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大野修一(日本財団)
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犬山城 (01/18)
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APSW(女性の地位向上協会)で女性活動家のセミナー始まる [2013年07月22日(Mon)]
7月22日(月曜日)
朝8時半、ホテルから車に乗り込み、バンコク郊外ドンムアンにあるAPSW(女性の地位向上協会)へ。日本財団の田中職員も一緒。今日は月曜日だがたまたま今日と明日は満月に当たり、仏教上の休日ということで道路は空いていた。本来なら、1時間以上かかっても不思議でない距離だが、30分ほどで着いてしまった。
APSW(女性の地位向上協会)は、6万5千以上あると言われるタイのNGOの中でも老舗の一つ。特に女性問題の分野では、最も有名な組織と言って良いだろう。出発点は、1974年。emergency homeとして設立された後、一貫してタイの女性の地位向上に取り組んで来た。
日本財団との関係は80年代央に、訓練棟の建設を助成して以来で、約30年にも及ぶ。4万平米もの広大な敷地には緑の木立に囲まれた大きな池があり、事務所棟や宿泊棟、保育園、体育館などいくつもの建物が立っているが、会議場のある一番大きな研修棟も日本財団の寄贈によるものだ。
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<APSW(女性の地位向上協会)>

9時半から、シェルターマネジメントのセミナーが始まった。参加者は大部分が女性の活動家。タイの他、カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナムのいわゆるメコン5カ国で、ドメスティックバイオレンスの被害者の女性などを対象にした避難所(シェルター)の運営に携わっているNGOの関係者だ、政府の担当者もいる。このユニークなセミナーを聞きつけてブータンからもオブザーバー参加。その他、シンガポールやインドネシア、日本などからの講師や来賓も大部分が女性である。中には赤ちゃん連れの参加者も、聞くともう一人のお子さんもいてその子はここの託児所に預かってもらっているという。都心からは少々離れてはいるが、女性活動家のための会議場としてはここは理想的なロケーションではないだろうか。
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<女性活動家のセミナーが始まった>

私がここを初めて訪問したのは、2011年1月。その際に、ペントリ理事長ら幹部と話し合い、今後、タイだけではなく周辺国も含む女性を対象にした事業の構想が生まれた。その年の3月、東日本大地震の直後に再度訪問した際は、職員総出で作ったという千羽鶴を贈られ感激したものだ。
ところがその後、震災対応に追われているうちに、その年の10月にバンコクが水害に襲われた際にここも深刻な被害に遭ったと連絡が入ったので、翌年1月に再訪。修復工事を支援することになった。その修復工事も今年の3月に終了。そして再び美しさを取り戻したこの施設を使って、今日からは、懸案の周辺国の女性活動家を対象にした今回の研修事業がスタートする事になったという訳だ。
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<大トカゲが2匹取っ組み合いの喧嘩をしていた>

午前の研修が終わり、施設内の食堂で昼食をご馳走になっていると庭先で大きな音がするので覗いてみて仰天した。体長は1メートル以上もあろうかという巨大なトカゲが2匹、立ち上がって、文字通り取っ組み合いの大喧嘩をしていたのだ。公園のように美しいここの庭園には大トカゲも住んでいることを今回初めて知った。
午後の研修は失礼して、私は都心に戻った。タイ盲人雇用促進財団の理事長のペチャラットさんと会うことになっている。彼は、全盲でありながら、不動産会社や輸入商社を経営する実業家として知られている。彼は、また盲人の雇用の場として以前から、タイマッサージのクリニックを経営してきている。
ペチャラットさんの事務所を訪ね、ミャンマーで日本財団が進めようとしている盲人用の医療マッサージの研修事業計画を説明し、実技トレーニング面でのタイ人専門家の派遣などの協力を求めたところ、二つ返事で快諾。日本財団がこれまでタイの盲人のマッサージトレーニングに支援してきたことを評価してくれてのことであった。
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<ペチャラットさんのマッサージクリニック>

タイでは、医療行為としてのマッサージには800時間のカリキュラムに基づく国家資格が定められているが、盲人の受験は求められていなかった。ところが、3年前に法改正があり盲人の受験の道は開かれたが、盲人に対する医学知識の教育などのノウハウはないという状態であった。そこで、日本財団は、日本の専門家に呼び掛け、タイ保健省や、タイの盲人組織と協力して、医療マッサージ教育の専門家を養成するための訓練を始めた。
その結果、昨年には31名の盲人マッサージ師が国家資格を習得する事が出来た。しかも、視覚障害者の方が合格率は健常者よりも高いという快挙であった。
ペチャラットさんのところから戻って、ホテルでシャワーを浴びて着替えを済ませると、隣のホテルに向かった。
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<日本財団事業関係者パーティーで挨拶する笹川会長>

明日から開かれるハンセン病のサミット国際会議の出席のために笹川会長がバンコクに滞在しているこの機会を捉えて、バンコクでは初めての日本財団事業関係者パーティーが開かれた。
今日の出席者は約60名。日本財団やその傘下財団が、これまで実施してきたWMUやAPI、SYLFF、国連平和大学など各奨学金事業のタイ人卒業生を中心に、現在実行中の各種事業の関係者が集まってくれた。
先ほどお会いしたばかりのペチャラットさんも奥さんと見えた。ミャンマーでの視覚障害者支援事業などを手伝ってくれている目が不自由な堀内佳美さんもいつも通りの元気な姿を見せてくれた。保健省からは伝統医学研究所のプラモート所長、マヒドン大学からは副学長のスラキットさんも、義肢装具学部長のニサラットさん、APCD所長の二ノ宮さんもみえたので、私はてんてこ舞い。
今日は満月で仏教では、お酒は飲めない日だということだったが、厳格なスリランカとは違って、タイではホテル内は例外ということでビールが飲めたのは幸いであった。
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<パーティーには約60名もの関係者が集まってくれた>

08時30分 ホテル出発
09時 APSW到着
09時半 シェルターマネジメント研修開会式
14時 ペチャラットさんのマッサージクリニック訪問
19時 日本財団事業関係者パーティー
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