地域に根差した再エネ事業の人材育成を目指す「飯田自然エネルギー大学」は、2022年10月から第4期生13名が入学して、毎月1回ペースで授業が続いています。
6月17日(土)、18日(日)は、第8回授業を開催しました。
今回は「風力発電」をテーマにした授業です。
1日目の講師は、荒川忠一先生(東京大学名誉教授)。
風力発電の国内外の普及状況や政策課題、洋上風力発電の技術、発電コストなどが紹介されました。
また地域と共生した風力事業として、地元企業の建設工事・メンテナンスへの参入、大学と連携した人材育成、観光資源としての風車活用の取組みや、風車デザインを一般募集した海外事例などが紹介されました。
2日目の講師は、鈴木亨先生(NPO法人北海道グリーンファンド理事長)。
1990年代、生協クラブの省エネ活動・脱原発活動を起点として、市民がお金を出し合って市民風車を建てるためNPO法人を設立。
2001年、日本初の市民風車「はまかぜ」ちゃんを建設した経過から講義が始まりました。
日本各地に建設された市民風車取り組みとして、売電収益の一部を地域へ還元している事例も紹介されました。
また風車建設の市民ファンドの出資者が風車を訪問して地域住民と交流したり、共同で商品開発を行った様子を動画で視聴しました。
受講生からは2日間にわたり、
「海外と比較して、なぜ日本は太陽光発電の普及が先行したのか」
「運転開始後のメンテナンス体制は」
「陸上風力、洋上風力の技術面、コストの違いは」
など次々と質問が出て、活発な議論が行われました。
次回、第9回授業のテーマは「小水力発電事業」。
7月に講義と発電所を見学して実地研修を行います。