令和8年度における地方大学・地域産業創生交付金
令和8年3月2日内閣府地方創生推進事務局
地域の将来を担う若者が大幅に減少する中、地域の人材への投資を通じて地域の生産性の向上を目指すことが重要。このため、首長のリーダーシップの下、デジタル技術等を活用し、産業・若者雇用創出を中心とした地方創生と、地方創生に積極的な役割を果たすための組織的な大学改革に一体的に取り組む地方公共団体を重点的に支援する。これにより、「総花主義」「平均点主義」「自前主義」から脱却し、地域産業創生の駆動力となり特定分野に圧倒的な強みを持つ地方大学づくりを進め、地域における若者の修学・就業の促進を通じて、東京一極集中の是正を目指す。
地方大学・地域産業創生交付金の評価基準の一つに、C 人材育成では、【日本中・世界中から若者を惹きつける魅力的な教育プログラムであること。】と示されている。
●地方大学・地域産業創生交付金
https://www.chisou.go.jp/sousei/about/daigaku_kouhukin/index.html
●公募詳細説明書 https://www.chisou.go.jp/sousei/about/daigaku_kouhukin/koubo/2026/pdf/02_r8daigaku_kobo_besshi1-a.pdf
■本交付機を活用して農林漁業に関係する取り組みがこれまでにも行われている。
1.令和7年度
●地方大学・地域産業創生交付金(帯広市)〈R7年度〜R16年度(R11まで国費支援)〉
(十勝型フードシステムの形成 ─農畜産と食品加工の連携による価値創出─)
・十勝の強みを生かした十勝型フードシステムの形成を目指し、持続可能な農畜産業への移行により生産基盤の安定化を図るとともに、食品加工業との協同化によるブランド力向上を図る。
・北海道国立大学機構(帯広畜産大学、小樽商科大学、北見工業大学)では、3大学の融合を加速し、生産・加工・流通・消費に至るバリューチェーンを包括的にコーディネートできる専門人材の育成と研究開発に取り組む。
https://www.chisou.go.jp/sousei/about/daigaku_kouhukin/pdf/torikumi_obihiro.pdf
2.令和6年度
●地方大学・地域産業創生交付金(鶴岡市)〈R7年度〜R16年度(R11まで国費支援)〉
(鶴岡ガストロノミックイノベーション計画)
・食文化創造都市鶴岡に、山形大学と慶應義塾大学との連携により、ガストロノミックイノベーション※を主導する
・研究開発拠点を構築し、そこから生まれる革新的な新食材や技術の活用により産業の創出を図る。※本事業におけるガストロノミックイノベーションとは、その土地の気候風土が生んだ食材・習慣・伝統・歴史などによって育まれた食そのもの(ガストロノミー)にバイオ等の技術によって大きな変革をし、食産業・食文化に新たな価値を創造すること。
https://www.chisou.go.jp/sousei/about/daigaku_kouhukin/pdf/torikumi_tsuruoka.pdf
3.平成30年度
●地方大学・地域産業創生交付金(高知県)〈H30年度〜R9年度(R5年度より展開枠)〉
【当 初】“IoP(Internet of Plants)”が導く「Next次世代型施設園芸農業」への進化
【展開枠】“IoP(Internet of Plants)”が導く「Society5.0型農業」への進化
・家族経営農家が多い高知県では、優位性を持つ施設園芸分野において、AIやIoT等の最先端技術を活用したIoPクラウドを構築。
・高知大学では、IoPの研究拠点となる「IoP共創センター」を設立するとともに、研究成果を反映した教育プログラムの構築、及び入試制度改革を中核とする学部改組を実施。全世代(大学生・高校生・社会人)にIoPを学ぶ場を提供し、次世代を担う専門人材を育成。
・IoPクラウド(SAWACHI)に集積された様々なデータ(ハウス内環境データ、気象データ、出荷量データ等)を効果的に組み合わせて活用することにより、分析結果に基づいたデータ駆動型農業を実践。
https://www.chisou.go.jp/sousei/about/daigaku_kouhukin/pdf/torikumi_kochi.pdf
【高知県 IoPが拓く“Next次世代農業”プロジェクト】とは、https://kochi-iop.jp/
森林割合が84%と全国一の高知県は、狭い農地で効率的な生産ができる施設園芸農業を古くから発展させてきました。一方、人口減少や農業離れによる人手不足、篤農家が持つノウハウの消滅が危惧され、さらなる生産性向上と新規就農者の獲得が課題とされてきました。この課題を解決するため、Next次世代型では、IoPの提唱者など、トップレベル人材を県外から招へいし、ハウス内の環境要素、農作物の生理・生育データや、篤農家のノウハウまでをIoTで見える化し、栽培から出荷、流通までをAIにより最適に管理する「IoPクラウド」の構築に取り組んでいます。その中で出荷量や出荷時期等を正確に予測し、販売戦略への活用も見込まれる「高知県園芸品生産予測システム」をITベンダー・AIベンチャーと開発しました。
今後、農家間の情報を一元化し、これを営農サービスにつなげることで、4定(定時・定量・定品質・定価格)生産を実現し、「さらに選ばれる産地」を目指します。また、この取組を通じて、新たな施設園芸関連産業群の創出も狙います。受田浩之事業責任者(高知大学副学長)は「IoPクラウドの運用によって、それぞれの農家に必要な情報をフィードバックする。そして、県下約6,500戸の農家がデータに基づく園芸農業を実践することで、より着実に高収量の栽培につなげていきたい」と展望を語ります。
データに基づく園芸農業で「4定」を実現する取組の中心となるのは、今後新たに設置する「IoP推進機構(仮称)」。機構には、ビジネス経験が豊富な経営人材を招へいし、主役である農家のニーズに応え、活用してもらえるクラウド型営農サービスの展開を目指します。
人材育成の面では、高知大学・高知工科大学が連携し、IoPについて学ぶ教育プログラムを学士・修士課程ともに新設します。また、農業従事者向けにも「IoP塾」を実施するなど、アグリフードビジネスを担う人材育成を進めます。県は、ハウス整備補助などのサポートや産地提案型の担い手確保対策などを通して、新規就農者の呼び込みにも力を入れています。受田氏は「農業を若者にとって夢と希望が叶えられる『持続可能な産業』にすることが目標。一次産業をしっかり守り、競争力を高めて世界のトップを目指していきたい」と話しています。
農業を若者にとって魅力ある産業へ
ビニルハウスなどを活用して高効率に生産する「施設園芸農業」。施設園芸農業の生産性日本一を誇る高知県は、オランダの最先端技術を取り入れた「次世代型施設園芸システム」の開発と普及により収量アップを果たし、「地産外商」を進めてきました。今回、「Next次世代型」として、超高収量・高品質化、高付加価値化、超省力化・省エネルギー化を目指します。鍵を握るのは、“IoP”という新たな概念。「経験や勘に頼る農業」から「客観的なデータに基づく農業」へ。農業の新たな変革が高知県から始まります。
※IoP(Internet of Plants):多様な園芸作物の生理・生育データをIoTにより可視化し、AIにより生産等の最適化を図ること
主なKPI:野菜の産出額:2017年 621億円(推計値) → 2027年 751億円(130億円の増)
農業現場への新規雇用就農者数(累計):2017年 77人 → 2027年 1,000人(923人の増)
主な参画機関:高知県、高知大学、高知工科大学、高知県立大学、高知県農業協同組合中央会、高知県農業協同組合、高知県工業会、且l国銀行、轄rm銀行、高知県IoT推進ラボ研究会
タグ:地域の人材への投資 地域の生産性の向上 雇用創出を中心とした地方創生 組織的な大学改革 総花主義、平均点主義、自前主義から脱却 特定分野に圧倒的な強み 地域における若者の修学・就業の促進 東京一極集中の是正 日本中・世界中から若者を惹きつける魅力的な教育プログラム
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