「起業」を学ぶのは、今や小学生から
【世界各国の起業活動率※2019年】には、
アメリカは17.4%、イスラエル12.7%、イギリス9.3%、中国8.7%、
日本5.4%となっております。
わが国は、先進諸外国と比べ起業意欲が低調で、起業による新たな仕事づくり、
産業化など、将来の経済を担う新たな事業の発掘推進がこのままでは、
世界から大きく遅れてしまう恐れがあります。
そこで、政府は、
『新たな価値を生み出していくアントレプレナーシップの醸成は社会全体で必須であり、
そのために必要な学習や実践の機会を提供するアントレプレナーシップ教育を強力に推進。
大学発ベンチャーの創出・成長に向けた支援体制・環境整備とあわせて
一体的・重点的に支援。』を進めています。
ところで、学習指導要領には「起業」が記されているのをご存じでしょうか?
小学校から高等学校まで、それぞれの指導要領には、「起業」を学ぶように、
記されているのです。
日本は先進国のなかでも起業が少なく、
新しい産業を作りだし経済を活性化させるためにも起業家教育は早いうちから行うのが
効果的ということから、取り入れられています。
また、学びなおし(リカレント教育)という言葉のように、
社会に進歩に併せた求められる知識や技術を学びなおせるように、
社会人のリカレント教育に大学も力を注ぎ始めました。
少子化という傾向も相まって、今後の大学経営の生きる道として、
社会人の学び舎として、より実践的な知識の提供が進むと思います。
教育の現場でも「起業」重要だと
「起業家(アントレプレナー)教育」が進められています。
小学校の学習指導要領には、次のように記されています。
起業について触れるとともに、
経済活動や起業などを支える金融などの働きについて取り扱うこと。
B 私たちと経済(1)市場の働きと経済
対立と合意、効率と公正、分業と交換,希少性などに着目して、
課題を追究したり解決したりする活動を通して,
次の事項を身に付けることができるよう指導する。
ア 次のような知識を身に付けること。
(ア)身近な消費生活を中心に経済活動の意義について理解すること。
(イ)市場経済の基本的な考え方について理解すること。
その際、市場における価格の決まり方や資源の配分について理解すること。
(ウ)現代の生産や金融などの仕組みや働きを理解すること。
(エ)勤労の権利と義務、労働組合の意義及び労働基準法の精神について理解すること。
イ 次のような思考力,判断力,表現力等を身に付けること。
(ア)個人や企業の経済活動における役割と責任について多面的・多角的に考察し、
表現すること。
(イ)社会生活における職業の意義と役割及び雇用と労働条件の改善について
多面的・多角的に考察し、表現すること。
(3)内容のBについては,次のとおり取り扱うものとする。
ア (1)については,次のとおり取り扱うものとすること。
(ア)アのイの「市場における価格の決まり方や資源の配分」については、
個人や企業の経済活動が様々な条件の中での選択を通して行われていることや、
市場における取引が貨幣を通して行われていることなどを取り上げること。
(イ)イのアの「個人や企業の経済活動における役割と責任」については、
起業について触れるとともに、経済活動や起業などを支える金融などの働きについて
取り扱うこと。
イのイの
「社会生活における職業の意義と役割及び雇用と労働条件の改善」については、
仕事と生活の調和という観点から労働保護立法についても触れること。
・小学校学習指導要領(平成29年告示)解説
「社会」平成29年7月
https://www.mext.go.jp/content/20201203-mxt_kyoiku01-100002608_3.pdf
学習指導要領の解説には、
社会に見られる課題を把握して、その解決に向けて構想する力を養うためには、
現行学習指導要領において充実された伝統・文化等に関する様々な理解を引き続き
深めつつ、将来につながる現代的な諸課題を踏まえた教育内容の見直しを図ることが
必要である。
具体的には、日本と世界の生活・文化の多様性の理解や、
地球規模の諸課題や地域的な諸課題の解決について、
例えば、我が国の固有の領土について地理的な側面や国際的な関係に着目して
考えるなど、時間的・空間的など多様な視点から考察する力を身に付けるなどの
グローバル化への対応、持続可能な社会の形成、情報化等による産業構造の変化や
その中での「起業」、防災・安全への対応や周囲が海に囲まれ、
多くの島々からなる海洋国家である我が国の国土の様子、
主権者教育において重要な役割を担う教科として
選挙権年齢の18歳への引き下げに伴い財政や税、社会保障、雇用、
労働や金融といった課題への対応にも留意した政治参加、
少子高齢化等による地域社会の変化などを踏まえた教育内容の見直しを
図ることが必要である。
さらに、中学校及び高等学校の指導要領でも「起業」が取り上げられています。
・中学校学習指導要領「社会」(平成29年告示)
「起業」は2か所
P145
今後様々な形態の起業が市場の拡大や多様化を促し、
新たな雇用を創出することが予測されていることについて
多面的・多角的に考察し、表現できるようにすることが大切である。
https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2019/03/18/1387018_003.pdf
・高等学校 学習指導要領「社会」(平成30年告示)
高等学校では、「起業」は22か所
「職業選択」については、
産業構造の変化やその中での起業についての理解を深めることができるようにすること。
からはじまり、専門学科の農業では、
起業や六次産業化に関わる内容についても扱うこと。
となっています。
https://www.mext.go.jp/content/1384661_6_1_3.pdf
●文部科学省
・小・中学校等における起業体験推進事業
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/career/detail/1374260.htm
・「生きる力」を育む起業家教育のススメ小学校・中学校・高等学校における導入例
平成27年3月初等中等教育段階における起業家教育の普及に関する検討会
https://www.meti.go.jp/policy/newbusiness/downloadfiles/jireisyu.pdf
・今後のアントレプレナーシップ教育・スタートアップ創出の推進(案)
https://www.mext.go.jp/content/000076331.pdf
●東京都 小中学生起業家教育プログラム
https://kigyouka-kyouiku.tokyo/
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