ことしはいったん暖かくなった2月下旬にワークキャンプやっていたので、初地下足袋は本日となりました。でも、3日前は積雪だったのよ。ほんとに春の天気は猫の目です。

第201回 足もとから春が来る 2004/02/22
2月中旬は毎日よく晴れた。初日は膝まで埋まるところもあった一本杉山の雪が、ほとんど消えて谷間や笹の葉の上に斑に残るだけとなった。天気がよければ仕事がはかどる。日ごとに薄着になり、使い捨てカイロが余り、ついに長靴をやめて足袋(たび)に履き替えた。
真冬の履物はスパイク付長靴だった。それだけだと寒いので防水インナーブーツを重ねて履いている。重装備でも両方で3000円以内なので、地下足袋よりも安いのだ。底が厚いので丈夫なようだが、側面は薄いから、尖った切り株や岩の角にひっかかると簡単に穴が開いてしまう。穴の開いた長靴ほど情けないものはない。最初の年はこうしてひと冬に2足もだめにした。最近は、長靴をかばいながら一歩ずつ慎重に歩いているから、シーズンを通して履けるようになった。
雪の中では完全防水が何よりである。一日中履いていると蒸れてくるのが難点だが、ゴアテックスは高価すぎて手が出ないから、蒸れるくらい我慢しないといけない。
春になって、再び布製の地下足袋(スパイク付き)に戻ると、身も軽くなる。足首が自由に曲がる、通気性がいい、足裏の感覚が伝わる、何より軽いこと。
たまにバリッと残雪に踏み込んだ瞬間、布越しに足の甲がひやっとくる、その感覚が春なんだな。(2004/02/22)