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大野修一(日本財団)
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犬山城 (01/18)
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置き薬事業を2万世帯まで拡大する方針を説明 [2009年10月01日(Thu)]
10月1日(木曜日)
朝9時。保健省でランバー大臣と会う。昨夏に就任したランバー大臣は、今年5月末の選挙で現職のエンフバイヤル氏を破って選出されたばかりのエルベグドルジ大統領と同じ民主党出身だ。
我々の置き薬事業は、2001年、エンフバヤル前大統領が首相の時、日本を公式訪問された折に、日本財団の笹川現会長にモンゴルに対する支援を要請されたことに始まったものなので、政権交代による本事業に対する悪影響を心配する向きもあった。しかし、現政権は、首相のバヤル氏が率いる人民革命党と民主党の大連立政権。結局、大統領の交代後もバヤル内閣の解散はなく、ランバー大臣は留任。むしろ、7月に、バヤル首相が来日した際の笹川会長と朝食会でワンセンブルウの置き薬事業が話題になったのをきっかけに、ワンセンブルウの森さんらがメンドサイハン大臣顧問の斡旋でランバー大臣と面談、詳しく、本事業の説明を行った結果、保健省側の認識と評価が飛躍的に高まった。そして、今回のモンゴル伝統医療会議の開催に当たっては、保健省側から、ワンセンブルウ=日本財団に対し人材・ノウハウ面での協力と資金援助を要請してきた。


     <保健省でランバー大臣と会談>

私は、初対面のランバー大臣に、このプロジェクトは、もともと、モンゴル政府の求めに応じ、モンゴルの伝統医療専門家や伝統医療の復活に興味を持つ人々に呼びかけて始めたものであること、このプロジェクトは今では、モンゴル方式として、モンゴル国内だけではなく、国際的にも成功した伝統医療の活用事例として大きな注目を集め、アジアの、そして世界の人々の保健衛生の環境を大きく変えるきっかけとなりつつあることを説明した。
これに対し、大臣は、この事業については大臣になるまで知らなかったが、ワンセンブルウの森さんや、メンドサイハン顧問から聞いて今では十分認識し、高く評価しており、日本財団の長きにわたる支援に感謝する、とのコメントがあった。
そして、私の方から、日本財団としては、モンゴル側からの要請に応えて、来年から2年ほどかけて置き薬の対象戸数を現在の2倍の2万戸に増やす方針であること、しかし、そのためには、モンゴル政府側のしっかりした支援が不可欠である。来年の7月頃に笹川会長がモンゴルを訪問し、大統領と会いその点を確認するような機会を持ちたい。
また、2012年以降は、全国展開に向けて新たな組織作りを検討すべきであると考えている。例えば、モンゴル政府や国際金融公社などと協力して、民間ベースの実施企業体を設立するなどの方策が考えられる。日本財団は、一挙に完全撤退することは考えていないが、これまでのような全面的な資金負担は期待しないでほしい、と述べた。
大臣からは、笹川会長の訪問を歓迎する。大統領もこの事業を支援している。伝統医薬品、置き薬方式はモンゴル人にマッチしている。保健省は今後、保健行政の中心に、予防医学や健康法の推進を据えたいと考えており、伝統医学はその中核を占めるべきもの。今後、置き薬事業は2万世帯ではなく、モンゴルの全世帯数である60万世帯にまで広げていきたい。明日の会議では、各県の代表から、置き薬事業を全国展開してほしい、という声が出てくるものと思う。スピードアップが必要だ。2012年を待たず、政府とNGOの協力で早く全国展開したい。今後も日本財団の支援を希望したい、とのコメントがあった。


     <伝統医療の展示会は大賑わい>

その後、国立情報科学センターへ。ここでは、モンゴル伝統医療会議の付属イベントとして、一般人向けの講演会や、ドキュメンタリー映画の上映、モンゴル伝統医学展示会が開催中。

     <ワンセンブルウの展示に見入る遊牧民の婦人たち>

我々は、小一時間ほど、モンゴル伝統医学展示会を見学。ここでは、ワンセンブルウを始め、昨日訪問したアルモン社などの伝統医学品メーカー、医科大学、伝統医科病院など伝統医学に関連する17の団体や企業がブースを開設、伝統医による健康診断サービスなどもあり、予想以上の見学者で賑わっていた。

     <メンドサイハン博士に地元テレビがインタビュー>

     
夜、6時半。メンドサイハン保健大臣顧問が、我々を夕食に招待してくれるというので、市内中心部のホテル内のレストランへ。おいしそうな料理が並ぶが、今日は一カ月に一回の「禁酒の日」なのだそうだ。外国人が泊るホテルでも酒類の提供はご法度、だという。ラマダン中のイスラム諸国の中には、レストランは昼間閉まっているが、外国人の泊るホテルでは例外なのに、これでは、イスラム諸国より厳しい、とぼやきながらビールもワインも無い寂しい夕食となった。そこで、食事の後、ワンセンブルウの森さんと内田さんの住むマンションへ行き、ビールやウオッカで乾杯。


     <モンゴル市内の洒落たパブも今日は禁酒>


8時半 ホテル出発
9時 ランバー保健大臣との面談
10時半 バドバヤル専務理事打合せ
12時 ワンセンブルウ幹部との打合せ
13時半 モンゴル伝統医療展示会視察
14時45分 ワンセンブルウ事務所訪問(森理事長打合せ)
18時半 メンドサイハン保健大臣顧問主催夕食会
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