創出し、地域事業者が協同して職員を通年で雇用した上で、それぞれの地域事業者に派遣するための仕組み(特定地域づくり事業協同組合制度)を創設し、地域の担い手の確保の取組を推進することとしています。
 農山漁村においては、本制度を活用することで、安定的な雇用環境と一定の給与水準を確保した職場を作り出し、地域内外の若者等を呼び込むことができるようになるとともに、地域事業者の事業の維持・拡大を推進することができるようになります。

 具体的な、特定地域づくり事業協同組合制度については、総務省のページをご覧ください。
 https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/c-gyousei/tokutei_chiiki-dukuri-jigyou.html

U.地域づくり事業協同組合の一覧
 令和5年2月1日現在、認定された特定地域づくり事業協同組合は、全国で72組合・76団体です。
 https://www.soumu.go.jp/main_content/000857628.pdf

 北海道
  1.下川町 下川事業協同組合 https://jinzai.shimokawa-life.info/
  2.中頓別町 中頓別町特定地域づくり事業協同組合
    https://nakatombetsu-kurashitoshigoto.jp/coop/
  3.名寄市 なよろ地域づくり事業協同組合
  4.初山別村 初山別事業協同組合
  5.石狩市 浜益特定地域づくり事業協同組合  
    https://www.facebook.com/hamamasu.hamawork/
  6.遠軽町えんがるサンキュー協同組合
 青森県
  7.★南部町 人材サポートなんぶ協同組合 https://jinzai-support-nanbu.jp/index.html
 岩手県
  8.葛巻町 葛巻町特定地域づくり事業協同組合
    https://www.town.kuzumaki.iwate.jp/docs/2021120800019/
 秋田県
  9.東成瀬村 東成瀬村地域づくり事業協同組合 https://atumare-naruse.com/
 山形県
  10.★小国町おぐにマルチワーク事業協同組合 https://ogumaru.jp/
 福島県
  11.金山町 奥会津かねやま福業協同組合 https://kanefuku.org/
  12.只見町 只見働き隊事業協同組合
  13.喜多方市 協同組合ジョイフルワーク喜多方
  14.柳津町・★三島町・昭和村 奥会津地域づくり協同組合 https://okuaizu-chiiki.com/
 群馬県
  15.★みなかみ町 みなかみ町特定地域づくり事業協同組合 https://migumi.jp/
 埼玉県
  16.小鹿野町 小鹿野町特定地域づくり事業協同組合 https://kumiai.ogano.net/
 新潟県
  17.粟島浦村 粟島浦地域づくり協同組合
  18.★上越市 星の清里協同組合 https://hoshinokiyosato.jimdofree.com/
  19.★阿賀町 阿賀マッチワーク協同組合 https://agamatchwork.com/
 長野県
  20.生坂村 生坂村特定地域づくり事業協同組合
  21.★小谷村 おたり地域づくり協同組合 https://www.otari.work/about/
 山梨県
  22.早川町 早川地域づくり事業協同組合 https://hayakawa-chiiki.jp/
 愛知県
  23.設楽町 したらワークス協同組合
 岐阜県
  24.白川町 白川ワークドット協同組合 https://note.com/shirakawaworkdot/
 富山県
  25.★南砺市 南砺ひととみらい協同組合 https://www.hitomira.com/
 石川県
  26.珠洲市 珠洲市特定地域づくり事業協同組合 https://www.suzu-kurashigoto.com/
  27.七尾市 のとじま特定地域づくり事業協同組合
  28.★穴水町 穴水町特定地域づくり事業協同組合
 京都府
  29.綾部市 あやべ水源の里地域づくり協同組合
  30.京丹後 市京丹後地域づくり協同組合
 奈良県
  31.川上村 事業協同組合かわかみワーク https://kawakamiwork.com/
  32.明日香村 明日香村特定地域づくり事業協同組合
 兵庫県
  33.香美町 香美町地域づくり事業協同組合
  34.★淡路市 淡路市地域づくり事業協同組合
 鳥取県
  35.日野町 日野町未来づくり事業協同組合
  36.智頭町 智頭町複業協同組合 https://twitter.com/chizu_CA
  37.若桜町 若桜町特定地域づくり事業協同組合
 島根県
  38.海士町 海士町複業協同組合 https://amu-work.com/
  39.★浜田市 協同組合Biz.Coop.はまだ https://biz-hamada.com/
  40.安来市 安来市特定地域づくり事業協同組合 https://www.yasugi-multi-work.com/
  41.★奥出雲町 奥出雲町特定地域づくり事業協同組合
    https://deep-town-okuizumo.jp/topics/9149
  42.津和野町 津和野町特定地域づくり事業協同組合 https://tsuwano-work.jp/
  43.飯南町 飯南町地域づくり協同組合
    http://iinan-teiju.jp/cont/wp-content/uploads/2022/07/tiikidukuri.pdf
  44.★知夫村 協同組合YADDO知夫里島 https://yaddochibu.wixsite.com/yaddo
  45.★邑南町 おおなん地域づくり事業協同組合
  46.★西ノ島町 西ノ島町特定地域づくり事業協同組合 https://www.nishinoshima-kumiai.com/
  47.隠岐の島町 隠岐の島町地域人材づくり協同組合
 岡山県
  48.新庄村 新庄村地域人事業協同組合
 山口県
  49.★萩市 はぎ地域づくり協同組合
 徳島県
  50.三好市 三好市特定地域づくり事業協同組合 https://www.m-tokutei.com/
  51.美馬市 木屋平スプラウト協同組合 https://koyadaira-sprout.com/
  52.上勝町 かみかつちょう かみかつ事業協同組合
 愛媛県
  53.松野町 森の国まつの事業協同組合
     https://matsunotown.wixsite.com/morinokuni-coop
 高知県
  54.東洋町 東洋町特定地域づくり事業バツグン協同組合 https://x-gun.jp/
  55.★馬路村 馬路村地域づくり事業協同組合 https://umaji-work.com/
 佐賀県
  56.みやき町 みやき町特定地域づくり事業協同組合
  57.唐津市 人材バンク唐津協同組合 https://jinzai.life/
  58.小城市 協同組合佐賀の善食くりや https://zenshoku-kuriya.com/
  59.上峰町 上峰町堤8事業協同組合
  60.武雄市 武雄マルチワーク協同組合
 長崎県
  61.五島市 五島市地域づくり事業協同組合 https://goto-work.com/
  62.壱岐市 壱岐市農業支援事業協同組合
  63.対馬市 対馬づくり事業協同組合 https://tsushima-zukuri.com/
  64.雲仙市 雲仙市地域づくり事業協同組合 https://unzen-union.studio.site/
 熊本県
  65.五木村 五木村複業協同組合 https://itsuki-work.weebly.com/
 宮崎県
  66.★日南市 ACにちなん事業協同組合
  67.諸塚村 協同組合もろつかわーく
 鹿児島県
  68.和泊町・知名町えらぶ島づくり事業協同組合 https://erabu.or.jp/home
  69.与論町 ヨロンまちづくり協同組合 https://yoron-multiwork.com/
  70.伊仙町 とくのしま伊仙まちづくり協同組合 https://r.goope.jp/isenmachidukuri/
  71.西之表市 種子島にしのおもて地域づくり協同組合
  72.南種子町 みなみたね地域創生協同組合


V.特定地域づくり事業推進交付金交付金
 令和4年度の特定地域づくり事業推進交付金交付金の最も多いのは、長崎県五島市五島市地域づくり事業協同組合12,488千円、次いで島根県海士町海士町複業協同組合8,530千円、福島県金山町かねやままち奥会津かねやま福業協同組合7,744千円、佐賀県小城市協同組合佐賀の善食くりや7,500千円。交付総額は、76団体277,165千円、平均すると1団体当たり約365万円。

 総務省令和4年度特定地域づくり事業推進交付金交付決定一覧(R5.2.15現在)
 https://www.soumu.go.jp/main_content/000859468.pdf


次号につづく。

コミュニティビジネス事務局

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posted by オーライ!ニッポン会議 at 14:13| コミュニティビジネス

2023年03月09日

里の物語オンラインショップ2023年3月31日閉店のお知らせ(まちむら交流きこう)

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里の物語オンラインショップ2023年3月31日閉店のお知らせ(まちむら交流きこう)

日本全国の魅力ある農林水産物及び加工品を販売するECサイトとして、2018年7月から運営してきた「里の物語オンラインショップ」は、2023年3月31日(金)17:00をもって閉店します。約5か年の間、出品に協力を頂きました関係者の皆様、また当ショップをご活用いただきましたお客様に心より感謝を申し上げます。 https://www.kouryu.or.jp/information/20230303_2965/

(一財)都市農山漁村交流活性化機構(まちむら交流きこう)
里の物語オンラインショップ事務局
〒101-0042 東京都千代田区神田東松下町45 神田金子ビル5階
TEL:03-4335-1982
FAX:03-5256-5211


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posted by オーライ!ニッポン会議 at 11:15| 犬も歩けば棒に当たる

2023年03月08日

3/17【中山間地複合経営実践支援事業報告会】オンライン 参加無料

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3/17【中山間地複合経営実践支援事業報告会】オンライン 参加無料

農林水産省では、中山間地対策の一環として、農山漁村振興交付金(中山間地複合経営実践支援)にて、中山間地域全国事業を実施しています。中山間地域において、複合経営の実践を希望する方、移住者を受け入れる地方公共団体におかれましては、実践事例からの秘訣等の学びがあると思いますので、是非、ご参考にしてください。農漁村地域に移住し、農業に就農した実践者の話は大変参考となりますので、お気軽にご参加ください。視聴は無料です。

【中山間地複合経営実践支援事業報告会】
〇開催日時:令和5年3月17日(金)14:00〜17:30
〇開催方法:オンライン(ZOOM)〇参加費:無料
〇開催内容
■中山間地複合経営実践支援事業について
■実践研修生活動報告
■中山間地複合経営のモデルについて
■総合ディスカッション
〇問い合わせ先・主催 農都総研総合研究所
Mail:notojapan@notosoken.jp
(※報告会の参加に関すること、詳細につきましては、お気軽にお問い合わせください。)

参加申し込みは下記URLより
3月17日(金)『中山間地複合経営実践支援事業報告会』開催決定!|マイナビ農業 (mynavi.jp)
https://agri.mynavi.jp/2023_02_16_218742/

関連ページ
中山間地域であなたらしい農業をしてみませんか|マイナビ農業 (mynavi.jp)
 https://agri.mynavi.jp/mountainousarea-management-training/

概要【中山間地域だからこそ実現できる農業 新たな複合経営のビジネスモデルに15名が挑戦】
中山間地域とは、山間地およびその周辺の地域など、地理的条件が悪く、農業をするのに不利な地域のことをいいます。中山間地域の農業は、全国の耕地面積の約4割、総農家数の約4割を占めています。そんな中山間地域における様々な経営体の所得確保や、新たな人材の裾野の拡大を目的として、地域内外の新たな人材が取り組むことができる地域特性を活かした複合経営を推進するための取組を支援する事業が「中山間地域複合経営実践支援事業」です。
令和4年度に実施した「中山間地複合経営実践事業」では、15名の中山間地域アグリビジネスリーダー候補が、日本全国の中山間地域にて実践研修を行いました。複数作物による水平的な展開や、加工や高付加価値化、あるいは飲食業などと組み合わせた6次産業化などの垂直的な展開、さらには農福連携や伝統工芸原料作物と林業など、多様な複合経営のビジネスモデルづくりに挑戦しています。3月17日の報告会でご紹介する15名の実践研修生は、以下の方々です。

それぞれのビジネスモデルと実例 多種多様な複合経営をご紹介します

1.繊維作物栽培への挑戦 内田 樹志さん 出身:大阪府・実践地:鹿児島県
 大阪府から鹿児島県錦江町へ移住、伝統工芸で使われる繊維作物の栽培に挑戦しています。

2.中山間地域ならではの農福連携を 結城 康文さん 出身:三重県・実践地:鹿児島県
 三重県志摩市から鹿児島県鹿屋市へ移住は、中山間地域における農福連携のビジネスモデルの確立を目指しています。

3.故郷で苺と畑作の複合経営を 持田 裕哉さん 出身:鹿児島県・実践地:鹿児島県 
 祖父が行っていた苺の栽培とほか作物との複合経営を、地元である鹿児島県日置市で実践することを目指しています。

4.甘薯と大好きないちじくによる複合経営を 中村 慶次さん 出身:熊本県・実践地:熊本県
 自動車関連の仕事していた中村さんは、故郷の農業者であるあぐり税所の税所代表との出会いをきっかけにさつまいもをはじめとした多品目栽培に興味を持ちました。

5.耕作放棄地で柑橘栽培し飲食業と両立 佐伯 恭介さん 出身:広島県・実践地:愛媛県
 ドバイやシンガポールで料理人や飲食店マネージャーを経て、帰国後に母方の実家のある愛媛県愛南町へ移住。ご当地で居酒屋を経営し、お店のサワー原料として使っていた柑橘類にスポットを当てました。

6.幼少期を過ごした大島に賑わいを 村上 岳史さん 出身:愛媛県・実践地:愛媛県
 父の他界をきっかけに、愛媛県今治市の大島にある山と田畑を相続。幼少期に過ごし、当時は活気があった大島を取り戻すために、耕作放棄地になっている果樹園の再生に取り組もうとしています。

7.6次産業化と農福連携への挑戦 岡部 祐亮さん 出身:愛媛県・実践地:愛媛県
 愛媛県今治市の福祉事業所勤務から松野町へ帰郷し、現在はきゅうりやさつまいもの栽培方法を学び、やがてはそれら農作物の加工技術を身につけて、複数の農作物の生産と加工、さらには農福連携と組み合わせた複合経営を目指しています。

8.故郷で四季を通じた有機栽培を 平林 秀将さん 出身:兵庫県・実践地:兵庫県
 東京でサラリーマン生活を送りながら、故郷である兵庫県で農業を営むことを夢見てアグリイノベーション大学校に通っていました。今回の実践研修では、有機栽培への興味をさらに深め、四季を通じた様々な作物の有機栽培技術を学びました。

9.地域特産作物と自身の専門知識を活かす 高山 正さん 出身:神奈川県・実践地:兵庫県
 神奈川県横浜市出身の高山さんは兵庫県へ移り住み、丹波市立農(みのり)の学校にて、農業の基礎技術を身につけました。

10.農と福祉・食事業との連携へ 近藤 善明さん 出身:東京都・実践地:東京都
 幼い頃の想いを農業で実現したい・・・福祉事業や食品製造事業を営む近藤さんは、幼い頃のある出来事を思い出し、自然と関わる農業を学び始めました。現在営む福祉と食の事業を農業とどのようにつなげるかを課題に、ビジネスモデルづくりを進めています。

11.佐賀から東京→長野へ移住・就農 谷口 修さん 出身:佐賀県・実践地:長野県
 佐賀県出身の谷口さんは東京で勤務しながらアグリイノベーション大学校の横浜校で基礎的な農業技術を学びました。移住先に定めた長野県伊那市にて就農の準備を進め、地域内のネットワークを拡げながら、有機米を使った日本酒『ビオサケ』の開発を夢見ています。

12.奥様の実家で平飼い養鶏を 奥澤 義嗣さん 出身:大阪府・実践地:福井県
 大阪府から福井県に移住した奥澤さんは、現在の居住地で奥様の実家である永平寺町での就農を目指しています。平飼い養鶏に興味を持ち、加工や販売も自分の手で行いたいと考えています。

13.有機小麦を中心とした複合経営を目指す 恩田 直樹さん 出身:新潟県・実践地:新潟県
 長岡市出身の恩田さんは地元でスケートボードショップを営みながら、内装業やレゲエイベントなどへキッチンカーの出店などを行ってきました。小千谷市で有機小麦を使った「ピース麺」の作り手と出会ったことがきっかけとなり、地元の耕作放棄地を活用し有機小麦の栽培を目指しています。

14.日本食文化としての農業を実践 平賀 一穂さん 出身:新潟県・実践地:新潟県
 和食料理人の修行を積んだ平賀さんは、さらに日本食文化との関わりを深めたく、地元長岡で就農することを目指しています。恩田さんとタッグを組んだ6次産業化を目指しています。

15.中澤農園をお手本に多様な複合経営を 宇津井 翔さん 出身:島根県・実践地:北海道
 島根県松江市出身の宇津井さんは、近畿大学の文芸学部在籍時に指導教授の紹介で北海道むかわ町の中澤農園・中澤社長との出会いをきっかけに農業に目覚め、だるま芋やスイカ・穂別メロンなど、畑作×畑作の水平的複合化による就農を目指しています。

全国中山間地域振興対策協議会

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posted by オーライ!ニッポン会議 at 13:37| 全国中山間地域振興対策協議会

2023年03月07日

(一財)都市農山漁村交流活性化機構、オーライ!ニッポン会議、農山漁村コミュニティ・ビジネス、全振協等の主な行事一覧

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(一財)都市農山漁村交流活性化機構、オーライ!ニッポン会議、全振協、農山漁村コミュニティ・ビジネス等の主な行事一覧 今後の予定は都合により随時変わることがあります。

●2022年4月
 ・全国中山間地域振興対策協議会第1回役員会 4/1
 ・全国中山間地域振興対策協議会監査 4/26
 ・全国中山間地域振興対策協議会第2回役員会 4/26
●2022年5月
 ・全国中山間地域振興対策協議会令和4年度総会 5/19
 ・全国中山間地域振興対策協議会 令和5年度予算第1回提案活動 5/19
●2022年6月
 ・令和4年度地産地消コーディネーター派遣事業の派遣地域・団体募集
  6/10-8/12
 ・第144回 農山漁村コミュニティ・ビジネスセミナー 6/23 「通過地から目的地へ、体験型
  観光整備で町を元気に!人口減のまちにわずか5年で多数の店舗が開業した秘訣を探る」
  (一社)東彼杵ひとこともの公社代表理事 森一峻 氏(長崎県東彼杵町)済 
  開催結果 https://blog.canpan.info/ohrai/archive/517

●2022年7月
 ・2022全国廃校活用セミナーinふくい7/6-7
  動画公開中! https://www.kouryu.or.jp/service/haiko.html

 ・第135回月例研究会 令和3年度 食料・農業・農村白書について 7/26
 ・直売所実践オンライン講座「直売所におけるインボイス対応」7/29
 ・「考えるを考える会」主催 質的統合法(KJ法)基礎を学ぶ合宿講座 7/30-31
●2022年8月
 ・月刊『社会教育』8月号「特集 地域コミュニティの持続可能性」
   https://blog.canpan.info/ohrai/archive/528 

 ・GTインストラクタースクール入門編 8/31-9/2
●2022年9月
 ・全国中山間地域振興対策協議会第3回役員会 9/14
 ・第19回オーライ!ニッポン大賞募集9/22-12/26
●2022年10月
 ・全国中山間地域振興対策協議会 令和5年度予算提案活動 10/12
 ・第3回思考法・発想法を鍛えるオンラインワークショップ(参加無料)10/15-16
●2022年11月
 ・全国中山間地域振興対策協議会 会報誌「中山間だより」bV4号発行済
 (特集「令和5年度 中山間地域振興対策に関する概算予算要求について」)
 ・「あわの農山漁村(ふるさと)魅力創生事業」第1回寄合いワークショップ11/5-6
 ・地産地消コーディネーター育成研修会 11/9(対面とライブ配信)
 ・子ども農山漁村交流プロジェクトセミナー 11/11(対面とオンライン)
 ・第19回全国農林水産物直売サミット(広島県尾道市)11/17-18済 
  動画公開中!!1日目のダイジェスト    
  https://www.youtube.com/watch?v=ZC3KqqqQ7nQ

●2022年12月
 ・京都外国語大学グリーンツーリズム講義 12/1
 ・GTインストラクタースクール実践編(埼玉県熊谷市)12/6-9 3泊4日(座学+実技)
 ・「あわの農山漁村(ふるさと)魅力創生事業」第2回寄合いワークショップ 12/17-18
 ・第19回オーライ!ニッポン大賞募集締め切り12/26済 応募ありがとうございました。

●2023年1月
 ・「あわの農山漁村(ふるさと)魅力創生事業」第3回寄合いワークショップ 1/26-27
●2023年2月
 ・GTインストラクタースクール上級編(茨城県つくば市)2/7-10 3泊4日(座学+実技)
 ・全国中山間地域振興対策協議会 令和5年度予算説明会 対面とオンライン併用 2/13
    会員向け見逃し配信提供中!
 
●2023年3月10日 @会場参加 A当日ライブ配信(YouTubeを予定)Bアーカイブ配信
 ・地産地消コーディネーター派遣事業報告会

 ・第19回オーライ!ニッポン大賞事前審査(事前審査中)

 ・全国中山間地域振興対策協議会 会報誌「中山間だより」bV5号発行
  (特集「令和5年度 中山間地域振興対策に関する予算決定について」)
 
・里の物語オンラインショップ 閉店(3/31 17:00) 約5か年の間、出品に協力を頂きました関係者の皆様、当ショップをご活用いただきましたお客様に心より感謝を申し上げます。

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群馬県みなかみ町の「やよいひめ」です。気品ある爽やかな甘みが疲れを癒してくれます


2023(令和5)年度
●4月

 ・第19回オーライ!ニッポン大賞審査委員会(日程調整中)
 ・第19回オーライ!ニッポン大賞審受賞の発表
●5月
●6月〜7月
 第19回オーライ!ニッポン大賞表彰式及び第17回、第18回の受賞者の集い(内容検討中)
●7月
 全国中山間地域振興対策協議会 定期総会及び令和6年度予算提案活動(企画中)
●8月
 全国中山間地域振興対策協議会 現地研究会(開催内容企画中)

★時期等詳細未定
 第20回全国農林水産物直売サミット(栃木県内)


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posted by オーライ!ニッポン会議 at 14:18| オーライ!ニッポン