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2016年07月31日

皇居に蛍を定着させて40年

日本昆虫倶楽部

「皇居に蛍を定着させて40年」

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日時: 2016年7月20日
所: 東京環境工科専門学校
開会挨拶: 橋本正法(NPO地域交流センター代表) 
40年以上前の1988年6月4日の「虫の日」に、手塚治虫
氏を会長に発足した日本昆虫倶楽部がつい最近まで休んでいましたが、新しく再興の運びとなりました。ついては第3代会長の矢島先生に再開講演をお願いいたしました。
昆虫講話 矢島稔(ぐんま昆虫の森名誉園長、第3代日本昆虫倶楽部会長)
・ 私は日本で初めて生きた昆虫を飼育展示する「昆虫館」の創設を依頼され、身近な昆虫として、チョウとガ、樹液に集まるコウチュウ類、トンボ等を考えた。また、日本人にとって馴染みの深いホタルには特に力を入れなければならないと思った。
・ 1961年に東京都多摩動物公園に昆虫園を開設し、水族館内のアクアリウムを参考に、テラリウム形式をとったが、徐々に独自な形へと改良を加えた。1971年、多摩動物公園に昭和天皇が行幸啓になり、親しくご説明させて頂いた。陛下は、ホタルの幼虫の飼育層をご覧になると、水質の維持、餌のカワニナの補給などについて次々に質問された。
翌年、宮内庁庭園課長から「皇居にホタルが定着できるか調べて欲しい」と要請があった。
・ 初めて、皇居の中を拝見して驚いた。手入れの行き届いた庭園ばかりかと想像していたのが裏切られた。ほとんど手を入れていない奥多摩山中にいるような感覚におそわれた。陛下は庭にはほとんど手入れをさせず、お歩きになる道幅の30cmだけは草をとって、あとは高木も灌木も殆ど枝を伸ばしたままに保たれていた。大都会東京の真ん中にこのような空間があることは信じられない。
・ 皇居内の水質は餌になるカワニナの生息に問題なかったことから、ヘイケボタルとゲンジボタルの2種の幼虫とカワニナを放した。初めは3カ所に950個体と少なかったが、3年目にはゲンジ
ボタル2700個体、ヘイケボタル400個、1979年まで増やした。昭和天皇へのご説明は4年後の
1971年に行った。当初、皇居でのホタルの定着に自信満々ではなかったが、ホタルの幼虫の法流は1979年まで続け、皇居のホタルが生態系の中に組み入れられることを期待し、成功している。
・ 4か所8回に分けて放流したゲンジボタル幼虫は合計14,700個体、ヘイケボタル1,900個体である。対する成虫は1974年に140個体が飛び、1977年には929個体も羽化し、毎年順調に飛び交うようになった。庭園課の職員が5月から8月上旬まで、毎週観察した結果、皇居内で40年間に発生したゲンジボタルとヘイケボタル成虫の最多確認日は、6月10日前後10日間だった。

交流会 
昆虫大好き参加者の交流会が続いた。各自の活動紹介や昆虫倶楽部に対する希望等々、活動を継続している方や想いの多い方が多く、楽しい会になった。みなさん、昆虫少年が少なくなってきたことを大変心配されている。生物多様性保全を目指して!

2016年07月30日

東京大学海洋アライアンス海研究の最前線

東京大学海洋アライアンス海研究の最前線

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海洋保護区が望まれる特別敏感水域

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日時: 2016年7月19日
所: 東京大学農学部・弥生講堂「一条ホール」
開会挨拶: 日比谷紀之(海洋アライアンス機構長) 
幅広い連携で、海の新時代を切り拓こう!
『水産防疫強化に向けた取り組み』良永知義(農学)
 海に生息する動物にも多くの感染症が存在する。
 養殖業で問題になるばかりか、海の野生生物や生態系にも大きな被害を与えている。海には多くの野生生物が生息し、養殖種苗とともに持ち込まれた病原体は簡単に野生動物集団に蔓延し、人がコントロールできなくなってしまう!今、アコヤガイ、コイヘルペス等をはじめとして水産防疫強化の取り組みを進めている。
『海洋観光振興のための海洋教育』窪川かおる(海洋アライアンス海洋教育促進センター)
海の環境保全や海洋生物保護のためには海への関心を高めることが大切だ。しかし、最近の教科書からは「海」を学ぶことが少ない。そこで「海を知る」ために、海に行く体験型教育カリキュラムを小学校で社会実験している。海洋観光振興のためには、以下の今後の展開が望まれる。
@行ってみる観光から海の学びと体験への発展 A海と人との共生を考える観光の方向性 
B地域の海事産業・水産業との協力 C学習指導要領への海洋教育導入
『地方創生と海洋再生可能エネルギー』林昌奎(生研)
  地域にあった海洋再生可能エネルギーに希望がある。
『メガ津波が来る』稲津大祐(海洋アライアンス)
  超大地震によるメガ津波予測のために、現在運航されている
 船舶や航空機を活用し、安全な環境づくりに取り組んでいる。
『海洋利用の合意形成プロセス』道田豊(大気海洋研究所)
  海洋は、漁業から再生エネルギー開発、交通、レジャーなどにいたる多くの面で利用されている。海洋再生エネルギー活用の高まりなどを背景に、海洋の利用・管理を調整するための合意形成手法の確立が重要課題になっている。そのために、一般市民の意識の可視化を目指した研究を進めている。
《海外インターンシップ人材育成》山本光夫(アライアンス)
『海洋環境保護:国際ルール』飯田早紀(公共政策大学院)
  国際海事機関でインターンシップを行い、海洋環境保護の国際ルールの発展に向け、人間の活動を規制し、海洋環境・生態系・生物多様性保全に有効な「海洋保護区」の研究を進めた。
『世界の津波防災教育』佐藤和也(東南アジア漁業開発センター)
  津波防災先進国日本の貴重な事例・技術の発信が重要である。
『海外の海洋物理学者との交流』大石俊(理学)
  アメリカ大気海洋局のインターンシップで、海面水温が急変する「水温前線」の研究を行う中で、世界の研究者たちとの交流ができ、研究が急伸することになった。           

所感: 津波などの危険もあるが、海の魅力は尽きない。幸い温暖、豊富な水、緑一杯、山紫水明、温泉があり、北には流氷、南にはサンゴ礁、周囲が海の日本では、農林水産業・製造業・地元の土建業による衣食住自給率100%の循環型ライフスタイルの海洋観光立国が望まれる。

2016年07月29日

手こぎボートで運河体験

手こぎボートで運河体験

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潮見運河 手こぎボート体験

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日時: 7月18日(月祝)
場所: えこっくる江東、潮見運河
海の日、子供たちの夏休み直前、潮見運河で手こ
ぎボート体験が行われた。最初に江東区環境情報館
「えこっくる江東」で、江東区の川や運河・水運の
歴史や環境について学んだ。
その後、潮見運動公園のテントに移動し、安全教
育、ボートの漕ぎ方訓練を受けた。そして、親子で
ボートに乗り込み、皆で漕ぎ始め、歓声をあげた。
橋の下を通過し、周囲のヨットなどを見ながら前へ     前へと皆で協力しながらこぎ続けた。船着き場に帰ると、子供たちは心から喜んでいました!

2016年07月26日

熊本地震の実相と復興への手がかり

熊本地震の実相と復興への手がかり

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日時: 2016年7月17日
所: 旭化成ファミリーホール
主催: NPO法人り・らいふ研究会
挨拶:中林一輝(明治大学、り・らいふ研究会理事長) 
これからの時代は、官・民・企業の連携が大切!!
報告-1 清田秀孝(熊本在住:熊本日日新聞地方部次長)
・ マグニチュード6.5の前震の後、7.3の本震が発生、震度7を観測。死者行方不明者49人、リゾート地の土砂流出で幹線道路の阿蘇大橋が崩壊した。損壊家屋は15.5万棟と東日本大震災を上回った。避難者は最大時18.3万人に及び、車中泊や指定外避難所も多い。被災地の益城町では地震防災計画がなかったことも被害を大きくした感が。
・ 特に高齢者や重篤な病気、寝たきりの家人がいる世帯の避難は簡単ではなかった。熊本周辺は過去120年間大規模地震発生がなく、損害保険の危険度判定は最も安全なクラスであり、平成大合併で職員数を削減し、広域になった宇城市や阿蘇市は、マンパワー不足だった。
報告-2 熊本地震私的調書 富士川一裕(熊本在住:NPO日本都市計画家協会理事)
・ 地元で熊本地震を体験した。その凄まじさに圧倒されるとともに、土地の崩壊に驚いた。土地は動産でしかなかった。造成地は公共的なものではないかと痛感させられた。地元の伝統的木造構造物の免震構造やその修復には地域の大工さんが当たれ、それで暮らせる社会再生が望まれる。
・ 熊本城をはじめとする文化財構造物の被害状況と復旧への展望作成のために、日本イコモス国内委員会による調査が行われ、貴重な報告書が提出された。
報告-3 石川永子(横浜市立大学准教授)
・ 熊本市内の避難所運営・環境に関する悉皆調査を行った。地域の被害状況を良く知っているのは自治体の職員ではなく、学校関係者・自治会長さんなどであった。
・ 大地震で、こどものまちは大混乱。避難所をどうやってまとめるか? 困っている人をどう支えるか等課題は多い。
・ 避難所の立上げ・集約化等、上手くいっているところと、難しいところ等その差が大きかった。
報告-4 江田隆三(樺n域計画連合代表、り・らいふ副理事長)
・ 復興事例として山古志集落再生計画を紹介する。集落ごとにコンサルタントを配置し、地元に入って地元の生活スタイルを学ぶ中で帰村のための宅地・住宅の確保について地域の合意形成づくりを一歩一歩展開した。東日本大震災時には、各自治体に、国のリードでコンサルタントがつき、住民主体の復興まちづくりを展開した。熊本でも住民主体の復興まちづくりを!

パネルディスカッション
・ 中越地震以降、豪雨や地震が繰り返され、複合災害が拡大している感がある。日本で一番先進的に取り組んでいた神戸でも課題は多く、復興に時間がかかった。最近は押しかけ支援NPOも問題化している。地震大国での、地震対策のメディア対応の悪さ、大規模開発の危うさが問題だ!
直下型、南海トラフでの仮設住宅は1兆円にもなると予想される。基本的な考え方転換が必要だ!

所感:直下型地震が予想される東京の課題は多く、大きい。今後、工業の競争力減少・低成長化や高齢化・人口減少が進む中、ライフスタイルや都市計画の抜本的な転換が必要である!

2016年07月25日

沖縄の工芸展・駒場みどりのエコツアー

沖縄の工芸展・駒場みどりのエコツアー

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日時: 7月10日(日)
場所: 駒場みどりの散歩道、日本民藝館
主催: 自主ウチナーグチ勉強会
ウチナーグチ勉強会の駒場みどりエコツアーに参加した。
沖縄工芸展が開催されている日本民藝館へ駒場みどりの散
歩道を楽しんだ。駒場東大前に集合し、明治11年に駒場
野に開校した農学校のわが国最初の試験田を見学した。
この駒場で近代農学が花開いた記念の場所だ。そこから柳
宗悦の開いた日本民藝館・沖縄の工芸展、日本・中国・韓
国等の民芸(焼物や衣類等)の素晴しさを堪能することが
できた。
その後、隣接する旧前田邸の駒場公園に廻り、本郷から移転した前田邸の壮大さと明治時代の面影を感じた。最後はウチナーグチ仲間の、自ら設計の自宅で楽しい交流会を楽しむことになった。

2016年07月24日

うな丼の未来W「丑の日のあり方を考える」

うな丼の未来W「丑の日のあり方を考える」

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日時:2016年7月9日    
 所:東京大学弥生講堂 一条ホール
主催:東アジア鰻資源協議会
共催:東大大学院農学生命科学、北里大学海洋生命科学部
はじめに 
ウナギは今、慢性的な資源低迷に苦しんでいる。絶滅危惧種に指定されたウナギもある。なぜ
資源はこんなにも減ってしまったのか? どうすれば良いのか? こらからもうなぎを食べ続けられるのか? 日本人がこよなく愛するウナギの食文化を絶やさないために、人とウナギの共存の道を模索しよう。一年で食べられるウナギの32%が土用の丑の日について考えよう!
基調講演:塚本勝巳(日本大学)「学者がすすめる究極のウナギ保全法」
・ 東大時代にウナギの一生を解明する研究し、世界で初めてウナギの卵をマリアナ諸島で採集することに成功した。今は、激減したウナギの保全活動に注力。
・ ウナギ資源量は、1960年代をピークに衰退が続いている。
その大きな要因は、獲りすぎ・食べ過ぎ・儲けすぎだ!!
ウナギの消費量は土用の丑の日が最大で1年間の32%にも!
・ 科学的な減少原因
人的要因:乱獲、環境悪化、発電タービン、水質悪化等々
天然要因:病気、天敵、海洋気象変動、仔魚・産卵要因
・ なぜウナギの資源管理は難しいのか
誰でも簡単に獲れる、東アジア全域で採れる、密漁・密輸入・
闇流通、法的規制・資源管理が難しい、河川環境悪化の影響等。
・ 究極の保全法
人類の消滅:獲らない・食べない・儲けない
家 魚 化:ウナギを人の手で完全飼育管理する
当面の解決策:下りウナギの捕獲禁止

話題提供・パネルディスカッション
@ 日本の養殖鰻 今昔  吉島重鐵(日本鰻協会)
  1880年に東京深川でウナギ養殖始まる。餌を求めて浜名湖に。1964年
 配合飼料が普及、70年代にハウス化、85年一年飼育が普及!!
A シラスウナギの来遊状況から見た鰻消費の課題  篠田章(東京医科大)
  2015年国内生産では国内消費を賄えない。輸入が拡大。日本ウナギは絶滅危惧種に!!
B ウナギ味のナマズで守るウナギ  有路昌彦(近畿大学)
  ヨーロッパウナギは、稚魚が中国へ輸出され、中国で養殖し、大量に日本に輸出され、安いウナギの大量消費で、ますます減少し、絶滅危惧種になった。
需要そのものが減らない限り、絶滅を免れない!!!
ナマズはアメリカでたくさん食べられている。何とかウナギ
の消費を、ナマズで代替できないかと考え、鋭意研究を進め、
略完成している。課題は市民の嗜好の転換だ!!
・ 江戸時代、ウナギ屋は数百軒で、ソバの10倍の値段だった。

所感:ウナギが危ないというシンポジウムに参加した。
ウナギの食文化は日本の食文化の代表とも言われるが、絶滅危惧種ともなれば、ウナギ味のナマ
ズ開発は素晴らしいパフォーマンスでないかと感動させられた。生物多様性立国!

2016年07月17日

「普天間基地問題とメディア報道」

法政大学沖縄文化研究所総合講座「沖縄を考える」

「普天間基地問題とメディア報道」

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日 時:2016年7月8日(金)   
 所 :法政大学市ヶ谷キャンパス さったホール 
主 催:法政大学沖縄文化研究所 http://www.hosei.ac.jp/fujimi/okiken/
講 師:具志堅勝也(NPO文化経済フォーラム理事長)
はじめに:
1954年生まれ、高3で初めて日本国籍取得。琉球放
 送、琉球朝日で基地問題を担当し、本土キー局に沖縄を
取り上げてもらうために苦心し続けていた。
1.普天間基地問題の経緯とメディア
 米軍統治下の沖縄では米軍の事件事故による人権侵害に加え、
基地拡張のための土地の強制接収が行われる。米軍政府は布令
や布告により、新聞などの出版物の許可制を敷くなど言論統制
を行った。土地闘争に始まった住民の怒りはやがて島ぐるみの
闘争へと拡大していき、沖縄のメディアは米軍政府の圧力に屈
することなく、島ぐるみ闘争を報道し続けた。さらに祖国復帰
運動へと拡大し、本土での安保闘争に火をつけることを恐れた
米軍政府は、ついに印刷物の許可制を廃止。沖縄メディアは
20年かけて言論の自由を勝ち取った。
2.普天間基地問題が再び全国で報道されるようになった背景
普天間基地の県外移設を公約に掲げながら、政権奪取後、辺野古
へ回帰した民主党鳩山総理は、その責任を取る形で総理を降りた。
政権交代が絡んだことから、普天間基地は再び全国メディアの注目
を集めた。だが鳩山総理の辞任後は全国紙から普天間の文字が消え
た。その後自民党がふたたび政権を握ると、日米同盟の強化を掲げ
た安倍総理は、辺野古への新基地建設工事を強行し、“普天間”は
あらためて“全国区”になった。
3.誤解だらけの基地経済と海兵隊抑止力
 @ 「沖縄経済は基地からの収入で成り立っている。」は誤解で、5%にしかならない。
A 「基地があるから国から莫大な国庫支出金を得ている」は誤解、一人当たりでも全国6位だ!
B 「中国に対する抑止力のため、海兵隊駐留が必要」は誤解、海兵隊は元々岐阜と山梨県で、沖縄には1万3000人の兵士を運ぶ艦船がない。他県が嫌がるから沖縄に押し付けているだけ。
4.在京メディアは“温度差”から“2極分化へ”
翁長知事誕生後は、「政府寄り」と「沖縄寄り」の2極に分かれるようになった。普天間基地問
題は全国の問題と認識が拡がり、安倍政権は、様々な手法で沖縄に圧力を加えてきている。

所感:沖縄の最近の選挙では、政権側ではなく、普天間基地移転・辺野古基地反対の野党側の勝利が続いている。それなのに政権は日米安保条約と中国韓国の脅威を理由に、沖縄の方々の意志を無視し続け、基地強化の辺野古基地建設に走っている。武力では国を守れない!!!

2016年07月15日

松村 洋「日本鉄道歌謡史」

松村 洋「日本鉄道歌謡史」

みすず書房、2015.7.31

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はじめに
・ 昔は鉄道少年だったが、その後、洋楽ポップ・ミュージックへと移った。
鉄道は近代国家日本の建設と人々の生活の近代化を推し進める強力な要因
と指摘されるが、ここでは、近代化を天下国家の視点でなく、平凡な生活
者の視点から捉えてみたい。庶民的な流行歌や愛唱歌などを手掛かりに。
T 鉄道という異物
1.しょんがいな(しょんがえ節)……1872(明治5)年頃
  道はできたが 蒸気車まだかいな 道も車もでき次第 できたらたんと乗れ陸蒸気
・ いよいよ日本に鉄道が誕生する。鉄道を歌った最初の歌詞だろう。
日本の鉄道建設は、明治2年太政官会議で決定され、お雇い外国人の指導で、汐留付近の測量が始まったが、工事開始は明治3年で、新橋〜横浜全線開通は明治5年5月7日だった。正式な開通式は、天皇臨席のもと盛大に挙行され、天皇は御料馬車で新橋停車場に到着した。
・ 生まれて間もない政府には、資金も技術もなく、英国から調達した。新時代を切り開く政府の実力を広く示す大事業だった。万国旗がはためき、祝砲、花火と華々しく挙行された。
明治6年の年間旅客総数は、じつに143万8千人に達した。お金を払えば差別なく誰でも乗れた。
2.開化気楽謡……明治6年頃
  鉄道車は 船より速い 波が立たぬで気が楽な 
鉄道開始当時は、陸蒸気を題材にした漢詩や和歌なども数多く作られたようだ。
4.レールエ節……明治29年頃
  駅長さん わたしは西京の者どすえ 今日は浜松 明日は又 レールエ 一番電車で 新橋ステイション
京都では平安遷都1500年を記念して平安神宮太極殿の落慶式典が挙行された。この年は日清戦
争の戦勝気分が国中に横溢し、日本ナショナリズムにとって重要な年になった。東京では明治“維
新”ではなく、徳川幕府の“瓦解”と言われ、体制の変化を“瓦解”と捉えた江戸っ子にとって、京都の優越感は受け入れがたかっただろうが、文明開化を嗤うメンタリティーは共有できた?
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2016年07月13日

「南シナ海問題に直面するベトナム」

「南シナ海問題に直面するベトナム」

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日時: 7月3日   所:アンフェリシオン

主催: 淡交会    http://www.tankoukai.net/
講師: 坪井善明(早稲田大学政経学部教授、64回)
1.はじめに
  100年前の1916年は、第一次世界大戦の時期で、20世紀
 を特徴づける「殺戮の世紀」が始まったと言える。ロシア革
命もその時期である。21世紀も16年になり、「温暖化・SNS・国境を超えたグローバルの世紀」
と特徴づけられる世紀になる感がある。しかし、一方でイギリスのEU離脱にみられるような、各
国が「内向なナショナリズム時代」になる可能性もある。そんな中、中国の南シナ海問題は今後
の世界にとって大変重要な課題であり、世界を見る視点のキーワードでもある。
2.南シナ問題とは何か
・ 西沙諸島:海南島の南東約300kmの南沙諸島の50近いサンゴ礁の島と岩礁から成る。中国
とベトナムが領有権を主張している。40年の実効支配が続く。
中  国:ウッディ島占領、飛行場建設
ベトナム:クレスセント島占領
 1974年中国軍が南ベトナム軍を排除し、全島の実効支配を確立。
・ 南沙諸島:約20の島、岩礁、砂州からなる島嶼群
中華人民共和国、中華民国、ベトナム、フィリピン、マレーシア、
ブルネイが諸島の全部もしくは一部の領有権を主張。
 中華民国(台湾):最大の太平島を占領・実効支配
フィリピン:バグアサ島・ウエストヨーク島支配、スカボロ礁の領有権主張
ベトナム:ナムイエット島、アンバン島、ソンカ島等実効支配
マレーシア:マンタナニ礁、エリア礁実効支配
中国:ヒューズ礁、ジョンソン南礁、スピ礁他実効支配
   2014年から ミスチーフ礁に3000m滑走路建設
3.論争点
・ 中国は、9段線主張:「歴史的権利」に基づく南海諸島(西沙諸島・南沙諸島全島を含む)全ての島の領有権を主張。1970年代から主張を強め、1988年にはベトナムと南沙諸島で軍事衝突。
・ フィリピンは、2015年オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所に国連海洋法に中国が違反と提訴。今月7月12日に判決がでる(日本のメディアの報道が大きくなると予想される)。
・ 中国:フィリピンの提訴は無効と主張。主権内での人工島・滑走路建設は当然と主張。
・ ベトナム:全域領有権を主張。隣国中国とは仲良くやっていくが、領土・領海では不退転の覚悟で守り抜くと決意。軍事衝突もいとわない。
4.今後の展望と日本への影響
  尖閣諸島の問題に影響するので、「航行の自由」を中国と対立。ベトナムとの軍事協力推進。
5.世界の現状の感想・コメント
中国もベトナムも今後10年間で国の体制崩壊が予測される。習近平は中国の夢を見ている。このままでは、富める者は富み、貧しいものは貧しくなる。パナマ文書は習近平体制を揺るがす目的
で英国がリークした。トランプは習近平に近い考え方。中国は一人っ子政策で父母が死を望まず、兵士の戦意は高くないが、ベトナムは父母も死を覚悟し、戦意は高く、弱小国必ずしも弱くない。

所感:EU離脱問題、バングラディッシュ・テロと大きな流れの中、ベトナム南沙問題の重要性を学ぶ機会を頂いた。何とか世界の平和、生物多様性立国、海洋観光立国を夢見続けたい。

2016年07月12日

第5回 江 東 区 助 け 合 い 活動連絡会

第5回 江 東 区 助 け 合 い 活動連絡会

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日時:2016年6月29日   所:豊洲文化センター
はじめに:区内の高齢化が進む中、介護保険制度改正に
伴い、江東区では介護予防・日常生活支援総合事業が
4月からスタートしました。それに合わせ、区民と区
民団体が中心になり、『江東区助け合い活動連絡会』
を立ち上げるための活動が始まっています。
挨拶:世話人代表 渡辺恵司(大島2丁目町会長)
地域のみんなで助け合う仕組みづくり・習慣づくりを始めたところ、徐々に多方面の方々の参加
を頂きありがとうございます。区内にあるたくさんの町会、自治会、地域の組織やNPO等、多様
な自主団体が連絡・協働・協力しあう、安心安全な江東区をみんなで目指しましょう。
江東区助け合い活動連絡会 主意書・会則検討: 小林孝(コープ南砂助け合いの会事務局長)
  江東区内で「助け合いのまちづくり」を進めるための5回目の連絡会になりました。前回提示の趣意書・会則を議論し、会則が決まりました。
趣意書:高齢化社会が進む中、現状の介護制度や公的な福祉サービスだけでは必要な支援が望めないことから、地域の住民による相互扶助活動で助け合おうという試みです。介護予防・日常生活支援体制整備事業の一環として、住民主体の助け合い活動や見守り、サロン活動などに取り組んでいる団体の交流とネットワーク、助け合い活動の普及啓発を目的とする。
会 則:
 名 称:江東区助け合い活動連絡会とする。
 主な活動:@江東区・江東区社会福祉協議会事業との連携・協働、A助け合い活動に取り組んでいる団体の把握と交流、ネットワーク、B地域での助け合い活動の普及促進、Cその他必要事業
 会 員:活動に賛同する町会・自治会、区内で活動する団体、グループ、有志で構成する。
運 営:世話人会と総会で行う。連絡先:江東区社会福祉協議会地域福祉推進課地域支援係に置く。
自己紹介・活動報告:参加者全員
 新しい参加者の活動紹介が行われた。
 コープ南砂助け合いの会の活動紹介:ニュースを毎月発行している。今月の7月1日発行No.64 の内容は、コープキッズの活動スタート、熱中症予防、ふれあい喫茶室案内(7.12、7.26)、七夕飾りの案内、夏休み子ども自然観察会の案内、ベランダ鳩対策の案内、ガスの消し忘れを見守る・東京ガス「マイツーホー」設置工事の紹介等と大変豊富な活動を継続している。

今後の主要活動  第2回江東区地域福祉フォーラム 
   日時: 平成28年11月17日(木)14:00〜16:00
   会場: 江東区総合区民センター 2階 レクホール
   定員: 300名(先着順に受付・無料)
   基調講演: 堀田力(公益財団法人さわやか福祉財団会長)
   パネルディスカッション「事例に基づく『助け合いの仕組みづくり』」

所感:5回目となり、会則が議論され、決定した。当面、啓蒙活動を推進していくことになった。