オーライ!ニッポン会議(代表 東京大学名誉教授の養老 孟司)は、都市と農山漁村を往来する新たなライフスタイルの普及や定着化を図るため、日本各地で都市と農山漁村の交流を盛んにする活動に積極的に取り組んでいる団体、個人を表彰する「第17回オーライ!ニッポン大賞」の受賞者を発表しました。
第17回の今回は、オーライ!ニッポン大賞79、ライフスタイル賞14、応募者数合計93件のなかから11件が審査委員会(委員会長 安田 喜憲)で選ばれました。
オーライ!ニッポン大賞グランプリ(内閣総理大臣賞)に輝いたのは、「一般社団法人そらの郷(さと)」(徳島県三好市)。
千年以上も受け継がれてきた山里の暮しそのものを地域資源として、体験プログラムの開発や交流による地域資源の活用を通じて、地域の農業と文化を守り、観光との連携を図り、誘致活動を展開するDMO組織。
教育旅行は農家民泊を中心に、急傾斜地での農作業、野菜や果樹の収穫、田舎料理作り、歴史探訪、かずら細工、わら細工の伝統工芸、阿波おどり、地域の人との交流などをプログラム化。厳しい山村環境の生活文化が世界から高く評価されるようになり、地域の生活文化に対する誇りや自信、その文化を継承していくことを再認識されるようになっています。また、伝統的な農業が世界農業遺産に認定されたことにより、地域に住む人々や伝統的な農業に対する関心が高まり、日本の原風景として、国内外から高い関心を呼んでいます。
「ナショナルジオグラフィックトラベラー」誌に取り上げられたことを契機に世界中から外国人観光客が来訪することになり、戸惑いがあった農家のお母さんたちも今や訪問を楽しみに待っています。
これからは「エコでエシカルな消費が共感を得る」、農林漁業や農山漁村のフィールドだからこそ持続可能なライフスタイルが実践できる、という発想から、急斜面の畑を歩くだけの体験プログラムが生まれ、循環型農業のある生活体験は、新たなビジネスをつくり農山村の産業構造を変える可能性を持っていると審査委員会で高く評価されました。
そらの郷は、「山の暮し、日本人の暮しを全て体験に、住んでいる人の日常の暮しを体験してもらうことにより交流の付加価値を創造していこうとする取り組みは、どこでもできる自信をもって取り組みましょう!と全国に伝えていきたいと思います。」と受賞の喜びを語っています。
その他各賞は、【オーライ!ニッポン大賞】は3件。
地元の大工さんからリフォーム技術を教わる「古民家リフォーム塾」により、移住者が続出している「奥矢作移住定住促進協議会」(岐阜県恵那市)、
市町村合併により中山間地域にあった公的サービスがどんどん縮小しているなかで、地域住民が自ら様々な事業を担い、生活を守っている「あば村(むら)運営協議会」(岡山県津山市)、
80人の社員、年間参加者49万人、体験型観光、定年帰農者の農業塾等々で地元の雇用拡大と農家所得の向上に貢献している「有限会社 シュシュ」(長崎県大村市)
【審査委員会長賞】は3件。
廃校を活用した滞在型職業訓練施設・塾や耕作放棄地対策を展開し地域おこし協力隊の活躍、半農・半バスケファームの開設と斬新なアイデアと実行力が光る「特定非営利活動法人ソーシャルファームさんじょう」(新潟県三条市)
地元農家との交流から棚田米の栽培・収穫からパッケージを作成、大学生協や商業施設で販売まで実践している「静岡文化芸術大学 引佐耕作隊」(静岡県浜松市)、
革新的な農業(農業における新3K)を目指す「株式会社 日向屋」(和歌山県田辺市)です。
都市部からの移住や都市と農山漁村を行き来する二地域居住等、個性的で魅力的なライフスタイルを実践し、共生・対流のモデルとなる個人を表彰する【ライフスタイル賞】では、
語学やアート等の専門的技術を活かした活動、子育て世代の移住者の活躍と農山漁村の地域活性化に新しい可能性をもたらすものと期待される、志藤 一枝(山形県朝日町)、塩月 祥子(岐阜県白川町)、岡山 茉莉(京都府舞鶴市)、和田 新藏(鹿児島県霧島市)の4氏が選定されました。受賞されました皆様おめでとうございます。
惜しくも受賞を逃された皆様の中にも魅力的な取組が数多くございました。
今後、さらに充実した活動を継続されて再度のご応募いただきますよう、心からお待ちいたしております。
なお、3月24日(火曜日)に、予定していた表彰式は、誠に残念ながら新型コロナウイルス感染症の拡大防止対策の観点から開催を中止しました。
第17回オーライニッポン大賞受賞パンフレット.pdf
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