• もっと見る
« 2010年09月 | Main | 2010年11月»
プロフィール

大野修一(日本財団)さんの画像
大野修一(日本財団)
プロフィール
ブログ
<< 2010年10月 >>
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
ブログ内の検索は
  こちらから ▼
Google 
カテゴリ
最新記事

コメント

トラックバック
犬山城 (01/18)
月別
リンク集
https://blog.canpan.info/ohno/index1_0.rdf
https://blog.canpan.info/ohno/index2_0.xml
スワル行きは断念し、ライッサ・ローレルさんを見舞う [2010年10月18日(Mon)]
10月18日(月曜日)

                   <ライッサ・ローレルさんを見舞う>

昨夜、5年ぶりの規模と言われていた台風「ジュアン」(国際的にはMegi)の規模は一夜明けると一層拡大し、1990年以来の超大型に格上げされていた。マニラの北方200キロにあるスワル市は丁度この台風の通過コース。スワル行きは断念し、カーソンさんとライッサさんの病院行きの相談。午後にはマニラ首都圏も台風の影響で大雨になることが予想されており、お見舞いは出来るだけ早めに済ませたいところだが、主治医のブンドック博士は午前中、別の手術の予定というので午後2時のお見舞いに決定。
その間、グーグルでライッサ・ローレルさんの名前を検索してみると何と100万件以上のページをヒット。それらの情報によって彼女の気丈振りが分かってきた。
それによると、彼女は、娘が不具者になったと涙に暮れる両親を慰めつつ、「私の子供のときからの夢は、この国を良くするために弁護士になること。そのために今までずっと頑張って来た。これくらいのことで諦めません。今は、一日も早く学校に戻りたい」と述べたという。
彼女はまた、「私は、少し運が悪かっただけ。むしろ、神様に第二の人生を与えられたことを感謝したい。私は、犯人を憎んではいない、許そうと思う」と述べてカトリック教徒が大半を占めるフィリピン人を感動させた。
こうして大勢の人々が、彼女の手術のための献血に駆けつけただけでなく。病床にはマニラ市長も上院議員も、最高裁長官から果ては、大統領までが駆けつける騒ぎになった。どうやら、彼女は今やフィリピンで一番有名な女子学生になってしまっているようだ。


                  <お見舞いの様子を伝える翌日の地元紙>

病院にライッサさんをお見舞いする前に、病院近くのレストランでカーソンさんやブンドック博士らと食事しながら詳しい話を聞いた。
それによると、先日、お見舞いに訪れたマニラ市長は、彼女に車椅子をプレゼントすると約束したという。しかし、車椅子では行動は大きく制約される。
一方、我々が今、マニラで計画中の義足学校卒業生が作るような高レベルの義足なら、仮令、両足が義足でも、練習さえすれば杖なしで歩けるようになる。それどころか、走ることさえ出来るようになるだろう。しかも、他人が義足に気づくこともないだろう。
義足の専門家であるカーソンさんは、先日、ライッサさんと面会、彼女の傷を診断したところ、技術的には完全に義足で対応できることが確認出来たという。今度のマニラでの義肢装具士学校のスタッフにも手伝ってもらえば、学校事業の初年度予算の予備費の範囲内で、ライッサさんのための義足を作ることが出来る。義肢装具士学校の良い宣伝にもなるだろう。
たまたま、来年の4月が彼女の24歳の誕生日であるので、それまでに義足を完成させれば良い誕生日プレゼントになる。そこで、笹川会長からライッサさんに対し、彼女の誕生日プレゼントとして日本財団が彼女の義足作りを支援することを表明してもらうことになった。


                     <テレビのインタビューを受ける>

ライッサさんをお見舞いした会長が、彼女の誕生日に義足をプレゼントすると約束し、その時には自由に歩けるどころか、走れるようにさえなるだろうと説明したところ彼女は目を輝かして喜んだ。私も、半信半疑の様子のご両親に、この分野での日本財団の活動と、私自身のこれまでの見聞を話し、安心するよう説明を試みた。喜んだ、両親は、明日の義肢装具士学校の調印式に来てくれることになった。
その後も、笹川会長は病院内で、地元新聞3社とテレビ局2社のインタビューを順に受けたので、結局フィリピン総合病院を後にしたのは5時。
この後は、日本大使主催の夕食会なのだが、日本から到着した元環境庁長官の広中和歌子さんをお迎えしないといけない。広中さんは、明日卒業式を迎える国連平和大学アジア分校の国際諮問委員のお一人である。そこで、急いでホテルに戻ろうとするが夕方のラッシュに巻き込まれてしまう。
雨も降り出し道路は一層混雑、約束の時間に送れること15分、やっとの思いで大使館に着く。食事前に美しい庭園を眺めながら話をしていると雨脚が強まってきた。漸く台風の影響がマニラにも及んで来たようだ。スワル市の方は大丈夫だっただろうか。


              <ライッサさんへのプレゼントを伝えるテレビ>

11時半 ホテル出発
12時 PGH整形外科訪問
12時 昼食
14時15分 PGH訪問
14時半 ライッサさんお見舞い
15時 地元紙インタビュー
16時 地元テレビインタビュー
19時15分 駐マニラ日本大使主催夕食会
| 次へ
ブログパーツ レンタルCGI