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2024年01月05日

【立ちはだかる人間らしさ】食料問題は、主に生産する農業・農村の問題から捉えられ発信されることが多いのですが、消費する側から考えてみるという思想も重要です。

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【世界的な食料危機の中て、持続可能て健康的な食のあり方と生協の役割を考える】

公益財団法人生協総合研究所が2023年10月28日(土) に開催した【CCIJ第32回全国研究集会】の報告書及び講演動画が公開されています。研修集会は、コモレ四谷タワーコンファレンス内会議室(対面)およびZoomにより開催されました。

食料問題は、主に生産する農業・農村の問題から捉えられ発信されることが多いのですが、消費する側から考えてみるという思想も重要です。
本資料を拝見して、特に興味を持ったのが、下川哲 早稲田大学政治経済学術院 准教授の「未来に向けた『食』と『農』これからの課題と可能性」の部分です。
人間の思考・特性によるライフスタイルの面から考えて【立ちはだかる人間らしさ】人間らしさゆえの2つの限界があるとしています。私はお肉が好きなので。。。。。

そして、広がる「生産者の現実」と「消費者の認識」の差、技術革新が進みスマート農業が普及しても食料を消費する人間のライフスタイルが変わらない限り限界がある。
つまり、人間のライフスタイルの変更が求められるというのです。技術革新や社会制度の改革だけでなく最後はやはり人間の問題なのですね。

4 -立ちはだかる人間らしさ
人間らしさゆえの2つの限界
( 1 )受容できる行動変化の限界  技術革新の社会的必要性
( 2 )受容できる技術変化の限界 技術革新の社会的効果
広がる「生産者の現実」と「消費者の認識」の差
今後、C02削減や有機農業拡大の圧力はさらに強まる。
一方、消費者の食の倫理的意識や理解は低いまま。
「健康的で持続可能な食生活」の実践は、分配の問題や日本の食料自給率の改善にも貢献できる。
各国内での食生活の変化だけでも状況は改善する。
日本の牛肉の自給率は約35 %。多少消費を減らしても、国産牛のための市場規模はある+飼料を含めて自給率も上がる。

★下川准教授の次の記事も面白いです。!
【東洋経済オンライン】
 環境に悪くても「牛肉」を食べ続けてしまう必然
 肉好きが食べる量を減らすと何が起こるか
 https://toyokeizai.net/articles/-/467939
★【『食べる経済学』】 下川 哲 著
 書評 https://www.maff.go.jp/primaff/kanko/review/attach/pdf/220729_pr108_07.pdf

★【CCIJ第32回全国研究集会プログラム】
〇開会挨拶・解題
 東京大学大学院教授・生協総合研究所理事長 中嶋康博 氏
〇講演@「私たちの食生活と人・地球の健康」
 国際農林水産業研究センタープログラムディレクター 飯山みゆき 氏
〇講演A「食料・農業・農村基本法の見直しに向けて」
 農林水産省大臣官房総括審議官 杉中淳 氏
〇講演B「未来に向けた『食』と『農』これからの課題と可能性」
 早稲田大学政治経済学術院 准教授 下川哲 氏 
〇パネルティスカッション
 「持続可能て健康的な食のあり方と生協の役割」
 パネリスト飯山みゆき 氏、杉中淳 氏、下川哲 氏、
      河野康子氏(日本消費者協会理事)
  進行 藤田親継 氏
★報告書並びに各講演動画は、次のリンク先からYouTubeでもご覧になれます。
 https://ccij.jp/activity/zenkoku231102_01.html


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posted by オーライ!ニッポン会議 at 18:21| コミュニティビジネス