タイにおける伝統医薬品の置き薬事業 [2009年06月03日(Wed)]
6月3日(水曜日)
タイ政府保健省に出向き、ランシット大学医学部長のスパチャイ博士と落ち合う。スパチャイさんは、つい最近まで保健省医務サービス局長だったが、2007年にモンゴルの伝統医学会議に参加して、我々のモンゴルでの置き薬事業に惚れ込み、タイでのパイロット事業を企画。保健省を退いた後、タイ最大の私立大学であるランシット大学の副学長医学部長に就任。しかし、今も、置き薬事業の実行委員会の委員長を続けてくれている。 4つの県(チェンライ、シーサケット、スパンブリ、スラタニー)で実施中の実験事業の状況について聞く。これまでのところ実験は大成功。不参加の地方からも問い合わせがたくさん来ているとか。腹痛の薬(消化薬、下剤)や熱さまし、筋肉痛の薬が人気。タイ南部スラタニーで7月5日に2000-3000人を集めて会議をやる計画。 10月の富山での報告会などにつき打合せのあと、近くのタイ料理店で昼食。 一旦、ホテルに戻りチェックアウトしてから、APCD(アジア太平洋障害者支援センター)のチーフアドバイザーで障害者問題の専門家である二ノ宮さんと会い、計画中の身障者大学院大学について相談する。障害者の10年が2012年に終わるので、このタイミングにASEANに障害者専門の大学院大学が出来るのは大賛成。是非、手伝わせて欲しい、と予想以上の大変な激励を受ける。 20時、飛行場へ。空港の待合室で、人懐っこそうな二人連れに突然声を掛けられる。「日本財団の方でしたよね」と言われて、「フム、どこかで会ったような」と戸惑っていると、「僕たち、CSPO(カンボジア義肢義足装具士学校)卒業生です」と自己紹介。「今、オーストラリアのラトローブ大学での上級資格研修を終えて、故郷のスリランカへ帰るところです。日本財団の支援で始まったスリランカ義肢義足装具士学校での教員になるつもりです」と言うではないか。暫し、スリランカでの日本財団の事業計画などにつき話し合って、記念に二人の写真をぱちり。 22時15分発の飛行機でコロンボへ。奇妙なことに、スリランカとタイの間には1時間半の時差。これは、インドに合わせたものだろうが、30分刻みと言うのは他にはミャンマーもそうだが、余り合理的ではない。それは兎も角、3時間半のフライトで現地時間真夜中に到着。ホテルにチェックインしたのは2時過ぎ。 <カンボジア義肢装具士学校のスリランカ人卒業生たち> 10時半 ランシット大学医学部長スパチャイ博士と昼食 17時 APCD二ノ宮さん面談 22時15分 バンコク発 24時01分 コロンボ着 |