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飯田自然エネルギー大学 第8回授業「風力発電」 [2023年06月26日(Mon)]
 地域に根差した再エネ事業の人材育成を目指す「飯田自然エネルギー大学」は、2022年10月から第4期生13名が入学して、毎月1回ペースで授業が続いています。
 6月17日(土)、18日(日)は、第8回授業を開催しました。

 今回は「風力発電」をテーマにした授業です。
 1日目の講師は、荒川忠一先生(東京大学名誉教授)。

第8回エネ大_講義.jpg

 風力発電の国内外の普及状況や政策課題、洋上風力発電の技術、発電コストなどが紹介されました。
 また地域と共生した風力事業として、地元企業の建設工事・メンテナンスへの参入、大学と連携した人材育成、観光資源としての風車活用の取組みや、風車デザインを一般募集した海外事例などが紹介されました。

 2日目の講師は、鈴木亨先生(NPO法人北海道グリーンファンド理事長)。
 1990年代、生協クラブの省エネ活動・脱原発活動を起点として、市民がお金を出し合って市民風車を建てるためNPO法人を設立。
 2001年、日本初の市民風車「はまかぜ」ちゃんを建設した経過から講義が始まりました。

 第8回エネ大_事業者.jpg

 日本各地に建設された市民風車取り組みとして、売電収益の一部を地域へ還元している事例も紹介されました。
 また風車建設の市民ファンドの出資者が風車を訪問して地域住民と交流したり、共同で商品開発を行った様子を動画で視聴しました。

 受講生からは2日間にわたり、
「海外と比較して、なぜ日本は太陽光発電の普及が先行したのか」
「運転開始後のメンテナンス体制は」
「陸上風力、洋上風力の技術面、コストの違いは」
 など次々と質問が出て、活発な議論が行われました。

 次回、第9回授業のテーマは「小水力発電事業」。
 7月に講義と発電所を見学して実地研修を行います。 
斎藤幸平先生講演会を開催しました [2023年06月07日(Wed)]
 5/27(土)、講演会「気候変動と地域が持続するための『エネルギー自治』」を飯田勤労者福祉センターで開催しました。
 講師は、著書「人新世の『資本論』」で知られる経済思想家の斎藤幸平先生(東京大学大学院准教授)。
 
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 講演の冒頭、環境に配慮したエシカル消費やSDGsについて、
「企業のブランド化やPR、これまでと同じ消費行動を続ける免罪符になっていないか」
「いま本当に必要とされている、もっと大胆なアクションを起こさなくなってしまう」
と指摘しました。

 著書で提唱した「脱成長の社会」とは、商品やお金にしばられない富(コモン)を目指すものと説明。
 高尾山で進められている土地の共有化を例に挙げて、
「都市をメインとする、ルールそのものを変革する必要がある」
「単に技術の発展だけでなく、消費や社会的振る舞いの変化が必要」
と述べました。

 再生可能エネルギーは増やしていく必要があるとする一方、過剰な電力消費に繋がりはしないか懸念を示しました。
 また電気自動車(EV)は「小型EVの普及、カーシェアリング、自転車道の整備、公共交通の充実も同時に進める必要がある」と整理。

「大型EVの販売競争だけでは、資源の消費量が増加する」
「グローバルサウスから資源を奪い独占する社会になりはしないか。これを僕は『環境帝国主義』と呼んでいる」
と述べて、今までの消費行動、価値観を変えないと、収奪型成長社会が繰り返されると警鐘を鳴らしました。

 解決のカギとして挙げたのは「市民営化の取り組み」。
 社会の変革は土台(足元)からおこるもので、共通の目的や関心をもつ人々による取り組みが筋力となり、実践力のある政治につながると指摘。
 おひさま進歩エネルギーのような地域とともに進める再エネ事業も、エネルギー市民営化の取り組みといえると語りました。

 最後に、福島県在住のアクティビスト・小松理虔氏が語った「共事者」という言葉に触れて、
「当事者でなくても、『共事者』として社会の課題に関心をもつことはできる」
「皆さんも『共事者』の視点をもってほしい」
と呼びかけました。

 講演後の質問タイムでは、来場者から続々と質問が。
「長野県の気候変動対策、排出削減目標をどうみるか」との問いには、長野県の取り組みに注目していると語り、
「目標値を本気で目指す中で、脱成長的価値観や取り組みが出てくると先駆例になる」
と期待を寄せました。

 講演会は、おひさま進歩エネルギーと飯田まちづくり電力(株)主催。
 飯田市役所屋根に設置した売電収益の一部を活用して、市民への普及啓発事業として飯田市が共催。飯田市内のほか、県内、県外から約200人に来場いただきました。
飯田自然エネルギー大学 第7回授業 [2023年06月06日(Tue)]
 地域に根差した再生可能エネルギー事業の人材育成を目指す「飯田自然エネルギー大学」は、2022年10月に第4期生が入学して、毎月1回ペースで授業が続いています。
 5月20日(土)、21日(日)は、第7回授業を開催しました。
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 今回のテーマは木質バイオマス。
 20日は、自然エネルギー財団の相川高信先生から、地域エネルギーシステムの転換に木質バイオマスが果たす役割について、お話を聞きました。
 講義を1コマ聞いた後、2コマ目はグループディスカッション。
 地域でのバイオマス事業実現に向けて「燃料供給」「エネルギー利用」「その他」の項目ごと、課題を議論して発表しました。

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 翌21日は、事業現場を視察する実地研修。
 「50年の森林づくりビジョン」を策定している伊那市を訪問しました。
 研修には、同市在住の林業ビデオグラファー・高橋幸司さんも取材で同行いただきました。

 まず5月にオープンしたばかりの市産学官連携拠点施設「inadani sees」を訪問。
 市耕地林務課職員の方から、森林づくりビジョンや同施設のコンセプトについて説明を受けて、地域産材がふんだんに使われた施設内を見学しました。
 同施設の冷暖房はペレットボイラーで稼働していて、ボイラー設備も見学することができました。

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 (撮影:高橋幸司)

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 (撮影:高橋幸司)

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 (撮影:高橋幸司)

 続いて、地域産材を生かした家づくりに取り組む(株)有賀製材所を訪問。
 製材工場や木材を置いておく渡場(どば)を見学しながら、同社の建築士・林さん、経理事務の有賀さんから、原木の買い付けや製材工程、乾燥過程等をお聞きしました。

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 続いて、同市で薪ストーブの販売に取り組む(株)ディーエルディーを訪問。
 同社の三ツ井代表取締役から、創業時の状況や薪の配達サービスを中心にお話をお聞きしました。

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 (撮影:高橋幸司)

 再エネ設備として薪ストーブも補助金対象となるよう国に働き掛けている事など、薪ストーブを更に普及するための課題も学ぶことができました。

 飯田自然エネルギー大学では、全18回の授業を通じて、再エネ各論や資金調達、法的課題を学びつつ、実地研修や事業計画づくりの演習に取り組んでいきます。
 2024年春の卒業時には、4期生全員が事業計画を立てて発表会を行います。
 次回の第8回授業は6月、風力発電をテーマに開催します。