関東大震災100年 迫りくる首都地震 今、何をなすべきか?
第11回首都防災ウイーク 開会式・竹灯り点灯式
節目の年に、誰ひとり取り残さない防災の取り組みを発信したい
2023.8.20 16:00〜19:10 東京都慰霊堂 「みらクルTV」防災フォーラム
主催者・共同代表挨拶 中林一樹(東京都立大名誉教授)、
住吉泰男(公益財団法人東京都慰霊協会)
三富吉浩(公益財団法人全国市有物件災害共済会)、
瀧澤一郎(NPOいのちのポータルサイト代表)
来賓挨拶: 小池都知事(代読)、山本亨(墨田区長)、渕上清(大船渡市長、代読)
務台俊介(自由民主党)、川田龍平(立憲民主党)、小野泰輔(日本維新の会)、
石崎哲史(国民民主党)、塩田博昭(公明党)、 山添拓(日本共産党)
小中高大学生を始め沢山のボランティアと大船渡の竹採取などの積み上げで竹灯りが行われた。
2023年08月21日
2022年08月14日
生物多様性フェア2022
生物多様性フェア2022
生物多様性、私たちができることを考えてみよう!
日時:7月1日〜3日
場所:江東区文化センター 2階ロビー
主催:生物多様性チーム江東
後援:江東区土木部管理官
はじめに:
江東区の生物多様性、自然や緑化の活動を
行っている市民団体、学校、企業などによる
活動や研究のポスター展示が開催された。
期間中には2回のポスターセッションが行
われ、私たちの生活に欠かせない生物多様性について、みんなで一緒に考えましょう!と。
生物多様性フェアの意義
世界中から生物多様性の恵みを享受している江東区が、生物多様性の保全と持続的な利用に取り組むことは、区の魅力を見直し、地域連携を高める好機と考え、生物多様性地域戦略(江東区・市民案)作成を機に本フェアを開催しました。一人ひとりの住民の方が生物多様性について考える機会になることを期待します。一緒に学びましょう。(阿河代表)
「江東5区マイナス地域浸水を無視していませ
江東区議会傍聴
「江東5区マイナス地域浸水を無視していません?」
はじめに:
コロナウイルス感染数の変動の中、課題山積の区議会質疑を聞く機会に恵まれた。本会議、各種委員会では、江東区の最大課題「マイナス地域防災対策」に注目した。
日 程:
6.8 本会議 6.14 区民環境委員会
6.16 建設委員会 6.17 文教委員会
6.23 防災・まちづくり対策特別委員会
6.24 医療・介護・高齢者支援特別委員会
地下鉄8号線延伸・交通対策推進特別委員会 江東5区広域避難推進協議会・水害ハザードマップ
《本会議・委員会で注目された点、質疑等》
6.8 本会議
区長挨拶:地域防災都市江東実現に向けて真剣に取組んでいる。コロナ対応体制ができ、社会活動が再開し、環境フェアなどが動き出した。地下鉄8号線の活用については各位の協力を得たい。
議員一般質疑から:
・ 山崎区政の3年間の公約達成度について、重点プロジェクトの@水彩環境都市づくり。A地域活性化、B防災都市実現は達成されていないのではとの質問があった。区長からは、首都直下型地震対策は着実に進んでいると回答があった。(マイナス地域防災は全く避けていた。)
・ 中小企業支援についての質問があり。@BCP策定が28%になったと回答。
・ 区民の暮らしへのアベノミクスの打撃、人材センターのインボイス制度の中止、非正規雇用で賃金の上がらない労働者への支援、給食費の公費化などについて厳しい質問が出された。
6.14 区民環境委員会
・ 自衛隊募集時の住民基本台帳閲覧中止、受動喫煙防止強化、羽田新ルートなどの質疑が続いた。
・ 区立スケートボード・パーク整備を夢の島に進める。クラウドファンディングを活用する
・ 江東区産業実態調査が報告された。多岐にわたる貴重な調査ではあるが、江東区の最大課題「マイナス地域防災に関する質問」がなかった。
6.16 建設委員会
・ 電線地中化に関する陳情:電柱倒壊の危険個所が何カ所かの質問に対し、液状化地点が心配だが、仙台堀川公園は問題ないとの回答。5年に及ぶ長期継続になっているので電線地中化問題を再認識することができた。20分の質疑後、正副委員長に陳情者を招いての陳情撤回要請があった。
・ 仙台堀川公園整備:経年劣化の公園が住民意見を入れ、安全・魅力の増した公園に改修できた。
・ 若洲風力発電所は、障害が増し経年劣化が進み、改修を続けているが、存続が難しい。
6.17 文教委員会
・ 区立幼稚園廃園問題、不登校の居場所づくり、放課後子供プラン、小中学校給食費無償化、私立学童クラブへの支援を求める陳情等が出され、区議からは抜本的再検討が求められた。
@ 園児減少に対応するとの回答や 外国籍中学生の調査の必要性が挙げられた。
・ 都立中学校英語スピーキングテスト中止:問題のベネッセ業務発注に対する疑問が提起された。
6.23 防災・まちづくり対策特別委員会
・ こうとう安心ラジオ885:充電問題等課題の多い現状だが、保証期間も過ぎ今後は対応できない。
・「江東5区マイナス地域防災研究所創設」
@江東区は国や東京都との連携を進め、防災問題に真摯に対処している。2019年の台風19号で江東区の課題が多くの住民に理解された。防災タイムライン等作成を進め、国や東京都との協議を進め、都からは広域避難場所として代々木公園の使用を獲得できた。
・陳情者に対して説明し理解を求めたが、現状の対策では取り下げられないとの回答を得ている。
・ある議員からは、本件は不採択にすべきとの提案がなされた。
・マイナス地域防災について、研究所の協力を得て対処できないかとの質問が出された。
@江東5区広域避難推進協議会で検討しており、区としてはその予定はない。
・既存の研究所での検討がどこまで進んでいるかについて、防災課長の認識が問われた。
@避難計画検討に対し、研究者は大規模水害・浸水を予想している。
・防災課長の回答では不安を感じる。 ・議論が続き、本件は継続審議となった。
報告事項
・ 江東区総合防災訓練:詳細なシミュレーション、避難対策が必要だ。防災訓練では避難場所の鍵が開かないなど課題は多い。備蓄倉庫が山積みで何処に何があるか不明だった。
・ 江東区の新たな被害想定:都の被害想定が耐震耐火の進み等で10年前からかなり減少した。
・ 江東区都市計画マスタープラン2022:大規模開発中心で、住宅に対する検討が大幅に縮小した。
2019年台風19号のような大規模災害の対応が不十分との意見が出された。
6.24 高齢者支援・介護保険制度特別委員会
・ ケアプランの有料化は行わない・介護保険料を引き下げる陳情:安心して健康管理が行える江東区にすべしとの意見が議員から。熱中症対策を進める。一人暮らし高齢者が5割になっているので必要な対応を。認知症検診の実施を行う等諸課題の検討要請があった。
6.24 地下鉄8号線延伸・交通対策推進特別委員会
・ 長い長い区の夢がかない前進することになった。事業費は2650億円で、国25.7%、都48.7%、その他は事業者が負担となる。東京メトロは完全民営化を進めており、誘致をアピールしてきた区の基金100億円などが有効になる。完成は2035年ごろとなっている。
・ 地下鉄8号線沿線まちづくり構想:地域住民・学生・専門家などの委員会を開催し策定する。
《 検討課題 :産業実態調査から見えてくるもの。浸水対策支援 江東区条例創設を 》
・ 貴重な江東区産業実態調査がなされたが、事業継続計画(BCP)が十分に進められていない。
江東区の最大課題は「マイナス地域防災」で、温暖化による台風の大型化などの浸水対策である。
さらに今後30年間に70%の確率で予想される首都直下型地震で、堤防の越水や堤防破損が想定されており、荒川の海水侵入による大規模災害が予測されている。国土交通省荒川下流河川事務所のシュミレーション「荒川氾濫」によると地下鉄内が浸水し、霞が関まで浸水で機能不全になると予測されている。そのマイナス地域水害問題を十分予測・対策せねばならない。
・ 産業実態調査には、最大課題のマイナス地域防災対策が欠けている。このために地域にある地上1階や地下1階の中小企業・商店、スーパーやコンビニに防災対策支援の江東区条例を早急に制定し、地域の中小企業・商店・スーパーなどの防災対策費支援を行う必要がある。特に区民が食生活を依存している「スーパーやコンビニ浸水対策支援」を行うための江東区条例が必要だ。
所感:長い間の江東区の夢「地下鉄8号線延伸」が実現し、費用負担などの現実的課題が生まれ
つつある。荒下・荒川氾濫によると地下鉄は危険だ。江東区の最大の課題マイナス地域防災
対策を優先すべきと痛感する。
江東区のまちづくりを考える
日 時:2022年5月28日(土)18:30〜21:00
所 :江東区文化センター研修室
開会挨拶: 大つき議員
講義:江東区のまちづくりを考える: 岩見良太郎(埼玉大学名誉教授、都市工学)
はじめに:江東区都市計画マスタープラン2022を読み解くよう要請された。江東区のまちづく
りは、従来に比較し民間主導、大規模開発一辺倒の方向が強められようとしている感がある。
1. 変質する都市計画マスタープラン
@ 開発至上主義のマスタープランへ
・ 大規模開発ありき、大規模開発へ誘導する重点戦略
・ 3重要戦略の位置づけに注目!:江東区民にとって最重要課題である「浸水対応型まちづくり」が最後になっている。
重点戦略1 重点戦略2 重点戦略3
地下鉄8号線延伸の 未来の臨海部の 浸水対応型の
まちづくり まちづくり まちづくり
・ 巨大開発正当化のトリック:「軸・拠点・ゾーン」による「拠点まちづくり」
大規模プロジェクトで「軸と拠点の相乗効果」で魅力的なまちづくりは幻想でしかない!
周辺地域のポテンシャルを奪い、地域の衰退に拍車をかける、破壊的な視点でしかない。
A まちづくりの要“住まい”の軽視:廃止された住宅マスタープラン
・ 旧住宅マスタープランを廃止し、都市マスタープランに統合というが、充実した住宅が??
住宅政策の貧困化:旧住宅マスタープランは163ページあったが、13ページに縮小した!!
B 地区まちづくりの軽視:「拠点まちづくり」のミニ地域版:住民の暮らしの地域像が見えない。
都市マスタープランは、身近な生活圏のまちづくりから始めなければならない。コロナ禍で明らかになったように、身近な地域で、安全安心快適な居場所づくりが差し迫った課題である。
住宅、医療・福祉・健康等に関わる、身近な施設の充実が必須の課題である。
2.大規模都市開発を問う
@ 地下鉄8号線延伸:目指すは空港と結ぶ国際競争力の強化
・ 江東区の意義づけ:南北都市軸の形成、周辺路線の混雑緩和、輸送障害時の代替ルート、区のまちづくりへの寄与であるが、残念ながら現実的ではない。
・ 莫大な財政負担、危うい経営:開通時期は2030年代半ばで、2010年から建設基金を積み立てているが、膨大な財政負担であり、30年以内に黒字転換目標も人口減少で難しい。
・ 懸念される震災・浸水被害:地震による地下鉄構造物の損壊や、河川の氾濫、津波等による深刻な被害が懸念される地下空間(地下駅、地下街、接続ビル)。荒下・荒川氾濫で観られる。
フィクションドキュメンタリー「荒川氾濫」令和3年3月改訂版(字幕なし) - YouTube
A 大規模再開発:公共の支援なしでは成り立たない再開発
・ 施行済みの再開発の特徴は、追い出される借家権者、補助金の必要性、保留床処分が課題に。
・ 大島3丁目市街地再開発(西大島駅前、江東区総合区民センター前):野村不動産、三菱地所レジデンスが主導の50階建てビル。保健相談所や高齢者福祉施設も入るが、揺れている。
容積率の緩和でデベロッパーが儲かる構造になっている:錬金術のカラクリでしかない。
人口減少・高齢化社会には再開発はそぐわない:人口減少で苦しいマンション市場。莫大な再開発財政支援のために、医療・福祉・保育等へのしわ寄せが生じる。
タワーマンションの廃棄化リスク:高コストの管理費、維持修繕コスト、中古需要減等々。
3. 安全・安心のまちづくり … 浸水対応型のまちづくり
@ 浸水対応型のまちづくり:荒川、江戸川が氾濫すれば、都外に逃げるしかない! ハザードマップには「ここにいてはダメ、浸水のないところへ」と書かれている。浸水対応型のまちづくりのイメージ:下図のように浸水対応型の建築物を整備し、それらをデッキでつないでいく。
A 高台のまちづくり(国交省)やスーパー堤防が謳われているが平地の江東区には適用不可!!
B 自然を支配するという発想から、自然と調和した、自然の力を活用する治水技術の採用が望まれ、「信玄堤」の発想が望まれる。スーパー堤防は数百年もかかり現実的ではない。
C 地域の中に皆が逃げられる避難所をたくさん作ることで地域の安全対策を進めるべきと思う。
質疑や議員の声から:
・ スーパー堤防は住民が住んでいることから、期間・面積・工事費などの課題が多い。
・ タワーマンションの危険性は、従来にはなかったもので、今後の大課題である。
・ ゼネコンやデベロッパーが儲けるだけの開発プランは財政に厳しく、適切ではない。
・ 神宮外苑の樹木伐採は市民の力で、再検討に入った。
・ 浸水対応型まちづくりは、デッキでつないで対策するというが、住民が理解できる具体策がなく、江東区の本気度が見えない「巨大開発指向」でしかない。
・ 生物多様性保全の取り組みが全く感じられない。江東区は緑被率を23%と言っているが、川の面積を組み入れて「緑率」と言っているのはおかしい。逃げている。
・ 都立病院の独法化反対は都議会で否決された。今後とも住民のパワーが必要だ。
・ 橋の安全化改修は、コロナで対応が先送りにされている。
・ 地下鉄入口の自動閉鎖化が進んだが、区民の命を守る安全・安心対策は見えてこない。
閉会の挨拶:正保議員:
都市計画マスタープランは3年間かけて進めてきたが、コンサル任せで、区民の意見を十分に反映したものにはなっていない。実行では区民の意見を十分に反映したものにしていきたい。
所感:貴重な講演に感謝。江東区は区民の安全・安心を軽視したコンサル任せ、ゼネコン主導の開発至上主義のマスタープラン推進とのこと。250万人が住む江東5区マイナス地域防災の観点からは不適切だ。再開発ありきではない、住民の命の確保を最優先した、「ここにいてはダメ」ということから誰一人取り残さない避難計画の検討が必要ではないだろうか。