産経新聞・朝晴れエッセー [2019年09月20日(Fri)]
産経新聞「朝晴れエッセー」 産経新聞に「朝晴れエッセー」という読者のエッセー投稿欄があります。毎朝第一面に載るこのエッセーには、いろいろな身近な話題が掲載され、上手な文章のものが多く、一般読者からとは言えレベルは高く、楽しく読んでいます。テーマとしては、亡くなった父母や配偶者の思い出、戦争時代や貧しかった時代の苦労話、親の介護の泣き笑い、子供の話など家族関連のものが多いようです。1か月前、私も投稿してみました。折角だから、少し毛色の変わった明るい話題がいいだろうと、最近私の身辺に起きたことを600字にまとめて書いてみました。幸運にもそれが、採用され、9月13日の新聞に掲載されました。 写真では読みにくいので、下記に内容を写します。こちらをお読みください。 **************** 表題 末はガーナ大統領? 私は、以前アフリカに農業援助をする団体で働いていた。仕事でアフリカへは度々訪問した。ウガンダの現地の責任者は、まだ30歳台のガーナ人の農学者。当時私は50歳台後半だった。真面目で、優秀で、良く働く彼とは、気が合って公私とも親しく付き合った。家内とアフリカ旅行をした時に、彼の家に招かれ歓待されたこともある。 その団体を退職して十五年、彼を含む昔の仲間とも疎遠になった。先日、偶然に彼のアドレスを知って、どうしているかとメールを出した。 彼からすぐ返事がきた。私が退職してからまもなく、故郷のガーナに戻って今までの経験を生かして、ガーナの北部で農場経営をしていて、事業は順調で家族も元気とのこと。そのメールに、2012年の大統領選挙に小さな党から出馬したが失敗したとあった。初めは冗談かと思ったが、ユーチューブの公開討論の録画を見て本当だとわかった。昔ながらの弁舌爽やかな彼の姿が懐かしかった。 私がアフリカの仕事を始めた時、ガーナではクーデターで大統領になったローリングス大尉が独裁的な政治を行っていた。今は一般人が立候補できるまでガーナの民主化が進んだのかと驚いた。彼は草の根から新党を立ち上げ、腐敗政治を倒すため再度大統領選挙に挑戦するとやる気満々だ。 彼にさっそくメールを送った。頑張ってくれ。君が大統領に当選したら、必ず御祝いにガーナに駆けつけると約束する。ただ急いでくれ。高齢の私の残り時間は少ないから。 皆川眞孝(80歳)東京都日野市 ********** スケールが大きくまるで作り話みたいですが、実話です。ただ、彼が再度立候補しても、本当に当選する可能性は非常に少ないでしょう。 この話のガーナの農学者の名前はMichael Fosterといい、現在62歳です。 彼が送ってきた最近の家族写真です。 また、私が2000年にアフリカを妻と友人と訪問した時、彼の家に招待された際の写真が見つかりました。後列左端がFoster です。 エッセーの中に出てくるガーナのジェリー・ローリングス大統領と握手している貴重な写真がありました。(1995年ガーナ) 友人たちに新聞に載ったと知らせたところ、面白かったと好評でした。 皆川眞孝 |
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皆川眞孝
at 09:00