いまの時代はどのような事例を取り上げるだろうか。
過去の資料を片付けることになり、ロッカーを整理していたら、過去発行した本が出てきた。2001(平成13)年3月発行の「地域活性化トレンド百科」というA5版のハンドブックである。丁度、3つの団体が統合される時期にあたり、統合前の団体では最後の仕事となった。
当時はインターネットが普及しはじめた頃であり、まだ地域活性化の先進地へ視察をすることが多かった時代である。
そのため、地域活性化の最先端の取組、先進事例を多数、知っていることが、コンサルタントとして必須だったのである。市町村合併により名前が変わった地域、既に取り組みが終えた地域、今現在も継続されている地域、その活動が各地に広がったなど感慨深いものも多い。
現在は、農山漁村コミュニティ・ビジネスセミナーで取り上げるようになっているが、
当時は現地に見に行くというのが当たり前だった。そのスタンスも変わってきた。
当時の紹介文には、以下のように記されている。
旧・ふるさと情報センターは、平成12年度事業で地域活性化に関する二つの事例集を発行しています。
ここ数年、さまざまな公共事業においてその事業効果の測定が求められています。事業成果を把握し、次への展開に資することは極めて重要であるのですが、短期間に事業効果の発揮を求める余り、中途半端にならないか心配です。
そもそも地域活性化事業は、一時的なものでなく永続的・継続的な事業展開が図られてこそ地域の活力に結びつくものであると思うからです。
都市と農山漁村の交流事業においては、その対象となる都市生活者のニーズの把握が重要ですが、ニーズというのは、極めて細分化され、しかも移り気であるため、継続的な事業展開には、国民の多数から期待される時代の潮流(トレンド)を掴む事が重要だと思います。
『地域活性化トレンド百科』は、都市と農山漁村の交流や地域活性化に今後益々重要となるであろうトレンド「都市にはない”自然”に対する強い欲求」「健康的な農村の暮らしや安全な食物を作る・食べることへの憧れ」「工芸品、茅葺き民家や祭りなど地域に根ざした”伝統文化”や古来の”生活文化”に日本人としてのアイデンティティを求める気持ち」「IT革命を支える情報リテラシー」「経済的な価値観や競争社会から離れた人間的な触れあい」「情報共有による住民主体の地域づくり」「自己実現のための農村体験への期待」「地域の資源・環境を活用した新産業の創出」「身体全体で感じる学習(体感学習)」等に対応した先進事例を紹介しています。
次に、『都市と農村の交流と環境保全型農業の推進による地域活性化調査報告書』は、世界的な動きとなっている環境保全型農業の先進地、欧州では、良好な環境を保持する農山村へ都市生活者が保養訪問するグリーン・ツーリズムの推進にも大きく寄与しています。
我が国においても環境保全型農業等の活動が都市との交流事業に有機的に連携することによって、地域の活性化に大いに資すると期待されているので、「風力発電による地域興し」、「木炭事業でまちおこし」、「きのこ館や散歩道を整備した森林公園」、「オーナー制度で棚田を保全する」、「地ビール販売による水源林保全への挑戦」、「命と健康を考えた農家レストラン」、「エコツアーによる地域活性化」の国内の先進的な事例7箇所を調査しました。
また、欧州の「環境保全型農業の推進」、「条件不利地域の農業展開」、「農家民宿」、「特産品開発」様子をレポートしています。
― 視察先を探すのに便利な ―
「地域活性化トレンド百科」
本格的な情報社会を迎え、農山漁村の活性化には、都市との交流を取り入れた諸施策に大きな期待が寄せられています。
緊縮財政化のいま、都市生活者のニーズは細分化され、単なるイベント、大規模施設の開発だけでは、恒常的な地域活性化に資することは困難な状況にあります。
常に生活意識の変化や社会情勢をキャッチアップしつつ、自主的かつ独創的な試みにより、地域の活性化を図る先進的な地域のとり組みを参考にし、新たな地域づくりを目指す関係者にとって、地域活性化の成功事例の多くに共通するヒントや、地域づくりのプロセスを視察する機会は益々重要と思われます。
そこで、独創的、前進的、効率的、継続・発展的、自主的な地域活性化事例を自ら視察することを助ける資料を制作し、地域活性化に取り組む行政関係者を中心に提供するものです。
●タイトル 地域活性化の視察に便利な「地域活性化トレンド百科」
●体裁 A5判 表紙・本文4色カラー 208頁
●発行部数 5,000部
●発行日 平成13年3月31日
●編修内容
21世紀を迎えて、地域の自律と自立に役立つ、活性化の活力をアップさせる参考となる事項や事例を調査し、ジャンル別に詳細に解説しています。
具体的には以下のジャンルを中心に取り上げました。
「伝統的芸能」「環境」「農山漁村生活・文化」「ふるさと産品」「ふるさと食品」「ふるさと体験・交流」「ローカルエネルギー」「農業」「林業」「漁業」「畜産業」「公共事業」「政策」「アグリビジネス」「情報処理・通信システム」「PR」「イベント」等。
「都市と農村の交流と環境保全型農業の推進による地域活性化調査報告書」はどこにしまい込んだのか行方不明である。
524
【コミュニティビジネスの最新記事】
- 食料生産に欠かせない肥料【肥料をめぐる情..
- 今後の農山漁村コミュニティ・ビジネスセミ..
- 3/25(水)オンラインー100年後、 ..
- 【食品産業をめぐる現状と情勢の変化】食と..
- 地域と地方大学が連携して、地域における若..
- 令和8年度予算において実施が予定(政府が..
- 令和7年度の(一財)都市農山漁村交流活性..
- オンライン会議と対面会議
- 農林水産省農業関連産業の動向 『令和5年..
- 江戸時代から続く農村の「技」これがコミュ..
- 第152回農山漁村コミュニティ・ビジネス..
- 先進的な活動を共に学ぶ農山漁村コミュニテ..
- 6/11【オーライ!ニッポンとふるさとプ..
- 新たな「食料・農業・農村基本計画」の気に..
- いつどこで、何が起こるかわからない、災害..
- 「廃校が歩む第二の人生」全国で進む廃校活..
- 「農山漁村におけるコミニティビジネスの考..
- 農村RMOと農山漁村コミュニティ・ビジネ..
- 「ことてん」情報の海の中で泳ぐ利用者
- 直観力とコミュニティビジネス おいしさが..