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アユと郷愁15,16話 [2016年01月02日(Sat)]
高橋泰子理事長の連載です

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写真は2006年旧温泉津小学校と三瓶川水源にて

緑と水の連絡会議には川大臣なる人材がいる。この人、とても面白い人で、お堅い本業と子供の心を併せ持つ。普段は忙しい、忙しいと言ってはいるが、自然探検隊やみーもスクールなどの子供向けの川遊び活動には100%参加する。任意団体であった2003年に行った「静間川源流探訪の旅」の折から活動に参加しているので古参といって良い。

 彼が本領を発揮したのは4〜5年前だ。まさに現在の希少種「カワ餓鬼」であった彼は、中学校の時に静間川でサケを釣り上げた写真を見せながら、魚たちの話をする。「へー、そうなの。そんなに魚がいたの?」と頷きながら彼の話に聞き入る私達。そんなきっかけからアユの研究で有名な「たかはし河川生物調査事務所代表」の高橋勇夫先生に静間川のアユの調査をお願いする縁を得た。最初の調査が終わって勉強会および報告会を開催した。思いもかけないほど沢山の人が集まり、熱心に話を聞いてくれた。平成23年には推定1万匹のアユが上っていたというから皆ビックリ。川を取り巻く環境変化や川に親しむ文化の希薄さがそうさせたのだろうか。

 私どもの会では平成22年、お年寄りから昔の話を聞き、本にまとめ「聞き書集」を出した。その名も「大田市お年寄りの聞き書き」。その中では皆さんこぞって「昔はここにもアユがおったでな〜」と懐かしんで話しをされている。やはり、アユは清流のシンボル、静間川のシンボルなんだ。アユが住める静間川を取り戻さなければならない。

 こうして今回のクラウドファンディングにもつながる「静間川アユ復活プロジェクト」の呼びかけをすることになった。

緑と水の連絡会議ではみーもスクールをはじめ小中学生を対象とした環境学習に力を入れている。川の活動然りである。今の大田の人たちは川への関心がどうにも薄い。ましてや、子どもたちに至っては何をかいわんや、である。これは大人の責任でもある。だって、夏前に近くの川に蛍を見に連れて行ってもらうのがせいぜいだもんね。 

 環境学習で川の観察会を行っている。水源の探索では、祭ってある水神様に手を合わせる子どもたち。何をお祈りしているのか、皆真剣だ。きらっ、きらっした眼のなかに大田の川に対する愛着の火がともればいい。「膝小僧まで。」と言っても、川の中に入ってしまう。言うことを聞くような子は誰もいない。水かけごっこが始まったら全身ずぶぬれ! これじゃ、泳いだと思われても仕方がない。この姿を見たら「車が汚れる!風邪をひく!」と言って親なら怒るだろう。でも、車が汚れようが、風を引こうが代えられないものが得られる。

 子どもたちに川や大田の自然に関心を持ってもらうことが私達の役目だ。子ども達は大田の自然を感じとり、生き生きと楽しんだ様子を感想文にして届けてくれる。それが私たちのエネルギーになる。時間がかかることだが、この子どもたちが将来大田の川に愛着を持つ大人になるまで続けなければいけないだよね。

Posted by ginmori at 17:51 | この記事のURL
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