4月30日(水曜日)
<プノンペン2つ目の高層ビルが完成間近>
深夜の1時、立石君と一緒に、バンコク行きの便に乗り込む。私の最も苦手とする夜行便だ。3時間ほどの短いフライトでは十分に眠りを取ることは無理。タイ時間の6時過ぎ、スリランカ時間の4時半過ぎにバンコクに到着。
ここで日本に帰国する立石君を送った後、私は一人プノンペンへ向かう飛行機を待つことに。2時間ほどの乗継ぎ時間だが、日経新聞のオンライン版に目を通して、メールチェックしているとあっという間に終わってしまう。
プノンペンへは一時間ほどの大変短いフライト。殆ど眠る間もない。プノンペン空港からホテルに着くと、ラジオ教育放送事業を担当するNGOであるESCの北野事務局長が待っていてくれた。午後に予定されている教育大臣とのミーティングに備えて打合せ。その後、彼の車でESCの本部へ向かった。空には、今にも降り出しそうな雨雲。そう、カンボジアも雨季に入っていたのだ。
<今にも降り出しそうな雨雲>
ESCの事務所に入ると、ヒアンさんがいきなり何やらずっしり入った袋を差し出す。中にはマンゴーとバナナが入っていた。自宅の庭で取れたという。水掛祭りも終わり、雨が降り出すと、カンボジアでもマンゴーの季節になったのだ。
彼女は私のマンゴー好きを知っていて、親切にも、ホテルの部屋で食べるようにと幾つも持って来てくれていたのだが、今回は一泊だけの短い日程で部屋で食べる余裕も無いと言うと、わざわざマンゴーを剥いて食べさせてくれた。大変美味しかった。余りに美味しいので、よっぽどホテルにもって帰ろうかとも思ったが、やはり、食べている時間はないと泣く泣く断念。
しばし、事務所で雑談した後、昼食に出かけた。昼食を取っていると急に激しいスコール。スコールの中を皆で教育省に向かった。
<フレンチコロニアルスタイルが美しい教育省の建物>
ナロン教育大臣と面談。昨年、教育大臣に就任したナロンさんは元々は経済の専門家。私が彼に会うのは昨年11月に初めて会ってから今回で2回目。この間、フンセン首相の経済顧問から教育大臣に抜擢され、次々と新機軸を打出すなど教育改革に大鉈を振るっているという。
前回会った際に教育大臣は、我々が提案し教育省や中学教員養成短期大学と組んで実施して来たラジオを使った英語教育放送が、特に僻地の学校で大きな成果を挙げていることを知り、正規の教育課程に取り組むことを検討することを約束してくれた。
そして、このほど、ラジオ英語教育放送を正規の教育課程に取り入れることを決めたのみか、正規の教科書をラジオ放送の内容とシンクロさせるよう書き換えることになり、そのための支援を日本財団に要請して来たのである。ナロン大臣に会って、それが本当であることを確認するとともに、合意内容を文書にして調印することで合意した。
<ナロン教育大臣と面談の後の記念写真>
01時20分 コロンボ発
06時15分 バンコク着
08時10分 バンコク発
09時25分 プノンペン着
10時 ESC北野事務局長
11時半 ESC訪問
14時半 ナロン教育大臣
18時 夕食会