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OCCNとは >
結成趣意書結成趣意書
本県は、古来より多くの恵みを海洋から受けて来ました。
現在においてもその状況に変わりはなく、本県経済の基盤たる水産、海運、観光等の産業は多くを海に依存しているといっても過言ではないでしょう。
しかしながら現在、世界に誇れる沖縄の海は終息することのない赤土汚染、あるいは沿岸部における油、生活系ゴミ、雑排水等による汚染によりサンゴの死滅、あるいは稀少海洋生物の減少が示すとおり、確実に疲弊しつつあるのではないでしょうか。
観光客の前に広がる海は、青く澄んでいて白い砂浜はどこまでも続いているかに見え、また、水産資源は輸入品等の充満により無限であるかのような錯覚を私たちに与え続けています。しかし、観光客の目に触れることの少ないビーチ、護岸用テトラポットの内側等には、ペットボトル、空き缶、ビニール袋等の生活習慣ゴミがおびただしく漂着しており、また、本県水産業においても、年々水揚げ高は減少傾向にあり、かつ漁業形態においても沿岸から近海へ、さらに遠洋へと変化しているのが実態です。
本県経済振興の意味合いからも、この美しい海を守っていく必然性は大いにありますが、それよりも、私たちは祖先から引き継いできたこの世界に誇れる美しい海を、将来を担う子ども達に「美ら海」のまま受け継ぐ使命があります。
現在、海あるいは海岸等の自然を守るため、少なからず県民世論も高まりを見せてはいますが、今だ関係行政機関においてはそれぞれの機関が縦割り的諸施策を、一方、民間の方々においてもそれぞれの活動方針に基づき、海浜清掃等の活動を実施しているのが実状で、決して効果的な自然を守るための活動が行われているとは言えない状況にあります。
このため、私たちも含め市町村並びに民間ボランティア団体等、美しい自然を守るための志をもつ全ての方々が一体となり、関係者相互の情報交換を密にすることによって、効果的な海、海岸等の自然を守る活動が出来るものとの発想から、同ネットワークの結成を準備するものです。
本年7月1日から「ちゅら島環境美化条例(通称ポイ捨て条例)」が施行される予定となっており、全県的に環境美化に対する意識が高まりつつあるこの時期に、同ネットワークを結成することは、大変意義深いものと思料されることから、関係者の皆様におかれましては趣旨を十分ご理解い頂き、ご賛同下さいますよう宜しくお願い申し上げます。
平成14年5月21日
OCCN結成準備会