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大野修一(日本財団)
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犬山城 (01/18)
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ラジオによる教育実験放送いよいよ開始へ [2010年06月18日(Fri)]
6月18日(金曜日)
地方の中学校の教員志望者に対する奨学金事業を担当するNGO、「ESC”Kizuna”」の理事会へ。
カンボジアでは中学校の教員は高校卒業者の中から選抜し、各県にある中等教員養成学校で2年間トレーニング、合格した者が採用される仕組みである。ところが、プレアビア、コッコン、ストゥントゥレン、モンドルキリ、ラタナキリの5つの県は独自の中等教員養成学校を持っていない。そのため、これらの県では中学校の教員志願者は遠く離れた首都のプノンペンにある中央教員養成学校でトレーニングを受けなくてはならない。
この間、先生の卵たちには、政府から月額2.25米ドルが生活費補助として支給されるのみである。彼らには寄宿舎が与えられるものの、給食は無く外食か自炊をする必要がある。月間の補助が約200円では、いくら物価の安いカンボジアとはいえ、到底、生活して行く事は出来ない。そこで、この間の食費補助として、月額15ドルの奨学金事業を始めて7年になる。

               <雨季のカンボジア、猛烈なスコールが街を襲う>

「ESC”Kizuna”」のトップは名誉会長のブンサンボさん。フンセン首相の外遊にいつも同行する専属通訳兼首相補佐官である。日本語の「絆」という言葉からとったKizunaの名付け親でもある。最近、ブンサンボさんは内閣府副大臣に昇格。日本で言えば官房副長官に相当するポストだそうだ。
もう一人のカンボジア人理事は、教育省の教員養成局長のレンセンハックさん。教員養成学校に指揮命令する立場の人だけに大変心強いメンバーだ。
今回の理事会から二人の日本人がKizunaの新しいメンバーに加わった。カンボジア語が堪能で、首相や国王とも昵懇の名大使と言われた篠原前カンボジア大使。彼はKizunaの名誉顧問。監事に就任してもらったのはJICAの専門家の河本さん。彼女は、日本財団がミャンマーで展開する学校建設事業の前責任者だ。こうして、益々豪華メンバーになったESC”Kizuna”の理事会が開かれた。
今回の理事会のテーマの一つは、かねてから懸案であった教育用ラジオ放送プログラムのこと。BBC(英国放送協会)の協力による英語放送シナリオが現在作成中で、この10月からは放送がついに始まる予定だ。着想を得てから4年以上経っただろうか。日本財団のモンゴルの置き薬事業で大活躍中の、NGOによる国際協力のプロ中のプロ、森祐次さんにここでも助っ人に来て頂き、数年来の構想が漸く陽の目を見ることになった。
取り敢えず、初年度の対象校はストゥントゥレン、プレアビア、プノンペンの3県の15校、1600人の生徒が、毎週4回流されるラジオの英語教育番組による実験授業を受ける予定。


               <篠原前大使も加わったESC”Kizuna”の理事会>

Kizunaの理事会を終えて、ブンサンボ内閣府副大臣を案内して、カンボジア義肢装具士学校(CSPO)の新校舎建設現場へ。篠原前カンボジア大使も一緒だ。
もともとは、カンボジア内戦のあと、イギリス人が中心になって結成された国際NGO「カンボジアトラスト」によって作られた学校。日本財団はその初期からカンボジアトラストを通じて財政的な支援を続けてきた。CSPOは、今では周辺の各国から留学生を受け入れるまでに成長したが、手狭になったために新校舎の設立を支援することになったもの。この秋に予定している落成式にはフンセン首相の出席をお願いしたいと言ったところ、ブンサンボさんが自分が先ず現場に行って見てみたい、というので現場見学になったもの。
新校舎はプノンペン郊外30分ほどの場所というが、最近はプノンペンでも急に車が増え、交通渋滞が頻繁に起こるようになったので、予定通りに着けるか気を揉んでいるとブンサンボさんが教えてくれた。今日は、カンボジアは皇太后の誕生日で休日。明日からの土、日と合わせると三連休なので郊外に出かけた人も多いから安心だよと。確かに、いつもよりは通りは空いているようだ。


                    <CSPO建設現場を視察する一行>

社会福祉省から提供された敷地は4200平米、そこに、2500平米の平屋の校舎と、実習所を兼ねたクリニック、宿舎ビルが建設中。
休暇で不在のマイク・スコット校長に代わり、校長代理のカンボジア人女性、シサリーさんが案内してくれた。彼女は、元々はCSPOの研修生。特に、優秀だったのでオーストラリアのラトローブ大学に留学、教員資格を取って帰国、幹部候補生としての訓練を積んできた。さらに昨年まで、日本財団の支援で作られたもう一つの義肢装具士学校であるスリランカ義肢装具士学校(SLSPO)に教員として派遣され戻って来たばかり。スコット校長らの信頼は厚く、彼女が校長に就任する日は近い。将来、CSPOは全員カンボジア人で運営される予定だ。
CSPOの視察を終えて帰途、サンボ内閣府副長官と篠原大使にクメール焼き復活プロジェクトの製品を見てもらうためにNyoNyumショップに案内。篠原大使には大変気に入って頂き、早速お買い上げいただいた。サンボさんにはサンプルとして進呈。


         <NyoNyumショップで陶器を物色するサンボ内閣府副長官>

10時 ESC理事会
12時 ESC昼食会
15時 CSPO建設現場視察 
16時半 NyoNyumショップ訪問
18時半 日本財団関係者夕食会
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