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2024年12月10日

【人材育成のための】地域づくりのアイデア創出や合意形成並びに調査研究に役立つ3つの手法

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【人材育成のための】地域づくりのアイデア創出や合意形成並びに調査研究に役立つ3つの手法
本ブログで紹介している3つの手法について簡単にまとめました。

【1.地域再生寄合ワークショップの手法】
  ・・・主に農山漁村の地域づくりのアイデアづくりと合意形成を得る手法
     専門のファシリテータが現場に関わり地域住民主体で地域再生を検討するのを支援。
     この手法を学ぶ講座は、令和7年度に鹿児島県の種子島で開催した【西之表市ちいき学校】   
【2.思考法・発想法を鍛えるコスモス法、ロジカルブレスト講座】
  ・・・様々な立場で、企画やアイデアを創出する手法
     この思考法を学ぶオンラインワークショップを過去数度開催している。
【3.質的統合法】
  ・・・問題の本質をとらえ、課題解決の方法を創出したり、さらに深く研究するための手法。
     これまで、本基礎講座は、オンライン、対面で4回開催。
     令和7年度の「質的統合法(KJ法)基礎講座」は、
      2025年11月0@金沢大学角間キャンパスにて開催。

      https://blog.canpan.info/ohrai/archive/884
      2024年12月には、団体からの要請で職員人材育成研修講座を始めて開催した。

【1.地域再生寄合ワークショップの手法】
・【質的統合法】の手法を取りいれながら、参加者はそれと意識することなく自然と地域の問題発
 見、地域をよくするアイデア創出、みんなで意見交換し、方向性を決定するといったビジョンを
 まとめることができるプログラム。
・開発者である山浦晴男氏の元で、徳島県ほかで実際にワークショップとして、取り組んでいる。
・住民自身がやる気になるためには、はじめに結論ありきの合意形成を目指すものではは無く、
 自分たちの地域を冷静に見直し、それからやりたいこと、できることをアイデアとして出しなが
 ら意見交換するプロセスを重視。各人の思いや考えを尊重する話し合いが可能
・専門のファシリテーターの運営により、予備知識不要でワークショップを楽しむことが可能。
・カリスマ的リーダーがいない地域においても、住民みんなで意見・アイデアを出し、活性化に
 向けて活動を進めるきっかけとして高い効力を発揮している。
・地域連携に関心を持たれている大学教員関係者からの視察も多く、学生チームのフィールド
 ワークや探求の学習にもこのワークショップ手法は効果的。
・令和5年度からは、農村RMO育成のためのビジョン作成にもこの手法を活用している。

 ワークショップは合計3回
 第1回は、地域の課題の抽出
      (地域で抱えている悩みや問題、将来像は何か意見交換と発表)
 第2回は、地域資源マップの作成
      (地域の資源を思われる場所、モノ等を意見交換分類し資源地図を作成し発表)
 第3回は、地域を元気にするアイデアの発表と実行計画の作成
      (地域を元気にするアイデアの発表と意見交換、実行の計画の意見交換・作成)

▲より詳しく知るための書籍
 【地域再生入門】寄りあいワークショップの力 山浦 晴男 著(ちくま書房)
  https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480068644/
 【最新 地域再生マニュアル】 山浦 晴男 著(朝日新聞出版)
  https://publications.asahi.com/product/11650.html

【2.思考法・発想法を鍛えるコスモス法、ロジカルブレスト法】 
・1日目は、思考法を学ぶ「ロジカル・ブレスト法」
 2日目は、アイデア発想や俯瞰力を高める「コスモス法」について学ぶ。
・地域づくりのためのアイデアの発想力を高めたい、論理的に考えて整理したい方に向いている。
・大学研究者はもちろん、社会問題に取り組む関係者、学生、コンサルタント、地域おこし協力隊
 員、起業を目指す人、サラリーマンと誰でも活用可能な汎用ツール。
・頭の中に浮かんだアイデアを論理的に整理し吐き出す仕組み。
・教育の面では、学習プログラムづくり、人材育成の企画立案に。
・企業活動では、商品開発、サービスの向上のアイデア創出。また起業やソーシャルビジネスやコ
 ミュニティビジネスを生み出す力になる。
・探究学習のツールとしても可能性は高い。
▲より詳しく知るための書籍
 【発想の整理学】AIに負けない思考法 山浦 晴男 著(ちくま書房)
 https://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480073280/

【3.質的統合法】
・質的統合法は、単なるカードに要素を書いて、並び替えて関係性をつくるものではない。
・何度も何度もカードの内容を読み込み、その意味するものを深く理解して、似たものを探すこと
 から始まる。
・カードを自分の理屈で分類まとめてはいけない。自分の仮設に都合の良いデータを集めたり、
 そこからストーリや独自の解釈を加えてはいけない。
・質的統合法は、バラバラになった問題、現象、アイデアをまとめる(統合する)仕組み。
・「己を空しくしてデータをして語らしめる」
・アイデアを沢山出すことよりも、アイデアの元となる、課題間の関係性や何らかの因果関係
 等を発見するのに、役立つ。
・統計的な処理は、少数意見は無視か、その他にまとめがちになるが、質的統合法は、まとまらな
 いデータにも価値があり、その1匹狼的な事象がその問題の全体を表す重要な要素になったり、
 問題の本質に近づくものになったりすることがある。
・ラベルのグループ化、表札作成を終え、空間配置(図解化、見取り図を作成)へと進んで課題の
 分析を行う。(見取り図とは、課題としたテーマの全体像を図で表したもの)
・10/5-6 金沢大学において第4回「質的統合法(KJ法)基礎講座」を開催しました
 https://blog.canpan.info/ohrai/archive/752
▲より詳しく知るための書籍
【質的統合法入門 考え方と手順】山浦 晴男 著(株式会社医学書院)
 https://www.igaku-shoin.co.jp/book/detail/82076
★参考
◎教育関係者を対象とした質的統合法(KJ法)研修開発に関する考察
 (桜美林大学研究紀要.総合人間科学研究 巻4,p.247-260, 発行日2024-03-25)
 ・林 透(金沢大学教学マネジメントセンター教授)
 ・山浦 晴男(情報工房代表、千葉大学大学院看護学研究院特命教授)
  https://obirin.repo.nii.ac.jp/records/2000214
◎国立大学法人 金沢大学(〒920-1192 金沢市角間町)では、林透教授の授業において
「質的統合法(KJ法)の基礎を学ぶ」が教えられています。
 https://eduweb.sta.kanazawa-u.ac.jp/portal/Public/Syllabus/DetailMain.aspx?lct_year=2024&fac_cd=51&lct_no=100aa&sp_pro_cd=&je_cd=1
◎東京大学文学部社会学研究室において質的統合法が活用されております。
 https://www.l.u-tokyo.ac.jp/sociology/category/sitsuteki/

(一財)都市農山漁村交流活性化機構 地域再生寄合ワークショップ事務局
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posted by オーライ!ニッポン会議 at 00:51| 住民主体のワークショップ